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『…今日からは捜索も再開する、いいよな。 』
『ほんと!?良かったぁ…。』
『…お願い!』
_反逆は、終わった。
最初は混乱で街はどうにかなってしまいそうだったが…まとめてくれたのは_みぞれと、レイマリだった。
____
「うわぁあああっ…!!また第2戦争と同じになるんだぁ…う、うっうぅ…」
避難所で女子高生が大泣きしていた時も、避難所にいたみぞれは、献身的に手を握り、寄り添った。
「…きっと大丈夫です…」
「今は、一般の方に被害は出ていないとラジオで言っていました…。」
「…っうぅ、ほ、ほんと…?」
「でも、おかあさん、どこにもいなくて…だから、怖くて…。」
「…えぇと、これを聞いてください。」
みぞれは小型ラジオを起き、それを再生した。
「…現在時刻は18時、一般の方の行方不明者、タヒ亡者は確認されていません。」
「…そ、そっか。 」
女子高生は震えたまま、必死にみぞれに縋り付いた。
_彼女の安心感に、今だけは縋りたかったのだ。
「あの、ありがとう、ございます…」
恐怖に染まった目でみぞれを見つめ、女子高生は聞く。
「えと、あなた、は…?」
「…私はみぞれと申します…。」
「みぞれ、さん…」
「…」
___
_その日の夜。
「っう、うぅ…こわいよ、ねれないよ…ママ…となりにいて…」
「…パパぁ…ママぁ…」
そう静かに泣く子供に、レイマリは声をかけた。
_やさしい笑みだった。
「…大丈夫?」
「…おねえさん、だれ?」
「…Sレイマリ、って言うんだ。」
「…この場所がきっと怖い…のかな、お嬢さんは。」
女子は必死に頷いた。
そんな少女の近くに、レイマリは寄り添うように座った。
「…ママ、見つかるといいね…。」
「…うぅっ、どこにいるか、ひぐ、分かんなくて…」
「弟とふたりで…っ怖くて…」
「…そっか…辛かったね。」
「…何時間も…とは行かないけど、なるべくそばに居るね。」
レイマリがそう言うと、少女の目が輝いた。
「いいの…? 」
レイマリは笑った。
「うんうん、泣いてる子は、放っておけないし。」
「…みんなで助け合って、生きていきたいからさ。」
「…おねえさん…っうぅ…!」
少女は涙ぐんだ。
「…ありがと…ござ…っうぅ…」
何人も、何十人もが泣くこの場所はきっと
_ただの子供には、苦しいものだろう。
_だから…大人が支えなくてはならないのだ。
(…まぁ、身体は高校生なんだけど)
(…)
レイマリは静かに目を瞑った。
前は、何人も人を助けてきたっけ。
_未だに声は響いて痛いけど、それでも_もう、気にすることはない。
「…!」
みぞれは、そうやって子供に寄り添うレイマリを、しっかりと見ていたのだ。
_2人は、反逆も終わりに差し掛かった頃に、少しだけ話をした。
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「…ええっと、貴方って…」
みぞれは少し困ったように切り出した。
「…Sレイマリ…いや、東雲椎名…なんでしょうかね…」
言葉に詰まって笑うレイマリを見て、みぞれは違和感を覚える。
「…失礼だったらすみません…、どうして2つ名前があるんですか?」
みぞれはそう言って二本、指を立てレイマリに向けた。
「あーーーー………そ、うですねー…」
レイマリは心底困ったように笑った。
「…すごい複雑なんですけど…私が…やらかしたっていうかー…」
「あっああ!?すみませんすみません!デリケートですよね…!無理に話さなくていいですよ……?」
「違うんです!うーん!なんて言うんだろう…東雲椎名っていう人の身体の中に私がいて〜!」
そう言うレイマリに、みぞれはそっぽを向いて口を隠すように手を当てて呟いた。
「あ、だから見た目にしては大人だなって…そういう…?」
「そーですそーです!はい!そうですね!」
レイマリはそう言って大きく頷いた。
___
悪夢は、ようやく終わった。
あぁ、何ヶ月ぶりだろう?
穢れも混ざるが、爽やかな空気。
「…」
_青い空。
悲鳴のない世界。
「あー!!」
「ほんっと快適!」
椎名は叫び、みぞれは隣で困ったように笑った。
「…本当に2人いるんですね…貴女って。」
「そうだね〜、まぁレイマリさん側の記憶は無いけどね。」
「あ、他人なんですか?お2人って」
みぞれは聞く。
青空の下で両腕を広げ、気持ち悪くは無い空気を感じながら、椎名は笑って答えた。
「…そうだね!…前はこれでちょーっと苦しいこともあったけど、今は和解?してるから、いいかなーって。」
「…そう、なんですね。」
みぞれは、少し言葉に詰まりながら椎名に言った。
「…辛いことがあったら、連絡してください。」
そう言うみぞれに対し、少し驚いた顔をした。
「え、なんでー?」
「…あはは…きっと、何かあるんだろうな、なんて思ってしまったんです」
みぞれは、探るようにえっと、と言いながら呟く。
「…2人分の人生を抱えるのは、相当辛いこと…なんだと、思います…」
「それなのに、貴女は…幸せそうに見えて。」
「もう…みぞれさん、職業病出てるよ〜?」
椎名はそう言って、少し背の高いみぞれへ距離を詰めた。
みぞれはそんな椎名を困ったような目で見つめ、少しかいた汗が陽で輝く。
「え、ほんとですか?」
そう言うみぞれを、
「あははっ、出てる出てる、大丈夫だよ〜私!ねっ?」
「でも、心配されることって最近は無かったから…ちょっと嬉しいかも?」
「そ、そうなんですね_」
_ほんの少しだけ、気まずい空気がかすめていった。