テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
どんよりとした雲の夕暮れがじわじわと濃淡のある紺色の闇夜に覆われていく・・・・このままだと今夜は雨かもしれない・・・
ジュンはユリアのマンションの前で彼女を待っていた
献身的な犬のように・・・・
足を舐めその足に蹴られたくてたまらないとでもいうように
ひまつぶしにこうして待っている時間で、できるだけもっと建設的なことを考えてみた
そのネタがつきるとこれまでの人生でやらかして来た事を思い返し、そのバカさ加減と他の男と結婚するという女を待つ事と比べてみた
バカだとわかっていながら、ここまで自滅的な事をしたことはない
もちろん女で過ちを犯したことはあるかもしれない、経験ミスによる女の本性を見抜けなかったことなども、けれども今日のこれはあえて崖から自ら飛び降りるようなものだ
他の男と結婚すると言う女を追い回すのは、薄気味悪い犯罪行為だ
ストーキングというものだこれは、気持ち悪いし魅力的でもないそろそろ気付けよ
ジュンの心は矛盾するいくつもの事実の回りをぐるぐると回っていた
1、ジュンはユリアの恋人にはなれない
2、ユリアはあのクソ良ちゃんと結婚する
3、そのことでは屈辱を感じる
4、ユリアとキスをしてから常時半勃起の状態が続いている
5、ユリアは何らかの化学物質を放出し、ジュンの体がそれにどうしようもなく反応する
6、もし近いうちにユリアを抱けないのなら、自分は爆弾のように爆発してしまうだろう
7、ユリアの厨房ではジュンの自制心は根こそぎ燃やされてしまった、あれ以上彼女の傍にいたら彼女の服をビリビリに破り襲い掛かっていたはずだ
8、ああ・・・これを考えると憂鬱になる・・・・今日は彼女に本当の事を言おう、ここ数日の電話の相手はクソ良ちゃんじゃなくて僕だという事を・・・・
望みはない・・・
それでもあの目眩く電話で交わした、二人の愛を思い出してもらえば・・・もしかしたら彼女は良ちゃんとの結婚を考え直してくれるかもしれない
いや・・・それは無い、余計彼女に嫌われるだけだ淡い期待は持たないでおこう
だけどこうしてここで待っている
また拒絶されるのが待ち遠しいぐらいだ、やはり署のストーカー改善プログラムでも受けたほうがいいのかもしれない
通常生活回復のための12ステップとかなんとか・・・もちろん署の連中には大笑いされるだろうが
ジャンキーみたいだ、どうしようもない、完璧にユリア中毒だ
あの唇、あの体、あの声・・・しかし待つ理由は彼女の美しさだけではない、ユリアといると心が温かくなる、そして二人でもっと価値観を共有したくなる、ふっと湧き上がるあの感覚は愛おしさだ
そしてきっと二人のセックスは絶対最高だ!それも今では儚い夢に終った午後一杯つかって、ジュンは、自分の欺瞞行為を告白する練習をした、思い切って事実を打ち明けよう
しかしどうやって?
プラン1 (軽い口調で)やぁ!ユリア!笑っちゃう話だけど、ちょっと良ちゃんに電話をかけてくれるかな?
プラン2 (土下座する)本当に申し訳ない!君を騙すつもりじゃなかったんだ!責任とるよ!
プラン3(そのどちらでもない)最初にパンチの届かない所まで後ずさりする・・・ユリア・・きっと信じないかもしれないけど、君はずっと間違い電話してたんだ・・・僕に・・・間違いついでに僕と一回やってみないかい?絶対後悔させないっっ!
プラン3は無しだ!絶対殺される!
何か飲んでとにかく落ち着かなければ
マンションの自動販売機にコインを落とし、缶コーヒーのボタンを押した、懸賞が当たりますように
すると通りの向こうから、女性がこちらに向かって歩いてくる
ユリアだ!
帰ってきたんだ!
途端に体が緊張に硬直する
ユリアがコツコツとヒールを鳴らしながら、こちらに向かってくる、その瞬間ユリアの周りに特別なオーラが漂っているように見えた。あれは自分にしか見えていないのだろうか?
胸をぐさりと刺されたような気分だった、心臓が肋骨を破って飛び出しそうで、ジュンはそっと胸を押さえた
ユリアはジュンの姿を目に止めると固まった・・・
じっと見つめ、そして今にも逃げ出しそうな鹿のように警戒態勢に入った、威嚇しないように気を付けよう、そう思って心の中で笑ってしまった
子供でも相手にしているつもりか?
ユリアが何か言ったなんと彼女は泣いている
ごくっと唾を飲みこんだ、そんなに嫌われているのかな?
プラン1か?2か?
それでも逃げるのなら追いかける、やっぱり彼女を諦められるわけがない
今の自分を止められるのは、特殊部隊のSWATぐらいだ、やれるものならやってみろ
また彼女が何か言った、自分も何か言った、思考は口に付いて行かない
彼女は・・・・ああ・・・綺麗だ・・・・
すると信じられない、彼女は自分の胸に飛び込んできた
おおっっ!!マジか?
ものすごい強さでしがみついてくる、もっとやってくれ
ジュンも負けじと彼女を抱きしめる、途端に辺りに彼女の香りが漂ってくる
ジュンはユニコーンを捕まえた気分だった
お父さんありがとう
お母さんありがとう
人生で出会った人全員に感謝したいぐらいだ
タツの借金も帳消しにしてやろう、今までの人生はこの時のために有ったようなものだ
いやそこまでは大げさか?
絹のような髪に手を入れ、そっと彼女の顔をこちらに向けさせた
彼女の瞳が涙でキラキラ輝く、ただ美しいだけじゃない、生き生きとしているのだ
やっぱり彼女のオーラはハチ鳥が、人間の耳には聞こえない周波数を出しているのと似たようなものだ、そしてそれに恐ろしくジュンの体は反応する
彼女は静かに目を閉じた
最高だ
ジュンはありったけの思いをこめてユリアにキスをし
・:.。.・:.。.
