翌朝美月が目を覚ますと海斗はぐっすり眠っていた。
この前ここに泊まった時よりも熟睡している。疲れが相当たまっているのだろう。
この日美月は遅番だったので急がなくても大丈夫だったが、海斗は朝からスタジオで仕事だ。
美月は海斗を起こさないようにそっとベッドから抜け出ると着替えを済ませて身支度を整えた。
鏡を見ると首筋や胸元に紫色のあざのようなものを見つけた。昨晩海斗がつけたキスマークだ。美月はそのキスマークに指でそっと触れると昨夜の事を思い出して顔を赤らめる。
そのキスマークは海斗の愛を一心に受けている勲章のように思えて愛おしく感じた。
それから美月は朝食の支度を始める。
これから更に忙しくなる海斗にはちゃんと食べて健康であって欲しい。前回海斗が泊まった時はパンの朝食だったので今日は和食にしよう。
美月はご飯を炊き鮭の切り身を焼く。魚を焼いている間に手早く味噌汁と卵焼きも作った。
その頃海斗はベッドの上で目覚めた。
隣りに美月がいない事に気付いた瞬間味噌汁の良い香りを鼻に感じる。味噌汁の香りで目覚めるなんていつ以来だろうか?
海斗の歴代の恋人達は朝食を食べない女性が多かったのでこんな事は一度もなかった。だから味噌汁の香りで目覚めたという記憶は遠い子供の頃に遡る。海斗はもう一度目を瞑って子供時代の記憶に浸った。
その時美月が海斗を起こしに来た。
「海斗さんそろそろ起きて。遅刻しちゃうから」
寝たふりをしていた海斗は、いきなり美月の腕を掴むと引き寄せてギュッと抱きしめた。
「キャー!」
と美月がびっくりして声を上げると海斗はアハハと楽しそうに笑った。
「おはよう美月!」
海斗は美月の頬に軽くキスをする。
海斗が顔を洗ってから二人は朝食を食べ始めた。
美月が作った朝食はどれも美味しかった。特に味噌汁の味は海斗の好みにぴったりだった。
美月が作ってくれた朝食を美月と向かい合って食べているだけで海斗は何とも言えない幸せを感じた。
朝食後、海斗は思い出したように財布からチケットを3枚取り出した。夏のロックフェスのチケットだった。
海斗は美月の母の分も用意しようとしたが、その日美月の母は年に一度のパッチワーク教室の作品展がある為どうしても都合がつかなった。だから今回は浩と亜矢子と美月の分だけを用意した。
美月はそれを受け取ると嬉しそうにお礼を言う。
「亜矢子達が車で一緒に行こうって言ってくれてるの」
「じゃあお言葉に甘えて、行きは浩さんにお願いして帰りは俺と一緒に帰ろう」
「一緒に帰れるの?」
「ああ、俺も車で行くからね」
美月は嬉しそうだった。
その後海斗は一度マンションに戻る為玄関へ向かった。
「じゃあ行って来るよ」
「行ってらっしゃい」
海斗はもう一度美月の頬にキスをすると笑顔で玄関を後にした。
マンションに戻った海斗はすぐにシャワーを浴びてから身支度を整えてスタジオに向かった。
今の海斗は身も心も美月によって満たされ、仕事への意欲がさらに増していた。
海斗を送り出した後の美月は、家事一通りを終える。
その後少し休んでから早めの昼食を取ると午後からの仕事へ向かった。
職場に着いた美月は先に来ていたスタッフに挨拶をした。するとその中の一人が美月に言った。
「美月先生、今日はなんだかお肌がつやつやですっごく綺麗!」
すると横にいた20代のスタッフも、
「本当! 美月さん最近すごく綺麗! やっぱり恋の力ってすごいなぁ!」
と、羨ましそうに言う。
美月は少し恥ずかしかったが素直に「ありがとう」と返した。
スタッフの言う通り最近の美月は一段と綺麗になっていた。それは海斗から惜しげもなく注がれる愛情のせいだろう。
海斗に愛される事により美月が本来持っていた魅力がさらに引き出され、美月は日に日に美しさを増していたのだった。
コメント
4件
キャァー🤭🩷海斗さんの愛をいっぱい注がれて❤️🔥❤️🔥❤️🔥😆 ええなぁ⤴️✨ ええなぁ⤴️✨ 私も愛を注がれてお肌トゥルントゥルンになりたぁい(*´艸`*)✨
もう既に新婚夫婦みたい.な二人...💕👩❤️👨💕 海斗さんに愛され さらに美しくなっていく美月ちゃんと、愛する人が傍にいて公私共に充実、更に仕事に気合いが入る海斗さん💪🎙️🎸 ロックフェスも楽しみですね~🎶
海斗さんと美月ちゃん、熱い一夜🌉🌃🛏️💕❤️を過ごして、海斗さんは美月ちゃんにたくさんの"お印花🌹"付けちゃったらドキドキ⤴️💓お肌はプルン⤴️でますます美しくなっちゃった🤭💞 海斗さんも身も心も美月ちゃん色🩷に染まって胃袋まで掴まれちゃって❣️ロックフェスとチェットも3人分手配してくれて感動のロックフェス🎼🎹🎷🎸のあとは海斗さんのご実家に結婚のご挨拶かも❣️💒👰♀️🎶