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『教壇の上の偽善者』を聴き終えた焔垂は、今のTAMAYAとの違いに驚いていた。
「まるっきり違うな・・・」
美月もその曲調に耳を傾けながら頷く。
「別アーティストの歌を聴いてるみたいね」
「でしょ?」
茜は得意げに同意を求める。
しかし美月は、歌詞の内容に苦笑を浮かべた。
「まあ、教師の立場では耳が痛い歌だけどね」
「ああ、まあ、確かに教師が
聞くとそう感じますよね・・・」
焔垂も少し気まずそうに笑う。
だが、茜はすぐに美月へ視線を向けた。
「でも美月ちゃんは私たちの事
ちゃんと見てくれてるじゃん
この歌の教師とは全然違うよ」
「ふふふ、ありがとう」
美月は嬉しそうに微笑んだ。
焔垂は改めてスマホから流れる曲に耳を傾ける。
「でも、今の曲と聴き比べると
確かにロックだよな。しかも割とハードな」
「その他の歌もみんなこんな感じなんだよね」
「TAMAYAの中で何か心境の変化があったのかな?」
焔垂がそう呟くと、茜は何かを考え込むような表情を浮かべた。
「心境の変化ね・・・」
「なんだよ、その納得いってなさそうな顔は」
すると茜は、少し言いづらそうに口を開いた。
「TAMAYAってさ、実は歌の歌詞って自分で──」
茜がそう言いかけた瞬間──。
「うわぁ!」
その言葉を遮るように、突如として信愛が病室へ姿を現した。
「は?の、信愛?なに?」
信愛の突然の登場に、病室にいた全員が驚きの声を上げる。
さらに信愛に続くように、何も無い空間から朝陽とさくらも病室へ入ってきた。
「お前ら・・・どっから入ってきたんだ?」
驚きを隠せない焔垂に、信愛はぱっと顔を輝かせる。
「あ!焔垂くん!それに茜に美月先生も居る!」
そして興奮した様子で、言葉を続けようとした。
「て事は私たち──」
「戻って来れたぁぁ〜♬」
さくらが手を挙げて歓喜の声を漏らす。
「はぁ~・・よかったぁ~・・・」
朝陽も心底安心したように胸を撫で下ろした。
その様子を見ていた美沙は、周囲をきょろきょろと見回す。
「こ、ここは病室?」
「美沙まで・・・」
美月が目を丸くする。
「良かったぁ~・・・ありがとう千歳」
ありあ
515
#純愛
結愛
93
#黒歴史
ぜんかもち
15
4
信愛が安堵したように礼を告げると、千歳は静かに頷いた。
「まあ、上手くいって良かったよ」
「わぁぁぁぁん、良かったぁあああ」
佳苗は感極まったのか、大声を上げて泣き始める。
「千歳って・・は?え?」
茜は突然増えた見知らぬ顔に、完全に状況を見失っていた。
「それに佳苗まで・・・」
美月も困惑を隠せない。
「というか佳苗ちゃん、何で泣いてるの?」
「何がどうなってんだ?」
あまりにも突然の出来事に、茜、焔垂、美月の三人は、揃って鳩が豆鉄砲を食ったような顔で、その場に立ち尽くしていた。
コメント
1件
ああ、やっとみんな戻ってこれたんだね…!千歳がちゃんと導いてくれたんだなって思うと、じんわり来たよ。特に佳苗ちゃんの「わぁぁぁん」って泣き声がリアルで、こっちまで胸が熱くなった。茜と焔垂と美月先生が完全に置いてけぼりくらってるのも笑っちゃったけど、それだけ突然の奇跡だったんだなって。次が気になるよ…!