あらゆる感覚が研ぎ澄まされている、ユリアは自分の感受性の強さに驚いていた
ジュンに抱きしめられ、全身にぬくもりが広がっていく、何も考えなくていいのだ
生まれて初めて衝動的な行動に出た、男性の腕に飛び込んでいくという
いつものように考えすぎていたら、何もできなかっただろう
ユリアのこれまでの人生はほとんどの時間、実際の行動よりも、理性や頭の中の思考に意識が向いていた
今は思考は付いていかず
ただ・・・・感じるのは
パラパラと温かい小雨と・・・・
それに合わせるように降り注ぐ
ジュンのキスの雨・・・・
目に・・・頬に・・・口に・・・耳に・・・
浮いているみたい・・・
地上で感じるはずの重力がジュンに支えられているおかげで、まったく感じられない
羽が生えたみたいに思える、このまま飛んで行ってしまってもかまわない、彼がつかまえていてくれる、重なる唇で彼とつながっている
やがてジュンの甘いささやきを、ユリアは抱かれながら耳で聞いた
「君の部屋に僕を入れて・・・・ 」
・:.。.・:.。.
・:.。.・:.。.
カチャリと部屋のドアの鍵が閉まる音がした
ジュンがユリアを抱きしめながら、後ろの手で閉めた音だった、狭い自分の部屋の玄関には、持っていた荷物が転がっている
投げ出されたカバン・・・
そして・・・
玄関いっぱいに広がったジュンがいる
ううん、ジュンがこの玄関には大きすぎるのよ!
次の瞬間背中をドアに押し付けられ、彼の全体重がのしかかってきた、激しく唇を奪われ、以前のキスよりもっと熱烈だ
待っていたわ
まるでユリアを呑み込みそうに、その舌の形をユリアに刻印しようとでもしているかのように、ジュンの舌は少し苦いコーヒーの味がした
ああ・・・なんてステキなのだろう
そして彼はあらゆる角度から迫ってきた、するりとマフラーを外されコートがはぎ取られた
これで心ゆくまで彼に抱き着けるけれど、本当にしたいことを考えたら、抱き着くなんていう表現では足りなかった
彼の中に潜り込んで、硬く引き締まったその魅惑的な肉体を隅々まで自分の体を使って触れたかった
ユリアも負けじとジュンのMA1を肩から、はぎ取り玄関に落とした
彼の首に腕を回し、背中をそらした、筋肉が盛り上がっている胸に自分の胸をぴったりと引っ付けたいのに、大柄な彼とは高さが足りない
驚いたことにユリアは純粋に快楽を求めて、自分から体をすり寄せていた、燃え上がった炎を消せるのはこの人しかいない
硬くそそりあがった彼の一物がおなかに当たる、
その脈動を感じた
ああ・・・どうしよう・・・
その素晴らしい一物を腰でぐりぐりやった、すると彼がキスをしながら切ないため息をついた
感じているジュンが可愛い・・・さらにユリアは震える指でジュンのシャツのボタンを外し、ジーンズから裾を引き出す、するとジュンがユリアのお尻に腕を回して抱え上げた
信じられない!日本人の男性でこんなことが出来るなんて、持ち上げられて顏の位置が同じになった、これでキスがしやすくなった
フレアスカートが太腿まで垂れ下がっている、ユリアは外国映画のラブシーンように、両太腿をジュンの腰に回してしがみついた、まるで子供が丸太に木登りをするように
そういう体制なのでジュンを触りまくりたいのに、シャツを全部脱がせることができない
彼の肩からシャツが落ちて盛り上がった、胸と乳首と筋肉が触れる程度にはだけた、全部脱ぐよりこっちの方が色っぽい
彼の前髪が一房ハラリとおでこにかかって、粋な感じになった
男性をこれほどセクシーだと思った事はない、なんてこと!
それにぴったり自分の濡れた股間がジュンの股間にひっつけられている
見つめ合いながら腰をわずかに揺らした、すると彼は呻きながら股間を押し付けてくる、それだけでユリアに快感が襲ってくる
硬い・・・そしてものすごく大きい
自分の愛液でジュンの股間のジーンズに、シミを付けないかと心配になったぐらいだ
すっかり硬くなってる、まるで鉄パイプのようになって上を向いて、ユリアの大切な部分をこすっている
薄手のパンティ越しにその形までハッキリわかる、もういちどユリアの小さな柔らかい割れ目をこすった
興奮のあまり二人は同時にあえぎ、酸素を求めた
それだけで頭の半分が吹っ飛んだみたいになる
これで肌と肌が直接ふれあえば、どれほど気持ちが良いのだろう
「しっかり僕につかまって 」
ジュンがユリアの耳を舐めながらささやいた、その声に背筋がゾクゾクする
彼はユリアの体重をものともせず、キスをしながらリビングを通り寝室に入った、運ばれながらユリアもキスを熱心に返した
ジュンはためらうこともあたふたすることも、どの部屋かと確かめることもしなかった
まるでこの部屋になじんでいるように、不思議なほど正確に寝室に入っていった
寝室のドアは少し開いていたので、ジュンが足で強く蹴った、ドアはバンと音を立てて壁に当たった
音は静かな部屋に銃声のように聞こえた、外はすっかり夜になっていて雨の音がした
そっとベッドに降ろされ、ジュンが自分のシャツを脱いで上半身裸になった
自分のお気に入りの寝室に、裸の彼が視界いっぱいに広がり、ふたたび彼にキスをされ、視界が消えてなくなった
彼に何をどうされたのかわからないけど、いつの間にかユリアは裸にされていた。ジュンは落ち着いていて、経験豊富にも思えた
ユリアがうっすら目を開くと・・・
ジュンがゆっくりとシャツを脱ぎ、ジーンズをボクサーショーツごと脱いで、一糸まとわぬ姿になった
