第38話 意思あるものの関係
(! 誰か来た――)
香箱座りをしていた銀二――の身体に入った冬花は、思わずベンチの下から這い出した。
やってきたのは――
「銀二か。久しぶりだな」
彰人だった。
(や、やっぱり今日は休日仕様……!)
いつも後ろに流している前髪が降り、眼鏡もつけていない、どこか幼さが見える彰人。
「にゃあう」
「今日はここで日向ぼっこなんだな」
時間は、まだ午前中だ。
犬の散歩をしている人の姿がちらほら見えるが、本格的に活動し始めている人は少ない。
「元気にしてたか?」
「みゃぁ」
首の下に手を伸ばし、優しく撫でる彰人の手。
(ぁああ……気持ちいい……きもちいー……)
撫でる手に合わせて首と頭をすり付ける冬花。
その口からは、嬉しそうな甘えた声が漏れる。
(山城さんから逃げたのに……でも今の私は銀二だし……撫でてもらうの気持ちいいし……***************
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