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コメント
1件
ううぅ辛い心痛い( 心配されたいけど、心配されるのは辛いんよなぁ これさ、赫っちゃんの気持ち考えると結構辛いんよなぁぁぁ それと、こんなこと言うの良くない気もするけど、桃桃が翠っちゃんを姫抱っこしてるところ想像しててぇてかった(
桃の腕に、翠は抱え上げられた。
軽い、と思われたくなくて、
無意識に体に力を入れようとして、
でも、できなかった。
視界が、
ゆっくり揺れる。
街灯の光が、
ひとつ、ふたつ、
線みたいに流れていく。
「……翠」
誰かが名前を呼んでる。
近い。
でも、誰だったか、すぐには分からない。
「起きてるか?」
……起きてる。
たぶん。
そう返事したつもりだったけど、
口は、ほとんど動かなかった。
代わりに、
小さく、息が漏れる。
「……大丈夫だから」
また、その言葉。
もう、
自分でも何回言ったか分からない。
「大丈夫な顔じゃない」
低い声。
茈。
その声を聞いた瞬間、
胸の奥が、きゅっとなる。
——言われちゃった。
桃の腕の中は、
あったかい。
揺れが一定で、
それが、やけに眠気を誘う。
だめだ。
寝たら、
何か大事なことを忘れる気がする。
何だっけ。
……証拠?
スマホ。
鞄。
意識が、
そこに引っ張られて、
指先が、少しだけ動く。
「……大丈夫」
桃の声が、すぐ上から落ちてくる。
「今は、何もしなくていいから」
“今は”。
その言葉に、
妙に安心してしまう自分が、
少し怖い。
「……赫ちゃん」
名前が、
勝手に口から出た。
一瞬、
周りの空気が止まる。
「赫は、家だ」
黄が、すぐに言う。
「ちゃんと、待ってくれてるよ」
その“待ってる”が、
責めじゃなくて、
ただの事実だったから。
胸の奥が、
じんわり、熱くなる。
「……よかった」
その一言で、
力が、すっと抜けた。
視界の端が、
暗くなっていく。
でも、
完全には落ちない。
遠くで、
誰かが話してる。
「……なんで、あんなとこに?」
言葉が、
水の中みたいに歪む。
聞き取れないのに、
“心配されてる”ってことだけは、
分かる。
それが、
少し、くすぐったい。
——いいな、って言ったくせに。
今は、
その“いいな”が、
自分にも向いてる気がして。
罪悪感と、
安心が、
ぐちゃぐちゃに混ざる。
家の玄関の音。
「翠、家に着いたよ」
桃の声。
その瞬間、
翠は、
やっと目を閉じた。
眠る、というより、
意識を預けるみたいに。