ユリアはしばらく彼の体を見つめた、寝室は暗いが窓の外から入ってくる灯りで、ジュンはうっすらと金色に輝いている
いわゆる筋骨隆々という体は見たことがある、ジムでも映画スターが沢山載っている雑誌でも
ただ・・・今ベッド脇に立つ、力のみなぎるこの存在と比べると、そんなものは今目の前にいる彼とは比較にならなかった
ジュンの体は男性モデルとは似ても似つかわない
もっと強くて、たくましくて、荒々しいもの・・・
ジュンの筋肉はジムのマシンで、作り上げられたようなものではなく、生活の中で戦闘によってつくられたものだった
そして股間に目が行った
彼のものは・・・
ああ・・・・巨大だ・・・
今まで数少ない経験で見た中でも圧倒的
太くて
長くて・・・
先はプラムのように膨らんでいる、割れ目からしずくが出ているのがわかる・・・
ユリアの心臓が激しく高鳴る
ジュンの肘が曲げられ、その上の二頭筋がこぶのように盛り上がる・・・
ああ・・・あそこをいつか舐めてみたい
ユリアは裸の彼に力いっぱいしがみ付き、柔らかな自分の体を擦り付けた
なんて彼は大きいのだろう、なんて硬くて温かなのだろう、ものすごく気持ちがいい・・・・
冷え性のユリアの体を彼の温度が温めてくれる、興奮でユリアの体が3度ぐらいあがる、熱にうなされている気分
ジュンは慎重にキスをつづけ、気を配りながら触れてきた、片方の肘をついて、ユリアを見下す顔はうっとりとそれでいて、何かを押さえているような顔だった
「綺麗だよ・・・ものすごく・・・」
ジュンが囁いた
うれしい・・・
息をしようと口をあけると彼が頭をさげた、脚の間がこれ以上ないほど濡れている
彼の顔に笑みは無い、緊張して強張った表情で
ユリアを見下ろしている、彼の黒い瞳の中で炎が燃え、キラリと輝いた
ユリアの心臓は大きく鼓動を打っている、彼はそれをじっくり観察しているかのように、じっとユリアを見つめていた
「キスしてジュン・・・私に触って・・・・ 」
ユリアは彼が欲しくてたまらなかった
・:.。.・:.。.
前戯、前戯、前戯、前戯、・・・
ジュンは呪文のように、心の中でその言葉を唱えながらユリアにキスをした
ユリアの服をビリビリにはぎ取るとすぐに壁に押し付けて、立ったまま彼女の中に入る・・・そんなことは絶対しないからな
しない、しない、しない、しない
まだ頭がきちんと機能しているあいだに、そのことをしっかり叩き込んでおなかければ
あくまで紳士に、優しく・・・だ
キスをしながら後ろ手で、カチャリとドアの鍵をかける、ジュンは血圧が上がっていくのを感じた
股間の物は勃起してはちきれそうで痛い、今すぐ彼女と仲良くさせろ!とジーンズの中で抗議している
ダメだ!
キチンと順序を踏むんだ!
洗練されている男性のように!
余裕を持って!
理性がある所を見せるんだ!
そりあえず部屋の中までは侵入できた、しかし思考は彼女の体に自分がのしかかっている所しか浮かんでこない
このほっそりとした脚が、自分の腰を挟んでいる所、この体の中に入っていくとどんな感じなのだろう・・・
きっときつくてよく締まっているに違いない、おもいっきり激しくやってみたらどんなふうに・・・・
いやいやだめだ!
欲望にまかせてしまえば彼女を傷つけてしまう、そんなことを考えてはいけない、非常に美しくて料理の天才な彼女を大切に扱わなければ・・・・
ユリアはおそらくゆっくり優しく・・・ロマンティックなのが好きなはずだ、そういう顏をしている
彼女のすべてが繊細だから、口説き文句もいろいろ用意したほうがいいし
たくさんキスして、ゆっくり服を脱がせて、前戯もたっぷりするといいだろう
入れる時もそろそろと・・・少しずつしないと僕のは大きいから、用心しないと痛い思いをさせてしまう、ちゃんと収まったら、ゆっくりそっと突くべきだ
紳士的にふるまわれるのに彼女は慣れているはずだ、奥の方までめいっぱい体を押し付けて、マシンガンのように腰を打ち立てるのではなく、浅くしてもらいたがるのに違いない
そうだ!コーヒーをごちそうになるんだ!
彼女の入れてくれたコーヒーを飲んで、ゆっくり二人で話をしよう。彼女の好きな映画とか小説とか一緒に料理をしてもいいし、何かテイクアウトをとってもいい!
ジュンは心の中で命令する
右手!今すぐユリアの尻を触るのをやめろ!左手!あつまかしいぞ!彼女を放せ!!
だがその瞬間、ああ・・・彼女は僕の舌を吸った・・・こんなに強く・・・・
頭がふっとんだ!コーヒーなんかくそくらえだ!
ジュンも舌を差し入れて返す、すると彼女がジュンのジャケットを脱がせ、シャツのボタンを外した、僕に触りたがっている、望むところだ!
二人で裸になろう!僕らの間で遠慮はいらない
ジュンはユリアを抱え上げると、落とさないように自分の腰にユリアの脚をかけさせた、できるだけ近くにもっとぴったりと身体を寄せ合いたい
ジュンの理性とは裏腹に彼の下半身はすっかり硬くなり、まっすぐ上を向いて彼女の温かい大切な部分とぴったり合わさっている
ジュンはうめき声を上げて唇と腰をこすりつけた、彼女はしっとりと濡れていてとてもやわらかい・・・・パンティ越しに形がハッキリとわかる
マジ!やばい!
ジーンズの一物は突き破りそうだ!彼女ともっと仲良くさせろと訴えている、パンティとジーンズがジャマだ
だがここは玄関だ、もしここで奪ってしまえば、彼女につらい思いをさせてしまう
ベッドだ!なけ無しの思考で何とか思い直す
ベッドが必要だ!
