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──私がこの病室で目覚めたときから、横のベッドの人はこちらをちらちらと見るようなことが何回かあった。私はなんだろうと思いながらも少しその顔には見覚えがあった。とは言っても、もちろんその人が誰なのか、自分にどう関わった人なのか、はたまた赤の他人なのか、全くわからないのだが……。



ガラガラガラ

そんなことを考えていると不意に病室の扉が開き、

「晴!!大丈夫!?」

という誰かの声が病室に響きわたった。

「ちょっと、ここ病院だよ!」

「あ、ごめん……晴が心配で……」

扉を開けたのは高校一年生くらいかと思われる女子二人組だった。

(いったい誰なんだろう?)

そう思っているとそのうちの一人が私のベッドの近くまで来て私の手を握った。

「晴ぅ〜心配したよ〜大丈夫?」

「あ、あの〜どちら様でしょうか?」

「え?ちょっと〜変な冗談やめてよ~」

「いや、あの……」

(どうしよう……ホントに誰かわからないのに……)

私はどうしようかと迷っていると思わぬところから助け舟が出てきた。

「あの〜もしかして東野さんのお友達ですか?」

「え、え?あーはい」

「実は東野さん、強い衝撃で自分のこととか周りの人たちのこと忘れてしまっているみたいで……」

「あ、あー……そう……なんですか……でも、なんでそれを知ってるんですか?」

「あ……すいません……盗み聞きしちゃって……」

「あ……そうだったんですか。まぁなにはともあれ教えていただいてありがとうございます。」

「いえいえ、大したことじゃないので。」

そんな会話が私の前で展開された。

「そ、そういうことらしいので……すいません……」

「えーと……ごめん、今日帰るね?また今度色々整理してから来るから。」

「あ、ちょっと待ってください!!名前だけでも聞かせてもらえないですか?」

「え?あ、あぁ……私は天野 陽夏(あまの ひなつ)、こっちは深空 静花(みそら しずか)ね、

多分また来るから!!それじゃ!!」

「なんか慌ただしくてごめんね……陽夏は人一倍友達思いなところがあるから……理解してあげてね

じゃあ私もそろそろいくから。」

「あ、はい……」



少し空気感が異なる二人だったが、共通点があるとすれば……

「二人とも少し悲しそうな顔してたな……」

しかし、そんな二人からは確かなぬくもりを同時に感じることができた。

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遅くなってすいません…… 若干忙しかったので遅れました… 許してやってください

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