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カナリアさん、第1話読ませていただきました🌷 14歳の誕生日を病室で迎えるレナと、幼馴染のリズとマシュー——三人の距離感が本当に自然で、読んでいるこちらまで優しい気持ちになりました。リズの肘鉄や「アメーバ論争」に思わず笑ってしまいました。でも「食欲がない」「行方不明事件」のひと言が、日常の温かさにほのかな影を落としていて。このバランスが絶妙でした。続きが気になります!
「ばか!」
リズに思いっきり頭をはたかれて、マシューは頭を抱えた。
「お見舞いに来て、するような話じゃないでしょ!」
「いってー」
私はベッドの上で半身を起こした状態で、ちょっと首を傾げる。
「湖って、家の裏の?」
彼は目を輝かせて身を乗り出した。
「そ。湖の真ん中に島があってさ、建物が建ってるだろ?あれが『開かずの修道院』なんだ。迷い込んだら二度と出られないっていう……」
今度は彼女の肘鉄が降ってくる。
幼馴染なだけあって、容赦がない。
「くだらない話、しないの!やめてよね、最近行方不明事件が多くて怖いんだから」
「行方不明?」
「あれ?テレビ見てねえ?毎日、ニュースでやってんじゃん。若い男女ばっかり、もう何人も消えてるんだぞ。ほんのちょっとした隙にいなくなっちゃうんだってよ」
ダボっとしたトレーナーの裾をずり上げながら言う。
お兄さんのお下がりかな。
ちょっとサイズが合ってない。
胸に大きく入ったロゴも少しはげてきている。
マシューは嫌がるけど、私は一人っ子だから兄弟っていいなあと思う。
「学校でも注意されてるのよ。あんまり一人で出歩かないようにって」
「これだけ多くの人がいなくなってんのに、まだ手がかりナシでさ。悪魔の仕業だって噂もあるくらいで……」
「アクマ……?」
私の視線を受けて、リズが笑う。
「大丈夫だって!誘拐犯も悪魔も、流石にこんな田舎まで来ないよ。もう、そんな話はやめやめ!それより……じゃん」
彼女は後ろ手で持っていた箱を前に突きつけた。
箱には赤いリボンがかけられている。
「お誕生日、おめでとう!!」
「わあ!」
箱の中には、カラフルに彩られたケーキが入っていた。
表面にはピンクのチョコレートペンで、HAPPY 14TH BIRTHDAYと書かれている。
「今日はレナの誕生日だもん!やっぱケーキが無くっちゃね!」
「これ、リズが作ったの?」
「うん!頑張っちゃった!」
「すごい!ありがとう、嬉しい!!」
「なあ……これ何?」
さっきから妙な顔をしてケーキを覗き込んでいるマシューが、ケーキの上にチョコペンで描かれた模様を指さした。
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「……アメーバ?」
「なんでそんなちっちゃな生命体がケーキに乗っかってんのよ。お花でしょ、お花」
「花ァ!?これが!?」
「別にマシューのために描いたんじゃないもーん。レナが分かればいーの!ね!」
「うん!私、お花に見える!」
「何言ってんだ。これはむしろ地球外生命体……いてっ!」
「誕生日に見舞い来といて、プレゼントの一つも用意してないヤツに言われたくない!」
「うるせーな、別にいいだろ……いてててて!!」
「レナ、ケーキ少しなら食べられる?」
リズはマシューの腕をさらに捻りながら笑顔で聞く。
「もし今、食べたくなければ後で……」
「ううん、食べる。一緒に食べよう」
食欲はこのところ、あまりない。
パンもケーキも、もう随分口にしていない。
ぱさぱさしたものを飲み込むのが辛くて、このところ食事はスープやオートミールばかり。
だけど、このケーキは食べたかった。
二人と一緒に。
「オッケー。じゃ、ナイフとフォーク持ってくるね。お皿も」
私の手からケーキを受け取ると、軽やかに部屋を出て行く。
やがて下から話し合う声と食器の触れ合う音が、微かに聞こえてきた。