ジュンはユリアを抱えたまま寝室に向かった、寝室までたどり着けただけでも信じられない程の自制心を発揮できたと思えるほどだ
本当はその場で彼女の服をはぎとり、すぐさま激しく強く彼女の中で動きたい所だった
ベッドに彼女を横たえると、彼女の服、ブラをはぎ取りそのあとで唇を重ねた、何も引きちぎってしまわないようにするだけでも大変な努力がいった、睾丸が盛り上がり、下半身が痛いような気さえする
彼女はもうすっかり準備は出来ている、彼女の体すべてがそれを伝えてきている、飢えたように絡めてくる舌
できるだけ沢山ジュンに接触していたいと、体をよじるように反応する、さらにしっかりとジュンの肩をつかむ彼女の手の力の入り具合が語っている
間違いない・・・彼女も僕を待ち構えている・・・
えっと・・・何か言った方が良いのかもしれない・・・
「綺麗だ・・・ 」
頭の中はいろんな言葉が、ぐるぐる回っているのにこんなことしか言えない
アホか俺は!
熱いキスをしながらジュンは、初めてユリアの乳房を下から持ち上げた
ああ・・・いいな・・・大きい・・・
柔らかくて丸くて弾力がある、指が頂の周辺を撫でると、ユリアはジュンの口の中で小さくあえいだ、手のひらに乳首が硬く突きだしてくるのを感じると同時に、ジュンの一物にも同じような反応が起きる
優しくもみしだき、乳首をもてあそぶ、ユリアが可愛い声をあげて、さらに体をすり寄せてくる
そうだ・・・大切な事を忘れていた、危なかった、ジュンは固く決意して体を引いた
・:.。.・:.。.
「ゴムを取ってくる・・・」
そう言うとジュンは、ユリアのおでこにそっとキスをした
彼が視界から消えると途端に寂しくなった、重なっていた体が部屋の空気にさらされ、冷えてぶるっと身震いした
彼は自分が脱ぎ捨てた、ジーンズのポケットから、銀色の包みを取り出し、ユリアに向かってウインクした
まぁ!用意周到ね・・・
もちろんこの部屋に避妊具なんかなかった、ジュンが用意していてくれてありがたいぐらいだった
彼は銀色の袋を歯でちぎり、すばやく片手で装着する、なんて手際が良いの!
コンドームは特注かしら?
ジュンはベッドの足元に移動し、ユリアの脚をベッドの幅いっぱいに押し広げた
「あっ!」
ユリアの抗議の声もむなしく、あいだにひざまずいた
「・・・足の・・・つけねにハートのアザ・・・ 」
ジュンが一言つぶやいた
マジマジと恥ずかしい部分を見られ一気に体がカッと熱くなった、こんなにじっくり今まで誰にも見せたことが無い所だ
ユリアはあわてて言い分けした
「あ・・・あの・・・生まれた時からなの・・・母は整形手術した方がいいって言ったんだけど、父が誰にも見せることはないから、無理に体を傷つけなくてもいいって・・それで・・・ 」
「お父さんが正解だ」
「ああっっ! 」
ジュンの唇が触れた!最初は痣に、そしてどこよりも敏感な襞に舌を這わせている
ジュンは口にキスするようにそこにキスをした
今すぐここに舌を這わせて奪わないと、死んでしまうと言わんばかりの熱心さだった
恐ろしく敏感になっていたユリアは、彼の唇や舌の感覚に身もだえした
知らず知らずのうちに彼の髪をつかみ悦びにのけぞった
ジュンは親指で入口を開いて、キスの雨を降らせている
自分の股間の間にジュンの黒い頭がある姿にひどく興奮する、おそらく、しばらくは、この光景は忘れられないだろう
さらに奥まで舐めやすいように、両脚を折り曲げられて、舌でじっくり舐め上げられる
静かな部屋にユリアのあえぎ声と、彼が口でたてる微妙なる音だけが響いていた
自分の部屋で!もう何も考えられない!
「君はあまりにもきれいだ・・・」
彼がかすれ声で言うと、指でその部分をぐるりとなぞった、ユリアの太ももがわななき始める
「ここもピンクでふっくらしている・・・毛も・・・薄くて・・・痣が興奮すると赤くなるんだ・・・」
「ああ!ジュン! 」
今や彼の髪が抜けるほど強く掴んでいる
「僕しか知らないんだね・・・」
一番敏感な芯を軽く歯で噛まれ、指を二本奥まで入れてぐるりと回された
その瞬間ユリアの内部が腹筋もろとも激しく恐縮した、ジュンはその瞬間を逃さなかった、観察眼に優れていたからだ
目は閉じていたけど、まぶたの裏側に火花が散り絶頂感で体に電流が走った
「すごい・・・ 」
「うん 」
まだ絶頂に体がひきつっている時にジュンが割って入ってきた
ああっっっ!
動けなかった、身を引けなかった
入ってくる感覚と絶頂で、ただひたすらユリアの体の内部は麻痺を繰り返していた
ー彼に体の中心を広げられてるー
あり得ないほど硬く、熱いもので、こんな大きいの初めて!
