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「みう!」
会社終わりに声をかけられた。
「かける!迎えに来てくれたの?」
「ちょうど近くに来たからそのまま迎えに来た」
「ありがとー!かけるが私の癒しだよー」
本当に佐藤くんが私のことを好きだったとしても私には彼氏がいる。
かけるはあまり人に知られたくないらしく私も人には言っていないが。
かけるとは付き合って1年が経つ。
大きな喧嘩をしたり彼の身勝手な行動に振り回され破局の危機など何度もあったけどなんだかんだこうして隣にいる。
「かけるー。今日何食べたい?」
「なんでもいいよ。みうが食べたいものにしな 」
「それが一番困るんだけど?」
今でも少しモヤモヤするところはあるけど好きだから我慢できる。
「先輩!帰り道に会うなんて奇遇、あれ?彼氏さんですか?」
最悪だ。佐藤に遭遇してしまった。
「そ、」
「あ!違います。実はこいつの兄でして」
私は彼の言葉に耳を疑った。
は?兄だと?
こんな彼女に話しかけてくるような男に兄だと?
「お兄さんでしたか!突然妹さんに申し訳ございません。私小川さんと同じ会社に務めている佐藤こうです!いつも妹さんにはご迷惑ばかり」
「佐藤くん大丈夫だよ、また明日会社でね?」
「はい!」
私はイライラを抑えながら佐藤くんに挨拶をして帰宅した。
「かける?なんで兄なんて言ったの? 」
「だって付き合ってるって知られたくないから」
「私が彼女じゃ不満ってこと?可愛くない子と付き合ってるとか思われたくないんだ?」
「違うよ!みうは可愛い、だって俺一目惚れだよ?可愛くない子に一目惚れするわけないじゃん!」
そう、かけるも私に一目惚れをしたのだ。それを知ったのは交際3ヶ月目の時だったが。
「だったらなんでそんなに知られたくないの!?」
「恥ずかしいじゃん!」
「そんなガキみたいなこと言わないでよ!だったら私が他の人と付き合ってもいいの?」
「みうが選んだ道なら否定しないよ」
「かけるのそういう所が嫌だって毎回言ってるよね!?なんで直してくれないの!?」
「もう、めんどくさいな、これも俺なんだからいいじゃん!」
「かけるのバカ!」
私は自室に逃げ込んでしまった。
いつもこうだ。本当は彼女だって自慢して欲しいのに、かけるは私のことを隠そうとする。
その時通知がなった。
佐藤くんからだ。
(さくらちゃんに教えてもらいました!今日はすみません、あれ彼氏さんですよね?)
私は少し悩んで
(そうだよ。あまり人に言ってないから誰にも言わないでね)
(やっぱりそうですよね!もちろんです!俺口は硬いんで)
ホントかな?なんて思いながら私は寝落ちしてしまった。
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