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「フゥ……」

「お前…なかなかやるじゃん」

体感的に20分は鬼ごっこをしていたと思う。最近運動してなかったなと思いつつ懐かしんでいる。

あぁ、喧嘩する前ずっとお前と走っては笑ってしてきたな… 喧嘩は1週間前位にしたのに随分前にしたと思ってしまう。

「ありがとうな。初対面なのに急におにごしようとか言ったのにしてくれて」

「いや、俺の方も感じ悪く接したから」

「そうだ。俺名前言ってなかったよな」

するとセンター分けのアイツは一息ついて

「俺は西園寺連。よろしくな」

俺に握手を求めてきた。それに俺は答えるように握手をし、

「あぁ、少しの間だがよろしく」

と言った。そうすると西園寺は細い目をして笑った。傍から見たら悪意の有りそうな笑みだが多分これが彼の嬉しい時の顔なのだろう。

ウーーーーーーー

「っ?」

「おっもう5時か」「これ5時のサイレン?」

「そうそう。知らんかった?」「あぁ」

「じゃ、俺帰るわ。また明日4時半にここ来たら遊ぼうな」

そう言って西園寺は軽々しい足取りで帰路を歩いた。あぁ俺も帰らないとな




ガラガラ

「ただいま」「あらぁおかえり〜」

「大丈夫?何かあった?」

「西園寺って言う人と仲良くなった」

「あぁ〜あの子ね、偶にここ通るわよ。よかったわね〜」

お婆さんは満面の笑みで俺を撫でてくれた。俺はもう年頃なので撫でないで欲しいと思ったが言おうとはしなかった

「お風呂湧いてるから入ってねぇ。そうだわ、バブも買ってきたから入れてね〜」

「あぁ分かった」にしては5時にお風呂は早い気がするが…









そうしてお風呂も入りまさかの6時で夜ご飯を食べた。こりぁ夜中お腹が減りそうだ…

「何かあったら言ってね〜」 「分かった」

「じゃおやすみ〜」

そして8時、お布団に入って寝ようとしているしかし普段俺は10時に寝るので簡単には寝付けない。仕方がない起きて勉強するか…いや、めんどくさいのでやめよう。

風鈴の音が聞こえそれに合わせるように蝉の声も聞こえる。蝉って夜でもなくんだな、昼にないてるイメージがあったわ。

こう静かになると母さんの事が思い浮かんでくる。綺麗な顔立ちでサラサラしているが毛先はふわっとしている髪質…美人の類に入る人だった。なんで死んでしまったんだろう、朝元気だったはずなのに…少し涙が浮かんでくる。考えるな、思い出すな俺の頭…もっと別の事を考えよう。そう思いながら思い出すのはあの友人の顔だった。これも駄目だわ消えろ。俺の頭から…消えてくれ…………

「スースー…zz」





チュンチュン ガラガラ

「あらお早う」「おはよう」

「よく寝れた?」「あぁ、」「なら良かった」

「今日柊斗ちゃんが帰ってくるよ〜」

柊斗…お婆さんの息子であり俺で言う叔父にあたる。めっちゃ優しいので俺は好きだ

「そうか。どっか出掛けてたのか?」

「漁してるから1日帰らない日があるのよね〜、今日は何釣ってくるかしら?もしイワシとかだったら今日の夕飯にできるわねぇ。イワシ食べれる?」「あぁいける」





休みの日は時間が早く過ぎてしまうが今日は違った。夕方になるのを待ちながら勉強をする、勉強する位しか今できることが無いので宿題は粗方終わってしまった

ガラガラ

「たどいま〜」「あらっ!早かったわねぇ夕方に帰ってくるのかと思ってたわ」

「その予定だったんだけどもう釣れなさそうだから帰ってきちゃった」

どうやら叔父さんが帰ってきたようだ。挨拶をしなくては

ガラガラ

「おっいらっしゃい久しぶりだね」

叔父さんは優しい顔で俺を見ていた。その顔を見て母さんを思い出し少し心が苦しくなった。

「久しぶりです…」「も〜敬語はいらないよ」

「今日は何釣ってきたの?」

「イワシとエビだね今回はよく取れたよ」

「あら、じゃあ天ぷらにでもしようかしら」「やった〜」

「まさちゃんもそれで良い?」

「あぁ食べたい」「ふふ、じゃあ下処理しないとねぇ」「手伝うよ」「いいわよ今は休んどいて」

はぁ…こんなんだったら俺叔父さんの顔見れないぞ、おの人は柊斗さんであって母さんでは無いんだ(でも結構似てる、流石姉弟…)

「ふぁーなんか眠たくなってきた…まさも一緒に寝る?」「いや、大丈夫」

「も〜、照れ屋なんだから笑」

この人が呑気な人で良かった





「フゥ〜…着いた」

4時になって昨日行った神社に着いた。家と神社に距離があるので少し疲れた

「おっやっほ」

神社の階段に西園寺が座っていた

「今日紹介したい奴がいるんだけどいいか?」「あぁ良いぞ」

そう言うと西園寺は後ろの境内に向かって

「おーい清鈴〜」と言った 「はいはーい」

と声がして声の持ち主を見ると眼鏡をかけた長身の人だった

「ん?この子は?」「朝話したヤツ」

「あ〜はいはい、えっと僕は鐘有清鈴って言ってこの子の友達」

鐘有は照れくさそうに言った。西園寺と正反対だな…

「俺は麻村。よろしく」「うんよろしく」

「コイツめっちゃ足速いんだぜ」

「へぇ〜連が言うんだからそうなんだね」

「清鈴も鬼ごしようぜ」「いや僕はそういうの苦手なんで」「えぇケチ」

鐘有…どっかで聞いたことがあるような……はて、どこでだっけ?

「麻村は?鬼ごするか?」「…遠慮しとく」

「えぇ〜何で?」「疲れる」「インドア派だな〜お前らは」「君が活発過ぎるんだよ」

「と言うか僕神社の仕事あるから今日は無理だよ」ん?神社の仕事?

「神社の仕事?」そう尋ねると西園寺は

「そうそう、清鈴ここの神社の神主の孫だから大変らしいんだぜ」

驚いた。神主の孫だったとは

「はは、此処敷地が広いからじいちゃんだけじゃあ大変なんだよね。だから手伝ってるの」偉い、偉すぎるぞこの子

「偉いなお前」「なんか褒められちゃった」

「と言うか敷地が広いって…何祀ってんだ?」確かに元いた地元の神社よりデカイ気がする。後ろに山もあるし、あれも境内なのか?

「ここ鐘有正門って人を祀ってるの」

「清鈴の先祖様だぜ」マジかよ

「なんで祀ってるんだ?」

ちょっと気になってしまった。ロマンが有りそうな話だぞ気になって仕方ないだろ?

「簡単に言うと昔ここの地域に暴れていた人を治めたからなんだよな」

「随分と簡単に言ったね。まぁ話は長いからまた明明後日とかにしよ」「なっ…」

なっなんでだ!言えよ!

「まぁ3日後から夏休みだしな、よっしじゃあまた明日な清鈴、麻村は明明後日〜」

「バイバイ👋。麻村君も帰った方がいいよもう少しで5時になるし」

「あっあぁ」「なんかごめんね連が」

「いや、大丈夫だ」「じゃあバイバイ」

今の俺は漫画の次の話が読みたくて待ちきれない状態になっている。3日後はキツイ…

少年少女達と偽りの歴史

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はぅ

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