二人の動きが止まった、ジュンに挿入されたまま、それを受け入れようともがいた、少しだけ腰を動かすと中のものがグッと伸びた、敏感な芯に彼のゴワついたヘアがあたるほど、深く入れられている
なんてこと・・・これでも感じている、熱い下半身全体が熱をおびている、ジュンは動いていない、彼の心つもりがわかる、時間をかけて大きさに慣れさせているのだ
それもそのはず、彼のモノは、今まで遭遇したことがないほど大きい、大きすぎて広げられて、少し痛くなってきた、この行為をするのは何年ぶりだろう
ユリアは顔をわずかに傾け、自分からジュンにキスした
そしてわずかに腰を揺らして、彼の物をキュッと締め上げてみた
ハァ・・・
「こらっ・・・人が必死で我慢してるのに」
彼の物が中でピクンと跳ねた、ジュンは大きな体をぶるっと震わせて、唇を噛んだ少し笑っている
めくるめく快感がユリアの体を突きぬけている、先ほどの絶頂の瞬間に挿入された時に、失神するかと思った
ジュンがゆっくり腰を動かし始めた、ユリアもジュンの首に腕を回し、ジュンの揺れに合わせる、腰の動きと同時にジュンの舌も入ってくる
ああ・・・上も下もジュンでいっぱい・・・
体の奥が快感でキュンキュンしている、このままずっと続けていてほしいと思った瞬間
ジュンの筋肉に力が入り、一気に奥まで貫かれたユリアはあっと息を飲んだ
「痛いっ!!」
ジュンは動きを止め、息を切らせて言う
「しまった!!大丈夫?」
それでも奥まで貫かれている力は緩んでいない
痛さで涙が溢れてくる、ユリアはポカポカとジュンの肩を叩いた
「バカっ!嫌いっ、私から出て!! 」
ジュンが半分腰を引いた所で、やっと一息つけた、でもまだ半分はユリアの中にいる、オロオロしながらジュンが、ユリアの涙を拭いた
「ゴメン・・・ゴメン・・・ユリア・・・一つ聞くが君は処女なのかい? 」
「・・・違うわ・・・ 」
ジュンがユリアをあやすように髪を撫でながら言う
「じゃぁ・・・最後にしたのはいつ?こういうことを・・・ 」
「ああっ! 」
ぐっと腰を深く押し付けられた、でも先ほどよりも、優しくけだるく入ってきたので、痛みよりも快感の方が勝った
「え~っと・・・5年前? 」
ジュンは信じられないとばかりに目を大きくして、ユリアの顔をまじまじと見つめた
そしてフッと顏が優しくなった、ユリアの頬にキスをする
「もう・・・それを早く言わないと・・・悪かった、名誉を挽回させてくれ・・・ 」
ジュンは優しくユリアにキスをしながら、途中までひき抜き、敏感な芯を親指で弄びユリアの乳首に舌を這わす
緩やかな動きで、もう一度ジュンがそっと奥まで入って来た時は、ユリアは甘い喘ぎ声を上げていた
うねるように螺旋をかくように奥まで入ってくるユリアをかき乱す
もう一度外へ
それからまた中へ
そしてもう一度
これ以上ないほど濡れてつるつるだ、まるでユリアの中を確かめるように、ジュンの探求は止まらなかった
「君は浅くて狭いね・・・さぁ・・僕にあわせて動いて・・・」
「ああっ!ジュン!ジュン!」
懇願するような声
「でも僕たちはいずれ、ぴったり合うようになる」
息をしようとしたけれど肺が震えている、両手でジュンの首を抱き、両足をジュンの腰に巻きつけ
爪をジュンの肌に立てる
「ああ・・・気持ち良いよ・・・それだ」
ジュンはつぶやいてユリアを強く抱き寄せた、ジュンがしなやかに腰を振るたびよくなっていった
より熱く
よりすべらかに
よりたやすく
すでにジュンはユリアの奥まで突きはじめ、ユリアの今まで知らなかった、性感帯を呼び覚ましていた
いつしかユリアはゆらめきとろけ、思いもよらない程深い所から、湧き上がる快感に再び爆発させられた
ああ・・・絶頂ってこういうことだったのね・・・
ユリアは意識を失う寸前で冷静に思った
・:.。.・:.。.
「もう動いてもいい?」
ジュンの言葉が官能の熱いモヤを突き破って、耳に到達するまでは、しばらく時間がかかった
ユリアは目を開けた、その言葉も、口調も許しを求めるものではなかったけど、ジュンが動いたのはユリアがうなずいた後だった
さっきまでの優しく計算された腰の振り方は見る影もなく
すこぶる強く
すこぶる激しく
すこぶる速く
のしかかられて、荒々しく強く打ちたてられた、ユリアは圧倒され、ひどく濡れた
信じられないものすごい速さで、何度も何度も突かれる、怖いほど気持ちいい!
キスはできない、彼の突き立てる動きがあまりにも激しく、口を重ねたままでいられないのだ
それに今はキスをしても大して変わらない、ユリアの意識のすべてがジュンに出し入れされている一カ所に集中している
ジュンのギアがまた一つ上がったこれ以上なんてあるの?
何これ?何これ?何これ?
ああっ!
両手でユリアのヒップをしっかり抱え、荒々しいクライマックスのリズムに、一気に引き込まれていく
突き上げるたびにジュンの美しい体が変化する、筋肉の割れた腹筋、彼の頬と肩や首筋が動く
ああ・・・なんてセクシーなの・・・
彼は赤く頬を染め、険しい表情を浮かべている、それすらも快感を引き出す
ああっ!くるっっっ!!
断崖絶壁の淵に行く体をジュンがつかまえ、さらに奥まで激しく打ち立てる、体の奥から爆発するような鋭い恐縮を繰り返す、その強烈な動きに痛みさえ覚えるほどだ
その間もずっとジュンは動きを止めない、ユリアは感じる波の大きさに圧倒された
これほどまでの快感を味わったのは初めてだ、あまりに強烈で今起こっていることすべて、体が処理しきれないでいる
こんなSEXを覚えてしまうと、他では物足りなくなるだろう、いや絶対だ!
ユリアは今大声で叫んでいた、隣近所に聞こえているかもしれない、でもそれがなんだっていうの?こんなに気持ちいいんだもの、今、私は天国にいる、涙も溢れてくる、でもやめて欲しくない
するとジュンがユリアをギュッと抱き寄せた、息ができないほど強く、彼が引きつりながら大きく高く腰を突き上げ、ユリアの中で彼の一物がひときわ大きくなった
彼のモノがまるで別の生き物のように、何度も彼女の中で跳ね上がった、そして彼は何か叫んでユリアの髪に顏を埋めた
一時の静寂
ああ・・・終わったの?・・・なんという自制心・・・・
重なり合ったまま、しばらく二人で息を整えた、ぴったりひっついたお互いの胸から激しい鼓動が聞こえる、誰が誰の鼓動かわからない
ユリアはあまりにも激しい絶頂を、何度も向かえてクラクラした
頭の中がからっぽ・・・・
叫びすぎて喉が痛い、でも全身清々しいほどの倦怠感・・・お風呂上がりの10倍気持ち良い・・・
耳元で彼の荒い息が聞こえる、二人とも間違いなく満足している
「・・・すまない・・・ 」
しばらくしてジュンが言った、体はまったく動いていないその言葉に訳がわからずジュンの方を向いた
「何が?」
「最後は自制心を失った・・・痛い思いをさせた・・・大丈夫? 」
ジュンはユリアを抱きしめながら、厳しい表情でこちらを向いた、悪い知らせを覚悟してるみたい
そしてゆっくり彼はユリアの中から自分の物を抜いた、それだけで快感が走る、いったい私の体はどうなっちゃったの?
