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「……トウヤ様」
甘い声が耳を擽り、ルナールが貪る様に僕の胸の尖りを丁寧に舐め、時々甘噛みしながら丹念に舐る。——そんな時間が長く続き、僕は何度も卑猥な声をこぼしてしまう。細くて長い指先でくいっと尖りを押されたり引っ張りなどもされて、もう息も絶え絶えだ。
(……ルナール、ちょっとしつこい。まさか、胸が好きなの?そうなの⁈)
だとしたら、夢の詰まったあの膨らみのない、胸筋すらもほぼ皆無なまな板である事が申し訳ない気持ちになる。でも、ルナールの方はといえばがっかりした様な気配は微塵もなく、無心に貪っている感がある。尻尾なんかずっと僕の脚を撫でたままだし、視線はずっと何かに酔いしれているみたいだった。
「ホントに可愛いですね、トウヤ様。あぁ……」
「違うから!可愛くなんか、ないから!」
ぶんぶんと首を横に振り、否定する。可愛いとか言われても、事実が伴っていない為めちゃくちゃ恥ずかしいだけだ、勘弁してくれ。
胸を弄る事にやっと満足したのか、ルナールが下へ下へと移動していく。
(……ん?下?下⁈し、下はダメだぁ!)
ルナールの肩をガシッと掴んで動きを止める。力は入っていなかったが、ルナールが顔を上げて僕の方を見てきた。
「まだダメでしたか?でも……もうトウヤ様のココ、お辛そうですよ?」
手の甲でそっと夜着のズボンの膨らみを撫でられ、全身が跳ねた。
「痛いぃぃぃ!」
気持ちいい感覚の直後に、骨に痛みが走った。激痛とまではいかないが、叫び声が出る程度には痛い。マジ痛い。気持ちよかった後だったから余計に痛みが強く感じる。
(コレ絶対に、水晶球の前でルナールが抱き締めてくれた時にヒビが入ったってやつだ!)
「え?大丈夫ですか?」
焦った声で、ルナールが僕のズボンに手をかける。でも違う、痛いのはソコじゃないんだ!
「ちがっ!ダメ——痛い!骨が痛いの!」
おろされそうになったズボンを咄嗟に掴み、脱がされるのを回避した。ズボンや下着がひどく窮屈で本心としては脱いでしまいたいが、雄らしく堂々と膨らんだそんな箇所は見せたくはない!
以前既に見られているのに、また事実を棚上げして必死に逃げる。逃げると走る鈍い痛みにフリーズしていると、状況に気が付いたルナールがまた僕の肌に舌を這わせ始めた。
「すみません、トウヤ様。骨の痛みという事は、明らかに先程の私が抱き締め過ぎたせいですよね。今治しますので、うつ伏せにさせて頂きます」
そっと回転させられ、僕の体がうつ伏せの状態になる。マットレスと体の重さで屹立が思いっきり挟まり、「え、ちょ……わっ」とひどく慌ててしまった。
そんな僕に構う事無く、ルナールが温かな息を吐き出しながら、背骨をラインに沿って舐め始めた。
「あっ……んんっ」
吐息や髪の毛で背中がくすぐったいのに、何故かそれが気持ちいい。ぞくっと体が震えたが、今度はどこも痛くはなかった。
「治ったみたいですね。折れたりはしなかったみたいで良かったです。もう……こんな痛みだけは与えぬと誓いますので、至らぬ私を許しては頂けませんか?」
「うん、だ、大丈夫……」
「ありがとうございます、トウヤ様」
嬉しそうな声でそう言い、ルナールが何度も背中に口付けを落とす。そのたびに強く吸われ、鏡を見ずとも背中がキスマークだらけになっている事がわかった。
「ずるいよ。ルナールばっかり……」
「すみません、トウヤ様。でも、とてもお似合いですよ。消える前に、上書きし続けたいくらいに……」
僕の首に当たる自身の髪をそっと避け、ルナールが甘噛みする。僕もその意見には激しく同意したかったが、もうすぐ元の世界へ戻る身としては、『是非し続けて欲しい』などとは返事出来なかった。
