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「今日はどれくらいの難しさなんですか」
先輩に聞いてみる。
「コースそのものは、間違いやすい場所がある。でも先生が先頭だから心配いらない。
ただ最初のハイキングとしては、ちょっと長めできついかもな。個人的には、舗装道路の最後の最後にある坂が一番嫌らしい。私が1年の時はそう思った」
先生が笑う。
「川俣さんは、本来持久力は無いですからね。体質的に仕方無いですけれど」
「私も体力自身無いです。少しは鍛えたくて」
これは栗原さん。
「中学1年だし、まだまだ大丈夫ですよ。先生も鍛え始めたのは中学時代からですし」
「先生の鍛え方は異常だから、真似しない方がいいぞ」
後から先輩が茶々を入れる。
「話しながら歩いて行くのも楽しいですね。あと、ここで川遊びも出来そうです」
竹川さんは、周りの雰囲気が気に入った感じ。
「沢ガニもいますよ。川俣さんは昨年、けっこう捕りましたよね」
「ああいうのを見ると、つい本気になってしまうんだ。性分だな」
なんて言いながら歩いて行く。
「さっきのカメラの人は、何を撮っているんですか」
「カワセミとか、色々野鳥がいるみたいですね。あとリスも結構いますよ。台湾リスだから、本来外来種なんですけれど、この辺で結構繁殖しているみたいです」
「うーん、本当は環境に良くないんだろうけれど、でも見てみたいです」
「そのうち見られますよ」
なんて歩いていって、
10分程度で小休止した。
「ザックが調子悪いとか、合っていないとか感じる人はいませんか。あと靴とか。今日は本格的な装備で無いから調整幅も少ないですけれど、何なら合わせますよ」
「あと、これ。甘いのが嫌いでなかったら、1人1個」
川俣先輩が、小さいパック入りのチョコをくれる。
甘さが、何か身体に染み渡る感じ。
僕は、普段菓子類は食べないのだが、非常に美味しく感じる。
「美味しいですね、これ」
「こういうところだと、結構いいだろ。チョコは溶けるから、この季節までだけれどな」
「マーブ●チョコのようなコーティングしてあるのなら、夏でも大丈夫ですよ」
なんて話した後。
「それではスタートします。今日は初心者向けだから、休憩を小まめに入れますけれど、もし足が痛いとか、何かあったら言って下さいね」
先輩がにやりと笑って、説明を追加。
「頑張れ!とか、諦めろ!とか、黙って歩け!とか、励ましてやるから」
「先輩、それ意味ないです」
「冗談だよ。半分はな」
「半分本気ですか!」
なんて言いながら、歩き始める。