ゴムを始末して再びユリアの横に来た彼は、しゅんとしている
かわいそうに、嫌われたかと心配してるんだわ、こんな表情を今すぐ消し去ってあげたい
私達は・・・すばらしい時間を分かち合った、恍惚の体験だった
そう伝えようとした時に、ジュンのお腹がぐうっ・・・と音を立て、静かな部屋に大きく響いた
それがおかしくてユリアは思わずおなかを抱えて笑ってしまった、ジュンは途端に真っ赤になってうつ伏せになった
「もう・・・死にてぇ・・・」
耳まで赤くなってる、なんてかわいいの
クスクス・・「私もお腹ペコペコ、何か作りましょう」
「チェっ!・・・ 」
ジュンはベッドサイドに、あぐらをかいて座っている、股間のものは布団で隠している・・・・
う~ん・・・残念
ユリアはクローゼットにあるガウンを羽織り、キッチンに向かおうとしたが思い直し、ベッドでふてくされているジュンの頬に、そっと両手をあてた、そしてじっと彼の瞳を覗き込む、ジュンが少し緊張した体がこわばってい
「SEXでイッたのは初めて・・・」
色っぽくしとやかに軽く鼻の頭にキスをした
途端にジュンはノックアウトされた、ボクサーの様に大の字になってベッドに倒れ込んだ、口元は緩んでいる
ユリアはクスクス笑ってバスルームに向かった、シャワーを浴びてナイトガウンを着ると少し、落ち着いた
でも股間は先ほどの激しい愛の行為の、おかげでまだ震えている、タオルの毛羽がひりつくほど敏感になっていた
リビングに行って周りを見渡してみると、特に玄関がひどかった
脱ぎ散らした服が散乱している、まるで泥棒に入られたみたい
買ってきた食材は冷蔵庫に入れられず、そこにほったらかしにされている
たいへん!
小さな玄関にジュンの大きな靴が存在感を示す、そしてその横には脱ぎ散らかした自分のヒール、赤い顔であわてて整えると、どれだけ自分達が切羽詰っていたかを思い出す
ここで壁に打ち付けられて持ち上げられた・・・途端にぼーっとして股間が熱くなる・・・
ああ!だめだめ!かたずけないと!冷蔵庫に買ってきたものをあわてて詰める
彼のために食事を作る・・・楽しくなってきたユリアの顔は緩みっぱなしだった、彼は何が好きかしら、前に食事をした時は好き嫌いはあまりないように思えた
せわしなく動き始め、ボウルと調理器具を引っ張り出す。こんなふうに忙しくしていると気持ちが落ち着く
冷蔵庫から卵を取りだした、自分一人ならいつもは二つで十分だ
でも・・・それからチラリと振り返った、シャワーを浴びたジュンが上半身裸で、ユリアのリビングをプラプラしている
首にユリアのピンクのタオルを下げて、ジュンのがっしりした肩と背中が、ひきしまったお尻にむかって逆三角形を描くさまをうっとりと見つめた
想像していたよりも、ものすごい存在感ね・・・
この人がいるとリビングがとても狭く見える、卵!4個追加!ユリアは計6個の卵をボールに割った
彼はソファーに長い脚を投げ出し、テレビをつけた、カチャカチャとチャンネルを変え、特に自分が気を引く番組がないと思うとテーブルに置いてあったノーラ・ロバーツの新刊をパラパラとめくりだした
愛しさがこみあげてくる、彼のような男性に見合う食べ物を作らないと、あの体を維持するにはきっと沢山食べるに違いない
ふふっ・・・楽しくてたまらない
するとすぐ背後に人が立っている気配に驚いて、ユリアは飛び上がった
「まぁ!ジュン!驚かせないで!」
「君がそばにいないからつまらない」
まぁ!!こんな図体デカいのに!かまってちゃんなのね、ユリアはおかしくて笑い出した
「それじゃ一緒にお料理しましょ!あなた、パセリ刻んでくれる?」
「やった!任せて! 」
ジュンの笑顔が眩しくて胸が苦しくなった、あわてて視線をそらし鉢からパセリをもぎ取り包丁とまな板をジュンに渡した
5分後まな板が血の海になった
ユリアは叫び声を上げた、ジュンが人差し指をざっくり切ったのだ
「ジュン!あなた料理したことあるの?」
あわてて指に止血剤を振りながらジュンに言う
「ない!でも出来ると思ったんだ」
ジュンはユリアにかまってもらって嬉しそうに言った、ユリアは手のかかる子供を一人抱えたような気分になった
「大人しくお料理が出来るまで、座っててちょうだい! 」
ユリアは腰に手を当てて、ジュンに人差し指をかかげて言った、それから再び料理を開始した、それでも背後の彼が気になってチラリと振り返る
窮屈そうに椅子に座っている、ソファーに置いてあった大きなすみっこぐらしのぬいぐるみを抱えて、こちらをじっと見ている
上半身はだかの彼はきっと寒くないんだわ・・・彼を無視するなんて到底無理、もう・・・かわいいんだから・・・
ユリアはため息をついて言った
「コーヒーは淹れられる?」
ジュンの顔が輝いた
「豆を入れてボタンを押す!それなら僕にもできそうだ! 」
・:.。.・:.。.