ちゅっ、ちゅっ……かぷり——と、優しく続く愛撫は気持ちいいのだが、刺激が足りない。そのせいか無意識のうちに僕の腰が揺れ、マットレスに自分の屹立を擦りつけ始めてしまった。ルナールにはバレない様、ゆっくり、そっと……。
「……腰が動いていますよ?トウヤ様」
耳元で吐息交じりに意地悪な声をしながら囁かれ、「あんっ!」と情けない声が口から出てしまった。
「ダメ!耳くすぐったいしっ」
「違うでしょう?くすぐったいのではなくって、気持ちいいんじゃないですか?ほら……」
背中や腕を甘噛みするみたいに耳までルナールが噛んでくる。たまに舌先が中に入り、「あぁぁ!んあっ」と悦楽に染まる声が止まらなくなった。
「どこもかしこも性感帯だなんて、トウヤ様はとてもいやらしいですよね。もっと強い刺激が……流石に、もう欲しいのでは?欲しいですよね?欲しいはずです!」
ゆっくりとした口調から始まり、最後はやたらと早口になっていた。
背中に感じていた体温がすっと消え、ちょっと心細くなる。『もっとくっついていたいのに』と言いたくなっていると、双丘を両手で掴まれ、パン生地でも捏ねるみたいに揉み始めた。その振動が腰に伝わり、屹立にまで響く。背後からモノまでも愛撫されているような感覚のせいで、また腰を自分から動かしてしまった。
「あぁ、こうされるのも好きなんですね?……ふふっ」
顔は見えなくても、ルナールがとても喜んでいるのが雰囲気でわかる。どんな内容だろうが喜んでくれる事がこんなに嬉しいなんて、『好き』って感情はすごい相乗効果を生み出すんだなぁなんてぼんやりと考えていたら、ずるりとズボンを下着ごと下におろされて、僕の小さなお尻がルナールの目の前に晒されてしまった。
「ダメェェェェ!」
「もう、さっきからトウヤ様はダメばかりですね。もう十分愛撫はしたと思うんですが……まだご奉仕が足りないですか?私はもう……こんなに、辛いのに……」
ごそっと音がし、ルナールが自身の穿いているズボンをさげたみたいだ。彼が夜着を脱いだ気配を感じた瞬間、ごくりっ——と、僕の喉が鳴った。
(み、見てみたい、かも……)
一緒にお清めもしたし、温泉にだって入ったりもしてきたんだから、全裸で対面した事は過去に何度もある。なのに、タオルなどで見事に隠され続けたからルナールのイヤラシイ箇所などしっかりとは見たことがない。まぁ、男のブツなど積極的に見ようともしてこなかったのでそれは何の不思議もない事なのだが、今はとっても興味がある。
好きだって気持ちは確かに自分の中でゆっくりと育ち、卵から羽化したみたいにハッキリと存在する。
だけど……ルナールが男性であるという部分にまだ引っかかりを感じているのも確かなのだ。
男性の象徴でもあるソレを直視し、それでも不快感や違和感を感じなかったのならば、何の障害もなく自分の気持ちを受け止め、そしていずれは『思い出』にしていく事が出来る気がして、僕はゆっくりと上半身を起こし、ルナールの方を振り返ってみた。
「……え?ト、トウヤ様?」
僕が振り返る事を想定していなかったのか、ルナールの顔が羞恥に染まった。
腰まである長く茶色い髪が乱れ、汗で肌に少し張り付いている。僕の太腿に跨り、邪魔だったのか上の夜着を左手で軽く持ち上げていて、綺麗に割れた美しい腹筋と愛らしいおヘソが丸見えだ。そして肝心の部位なのだが——
僕は、振り返った事を激しく後悔した。
「…………」
無言のままそっと顔を元の位置に戻し、魂が抜けたみたいに白いシーツへ顔を沈める。そんな僕の動きのせいか、ルナールが「トウヤ様⁈」と焦ったような大きな声をあげた。
(あぁもう、大変ご立派ですね!くそ!リア充爆発しろっ!)
元々自分のモノに自信なんかないのだが、それにしたってコレはひどいっ。なんて差だ!同じ生き物じゃない!あ、獣人でしたね、同じ生き物じゃなかったんでした。でも、でもー!
——と、当初の目的が完全に自分の中からすっ飛んだ感想が頭を占領する。無理だなとか、そんなもんは微塵もない。ただ『ズルイ!』としか思わなかった。
「どうなさったんですか?トウヤ様?」
慌てた声が聞こえたが、モヤモヤする気持ちが大きくって振り返ったり、何かを言う余裕がない。どういった反応をするべきか困っていると、ルナールが無言のまま僕の双丘の隙間に指をそっと入れてきた。
「ひゃんっ!」
変な声が出て、腰が跳ねる。何でそんな箇所なんか触るの?と不思議に思っていると、ルナールが熱い吐息をこぼした。
「……良かった、熱が冷めたわけではないみたいで安心しました」
くいっとルナールが双丘の隙間で指を動かすと、何故かぬぷっと水音がし、会陰部を伝い落ちて前の方を濡らした。ぬるりとした指先で蕾部分をくるっと撫でられる感触が、不思議とやけに気持ちいい。
「ど、どこ触ってるの?何?何でそんなトコ濡れるわけ?」
軽く蕾から体内へ指が入った感触があったが、不思議と痛くはない。異物感が少しあるだけで、それが返って怖い。
(何で?どうなってるの?そんな場所に指なんか入れて、どうする気?)
不安と違和感からぽろっと涙が落ちる。だけどルナールは息を荒げたまま、僕の蕾へと指を深く沈めてきた。
「トウヤ様ったら、こんなに濡れて……ナカはもう、すっかりトロトロですね」
ナカで指が丁寧に動き、そのたびに僕の体が快楽に震える。もっとその快楽が欲しいと体が勝手に訴え、無意識に僕の腰が浮き、そのせいでより深くルナールの指が入ってきた。
「あはは。……もう、トウヤ様ったら」
ルナールの笑い声が聞こえたが、もうそれどころじゃない。自慰では到底味わえない、脳髄に直接響くみたいな快楽で頭がいっぱいだ。前を一度も弄られてもいないのに、ソコは先走りでぐちゃぐちゃで、白いシーツと屹立の間に糸のようなものが出来た。
「ココですよね?トウヤ様の好きなところは」
そう言ってルナールが指先でとんとんっと、よりにもよって一番マズイ箇所を弄りだした。知ってるソレ、前立腺ってやつですよね⁈
やぁぁめぇぇろぉぉっ!——など、思っていても口から出るはずがなく……。強過ぎる快楽のせいで悲鳴に近い嬌声をあげ続け、口の端からは涎が垂れ落ちてしまう。完全に頭ん中がバカになってしまっていて、ルナールが好きだだとか同性がなんだとか、もう微塵も考えられない。
「あぁ!るぅなっ——んんっ!」
もうダメだ、このままじゃえっと……何だっけ?中イキだったかってものを、初めてだっていうのに経験してしまいそうだ。いや待て、そもそもソコって自然と濡れるワケがないし、こんなスムーズに指が入るものなのか?まず、僕は初めてなのだろうか。とっても大事な事のはずなのに何も思い出せないとか、かなり悔しい。悔しいのに、その悔しい気持ちもすぐにルナールが与えてくれる淫楽の中へと消えていった。
「ふふ……トウヤ様、あぁ……なんて可愛いんでしょう。 もっと気持ちよくなりましょうね」
(もっととか、死んでしまうからやめてくれ)