ユリアの家は清潔で新鮮な匂いがする、実際に見た目も清潔だ、そして非常に女性的でいろんな飾りが飾ってある、テレビはさほど大きくはない、あまり必要ないのだろう、リビングにハーレクイーンロマンス小説を見つけた
こんなのが好きなんだ、可愛いなぁ・・・・
そして料理人らしく、部屋の半分以上が一人暮らしには、似つかわしくない程巨大なキッチンだった
きっとユリアはここのキッチンが一目で気に入って契約したんだろう
磨き抜かれた大理石のカウンターには、小さな鉢植えが沢山置かれていた。それのすべてが料理用のハーブだった
ジュンはまったくハーブに詳しくない、でもこれから勉強することになるだろう、何せ優秀なシェフが先生なのだから
カウンターに流し台も大理石だ、電化製品もジュンが見たことも無いような機械が揃えてある
大きな木製ブロックのナイフ置き場は、沢山の包丁が突き刺さっていた、その切れ具合ときたら身を持って知る事になった
彼女は鼻歌を歌いながら、これまた巨大な冷蔵庫から次々といろんなものを取り出しはじめた
冷蔵庫の中がチラリと見え、ジュンは自分が恥ずかしくなった、ジュンの家の冷蔵庫はこの半分にも及ばず、中見はビールと干からびた宅配ピザの残りしか入っていない、食事はいつも外食かテイクアウトだった
でもユリアのために大きな冷蔵庫を買ってもいい、賭けてもいいが、彼女はブランドバッグよりも、性能の良い冷蔵庫を選ぶタイプの女性だ
ユリアの冷蔵庫には新鮮な食品や、ル٠クレーゼの深皿にラップのかけてる料理済みの食べ物、さらにはミルクや外国のフルーツジュースなどがぎっしり詰まっている
コロナビールのボトルも何本もあり、これから自分もこれが好きになるだろう
コーヒーを淹れる命令がシェフから下されたが、なんとそれすらもここでは困難な事だった
ユリアの棚から出された、コーヒー豆は7種類あった、綺麗に瓶詰めにされているコーヒー豆は、ラベルにタイプ打ちで名前が書かれている
キリマンジャロ・・・モカ・・・ハワイコナ・・・
驚いて固まっているとユリアがクスクス笑いながら言った
「蓋を取ってすうっと香りを嗅いでみて・・・その日の気分で豆を変えるの、あなたのお気に入りを探してね 」
なるほど、これから一つずつ試してみよう。僕のお気に入りを見つけるまで、あと6回はここに来れることになる、豆をデロンギのコーヒーメーカーに入れてボタンを押した
「ハワイ・コナにしたよ!」
そう言うとユリアは微笑んで、食器棚からコーヒーカップを用意した
バラ模様の卵の殻のように薄い綺麗なカップは、いかにも海外のブランドだ
ジュンもカップは持っていたがドラゴンボールのアニメのキャラクターが描かれていた、ここにはそんなものは似つかわしくない
いそいそとテーブルセッティングをする彼女は、ごく自然に振る舞っていても気品にあふれていた
キッチンで動く彼女を見守る、どう動けばいいのかちゃんとわかっている、ジュンが拳銃や自分の道具を使いこなすのと同じようにキッチン道具をうまく使っている
すべてが完璧な位置に置かれている、動線に無駄が無いように配置し、それぞれが理想的な状態に手入れされてい
ユリアは今までジュンが付き合ってきた、どの女性の中でも洗練されて美しく頭が良い人だ、しかも料理の腕は抜群ときている
途端に胸が締め付けられそうになった
彼女が好きだ・・・
好きだけでは言い表せない・・・
この気持ちはいったい何なんだろう・・・
これが日常的になったらどうだろう?自分の家もしくは彼女の家にいつも二人でいる、ずっと毎晩自分のベッドに彼女がいる、この美しい存在が気品と輝きを放ちながら自分の物になる・・・
そう思うとジュンはゾクっとした
いやいや・・・
今はまだ早い・・・
絶対口に出してはいけない、ちょっと落ち着け!
ジュンはコーヒーを淹れるのに全神経を集中した
・:.。.・:.。.
こんなに上手いステーキを食ったのは初めてだった、タリアータと言ってステーキではないと彼女は言うがジュンからしたら肉だ
それに小麦粉からスパゲティを作る人にもお目にかかったことはなかった
他にもチーズがたっぷり乗ったラザニア、焼き立てのワッフルも、これも彼女がすべて作ったものだった
あの短時間で!
ただ、バターは彼女が牛乳から作ったものではないらしい、念のため聞いてみたユリアは大笑いをしていた
ユリアにとって料理を作ることは、彼女の本質を満足させるようなものだった
ジュンはトマトは大嫌いだった、しかしそれはユリアのサラダを食べるまでのことだ
彼女の作ってくれたサラダはあっさりしていて新鮮で、真っ赤に熟れて小さい物もトマトだと初めて知った、これはバクバク食べれた、あっと言う間にユリアの作ってくれた料理を平らげてしまった
彼女は笑った
「あれほどの料理が一瞬でなくなったわ、もっと欲しい?」
「すまない、君ん家の冷蔵庫を空にしてしまった・・・明日スーパーマーケットに行こう、沢山買ってこの冷蔵庫をパンパンにするんだ」
彼女はテーブルに両肘をついてクスクス笑っている、髪は乱れてすっぴんだが、彼女は何ともおいしそうだ・・・
「こっちにおいで 」
ジュンはさっと動いてユリアを抱え上げ、自分の膝の上に乗せた、ユリアは驚いてキャッと言ったものの、その後はジュンの腕に体をあずけ頭をジュンの肩に置いた、二人は穏やかな夜のしじまに、静かにコーヒーを飲んだ
腕の中にユリアがいる・・・・静かに呼吸音が聞こえ、肩に頭をあずけてくれている
それだけの事で、ジュンの心が癒された、そして体の奥深い部分に炎が燃え広がっていく
「どれもこれも美味しかったよ、君は天才だね」
「ありがとう 」
ユリアが顏を上げてジュンに微笑みかけた
「でも、味付けは和風なのよ」
そうなのか?でもたしかにイタリアンの味だったが・・・ユリアがクスクス笑ってジュンの手を取った
「あなたって、味の勉強をしたほうがいいわね、微妙に色々違うのよ」
「へぇ・・・ 」
ジュンはまじめな顔をしていようと、思ったが難しかった自然と顏がゆるむ