ずるっと指が抜け、一気に消えた快楽で体がベッドに崩れ落ちた。目の前がチカチカするし、もう呼吸をするのすら辛い。
イキ損ねた体をどうにかしたくって、力の入らない手を動かし、自分の屹立に手を伸ばす。ひくひくと物欲しそうに動くモノにあと一歩で触れられそうになったのに、ルナールが僕の腰を持ち上げてそれを阻止した。
恨み言の一つでも言いたいくらいな気分でいると、双丘に何かやたらと熱いものが当てられる。その正体が何なのか、確かめるもの怖い。
「ルナ……無理だよ?裂けちゃうよね?ソレは……構造的にね?体格差的にも、色々と無理だよ?」
「大丈夫ですよ、体はしっかり開いてますし、ほら……私のモノが欲しいって、ココはひくひくしていますよ?」
指とは違うぶっといモノが、濡れそぼる僕の蕾にぴたっと当たる。双丘に凶器にも似た屹立を数度擦りつけてきたかと思うと、ゆっくりルナールがその屹立を蕾の中へと押し進めてきた。
「ひっ!あぁぁぁぁっ」
存在感のすごいモノがどんどん体内へと挿入って来る。裂けて痛いといった事は起きてはいないみたいだが、指とは違い過ぎる感覚にただただ声をあげるしか出来なかった。
「んくっ……あぁ、気持ちぃ……トウヤさ、あぁ……っ」
快楽に浸るルナールの声がとっても可愛い。僕が攻めた結果出た声ではない事は残念無念でならないが、それでも愛らしさのある声は僕の男としてのプライドを少しだけ満たしてくれた。
「んっ……トウヤ様……ほら、ね?ちゃんと全部挿入りましたよ」
ちょっと抜き、またルナールが屹立を押し込む。馴染ませたいとか、形を教え込もうとしているみたいな動きをされ、今自分が獣の交尾みたいな格好をさせられている事を嫌がる余裕を奪っていく。
「トウヤ……さ、……もっと、もっと貴方が欲しい——」
僕の背中に体を寄せ、肩を噛み、ルナールの動きが早くなる。寸止めまでいっていた僕の屹立はその動きには耐えきれず、難無く絶頂まで達してしまった。
「あぁぁぁっ!んあっ!……んんっ」
びくんびくんっと屹立が揺れ、白濁液をびゅるりとシーツへと吐き出した。
(…… あぁ、イってしまった……)
ちょっとだけスッと熱の冷めた感覚があったが、またすぐに元の状態へと引き戻される。ルナールが全く動きを止めないからだ。
「ま、待ってルナ……あ、ぼく、今……い、いったばっか……あぁっ!」
「え?……あ、あぁでもまだ、一回だけ、ですよね?もっとあげますよ。私の事を、その身いっぱいに刻みつけないと」
肌のぶつかる音が部屋に響き、ルナールが腰を激しく穿つ。前立腺を存在感たっぷりの屹立で突かれ続けられ、また僕の怒張がむくっと頭をあげた。
「ほら、もっとシテって体は言っていますよ?正直者な愛らしいココには、ご褒美をあげましょう」
そう言うが同時に、僕の屹立をルナールがぎゅっと掴んできた。白濁液と先走り汁が混じり、ルナールがソレを擦る動きをスムーズなものにする。潤滑ジェルでもつけたみたいに、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が下腹部からして恥ずかしい気持ちが加速した。
「も、もうダメ……ホントに……あぁ!」
ぶゅるるるっと、あっさり二度目の快楽が限界を迎える。ちょっと待って欲しい、僕は決して早漏なんかじゃないはずなのに何でこんな……こんなっ!
「あぁぁ……可愛いぃ。そんなにも気持ちいいんですね?もっとしましょう!ね?ね?!」
恍惚とした表情で、ルナールが恐ろしい事を言い出した。
達する気配が微塵も無いままルナールが抜かずに体勢を変え、僕を仰向けにさせる。正常位と思われる姿勢にされ、また彼が僕の体を激しく貪り始めた。
頰を舐め、耳を噛み、時々胸の尖りをつねってくる。喜悦に浸る互いの体からはとめどなく汗が流れ、雨の中にでも出たみたいに二人を濡らした。
「ルナ……も、君も……んくぅっ!ひっ!」
「……あ、すみませんトウヤ様。言い忘れていましたが、私のこの体は射精出来る作りにはなっていないのですよ」
「——ひぃっ!」
とんでもない報告を聞き、体が強張る。
「あ!んぁっ……ト、トウヤ様、そんな……締め付けたら——」
切なそうな顔でぶるっとルナールが震える。
『あれ?イケる……んじゃ?』と僕が思っていると、痴態という沼に心身ともに深く堕ちたルナールが、頰を撫でながら「もっと愛して差し上げますね、トウヤ様」と言いながら、ぐっと質量を増した怒張を奥へ奥へと打ち込んできた。
「し、死んじゃうよ!」
「ふふ、腹上死ってやつですか?一緒であれば……それも本望ですね」
発情期にでも入った虎みたいに、ルナールの交尾が全く止まらない。角度を変え、アレやコレやと蕾の奥を弄られ続け、僕は多分この一晩で一生分の快楽を味わったんだろうなぁ——と、目が覚めた瞬間に思う事となるのだが……それはまだ、何時間も先の話となるのだった。
カーテンの開く音が耳へと届き、柊也が目を覚ました。目の下は泣き過ぎて腫れぼったく、喉も痛い。
「おはようございます、トウヤ様」とルナールに声をかけられたが、咄嗟には返事が出来なかった。
「体調はいかがですか?」
ベッドの上でうつ伏せになったまま、「……んっ」としか言わない柊也の傍に座り、彼の頭をルナールが優しく撫でる。愛おしげな眼差しで撫でられて、柊也の心がほわんと温かくなった。
「……き、昨日は……」と、口を開いた柊也だったが、自覚ありで深く愛し合った時間を思い出し、ぼっと顔を赤くしながら言葉を詰まらせた。
(恥ずかしくって言えない!あ、あんな、激し過ぎでしょ。獣人ってみんなああなの?やっぱベースが獣だからなの?ヤバイでしょ、もう色々と!)
枕に顔を沈め、『すごく嬉しかったです!もう大好きっす!』と続けたかったけど、結局は呑み込んでしまった言葉のやり場をどうしたものかと悩んでいると、ルナールに「昨夜ですか?あぁ、トウヤ様ったらお酒を飲んですぐに寝てしまいましたよ」と言われて驚いた。
「出発前に一度温泉にまた入りますか?食事が先でしたら、すでに用意してありますからご心配なく。あ、蜂蜜が無かったのでコンフィチュールで代用してしまったのですが、甘い紅茶などはいかがですか?」
いつも通りの態度のルナールに、柊也の心にチクリと痛みが走った。
(あれ?もしかしてルナールは……無かった事にしたいのかな。迷惑だったのかな……体が目当てなだけだっただけ?あ、熱が冷めた時に僕の体を見て、やっぱ無いわと思われたとか?)
——などと、色々考えて悶々としてしまう。
「……トウヤ様?」
「あ、紅茶だったっけ。ありがとう、飲もうかな。温泉はご飯の後に入るよ」
「わかりました。ではすぐに用意いたしますね」
「……ありがと」
温かな紅茶を差し出され、寝そべっていた体を起こして柊也がそれを受け取る。香りを鼻いっぱいに吸い込み、ほぅと短く息を吐き出した。
「甘くって、美味しいね……」
「お好みだった様で良かったです」
ルナールに優しい笑顔を向けられ、柊也は昨夜ルナールが言っていた『置き土産』の意味が何となくわかった気がした。
(そっか……。ルナールは昨夜の事を無かった事にしたいんじゃない。いずれは必ず離れ離れになるから、あの時間は、あの瞬間だけの事にしておきたいんだ……)
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