「味は世界中に千種類もあるのよ 」
ユリアは手を伸ばしてジュンの裸の胸に触れ・・・その後腕をなでおろした
「あなたの皮膚にしてもそう・・・」
そう言うとそっとジュンの頬を軽く舐めた途端に全身電流が走る
「男性の味がする 」
言いながらユリアは体の向きを変え、唇に指を置いたまだ笑顔だが、もう面白がっている様子はない
僕を誘惑しているのだ・・・そんな気分なんだな、面白い
「あなたの口は・・・そう・・・うっすらとコーヒーの味がしたわ・・・」
「今は? 」
ゆっくりと二人は唇を重ね舌をからめた、ホントだユリアの舌も何か味がする
ほんのり甘い・・・さっき食べたワッフルの、ラズベリージャムの味だ
ジュンはすっかり興奮していた、もうこうなっては隠しようもない、ユリアはジュンの勃起したものを見下ろしそこで唇を舐めてみせた
ジュンがユリアの体を引き寄せようとするとユリアが体を離した
「だ~め!」
ユリアが叱りつけるように言う唇がすぐ近くにあって、ジュンの顔にかかる息が温かい
「味のお勉強中よ、さわるのはなし」
クスクス笑う・・・そうか、このおてんばさんは今は戯れたい気分なんだな、それならそれで付き合おう
硬くなった物のすぐ上に座っているのだから、僕がどれほど興奮しているかわからないはずがない
股間の一物を気に掛ける風でもなく、ユリアはジュンの口で遊んでいる、ジュンをすっかりいたぶっているのだ
ユリアの舌がジュンの耳の周りを這い尖らせた舌で、微妙なタッチで耳の中を探る、うなじにざわっとした感覚が走り、さらにいっそう硬くなった
「あなたを見せて・・・」
ユリアがため息をついた、硬く盛り上がった胸筋をなでる
「いいけど・・・特に見るものなんてないよ? 」
ユリアがじっとジュンを見る、逆らわない方が良さそうだ
「ハイ どうぞ 」
両腕を後ろ頭に回し、まるで捕まった犯人のように降参した、何であれ彼女の言いなりなんだから
ペロリと乳首を舐められた
「う~ん・・・なんとなく甘いわ・・・」
硬くなっているのはもう股間のものだけではなかった
ジュンの体中が緊張してカチンカチンだった、全身が拳をにぎりしめているような状態だった
ゆっくり、ものうげに体中を舐められるたびに、乳首を吸い上げられるたびに、ジュンの下腹部に打たれたような衝撃がまともに走った
「しょっぱい味・・・シナモンの味・・・・筋肉の味・・・・」
プッ・・・「どんな味?・・・」
ジュンは思わず噴き出した、ユリアはささやきながらピンクの舌を胸からお腹、そしてへそにと滑らせていく
「ここはスパイシー・・・」
舌先をへその中に入れると、ユリアはお腹を軽く噛んだ
ああ・・・助けてくれ
デニムのジッパーが降ろされ、ジュン自身を手に取った
「まぁ・・・見てよ、この大きな子・・・・」
ハァ・・・・「・・・君が・・・狭くて小さいから・・・ 」
もう死にそうだ、彼女の手の中で情けなくぶちまけないようにもう必死だった
ジュンは喘ぎながらなんとか理性を保った、彼女は大きな自分に慣れようとしているんだ、襲いかからないように必死だった
彼女は今度は睾丸を手に取り、指を彼の一物の先端に滑らせた、そこから液が溢れてもれている、もう爆発しそうだった
永遠の時間があるかのように、ユリアはゆっくり先端の周りを指でなぞった
ジュンはもはや目を閉じて、椅子の端を折りそうなほど強く握りしめていた
・:.。.・:.。.
なんてセクシーなの・・・・ユリアはうっとりと彼を見つめた、ユリアの愛撫に喘ぎ美しい体を震わせている
「これが入るのですもの・・・痛いはず・・・」
そう言うとユリアは体を倒し、ジュンを口に入れ吸い上げた
ああっ!悪魔め!
ジュンは歯をくいしばり押し寄せる絶頂をひきのばした気付くとユリアの髪をくしゃくしゃにしていたでも大切な事を言わなければ・・・
「・・・ユリア・・・悲しいお知らせがあるんだ 」
不意に愛撫をやめてユリアがこちらを見たジュンは残念なホッとしたような感情に囚われたこのままいけば彼女の口の中でクライマックスを迎えてしまう所だった
「もうゴムが無いんだ・・・君と2回目なんて幸運はもう僕にはないと思っていたから・・・」
とっても残念だ自分を今ほど呪ったことはなかった
「そう・・・」
ユリアは言った、彼女は少し思案気味だった彼女も残念なんだろうか?
「でも・・・僕たちの中にはそれだけではないと思うんだもう少しここにいさせてくれるんなら話をしてもいいし・・・なんならゲームでも・・ 」
もう必死だったなんとか彼女とつながりを持ちたかったそうだ自分はヤルだけの男ではないと彼女にわかってほしかった
するとユリアが言った小さな手が震えている
「あの・・・私・・・生理不順で婦人科からピルを処方されて飲んでるの・・・だから・・・」
ジュンはポカンと口をあけたがすぐに閉じた言っている意味を把握するのに時間がかかった
「・・・ピル? 」
「ええ・・・だから・・・今は妊娠しないの・・・」
途端にジュンはわずかに残った理性を示そうとした
「・・・・署では定期的に健康診断があって僕は今まで一度もひっかかったことはないそれに献血にも行ってる、僕はまったくの健康体で・・・だから僕から悪い病気がうつることはない!そしてここ一年ぐらい誰ともSEXはしていない!君以外には! 」
真剣な顔つきでジュンは言った
ユリアは「は?」という顏をしたがすぐさま真っ赤になった
そうね・・・避妊しないでするという事は・・・病気の事も考えないとね自分の性の疎さが恥ずかしかった
「え・・ええ・・・もちろんそうでしょうね・・・私も・・・大丈夫よ・・・」
「最高だ!」
ジュンは飛び上がるように椅子から立ち上がるとユリアを抱えてそのまま寝室まで運んだ
そして軽くユリアをベッドに放りなげたユリアは奇声を上げたが笑っていた
ジュンは体を屈めてユリアの首に口をつけたそこから脈が伝わってくる、自分が触れたことでユリアがすっかり興奮しているのがわかる
普通の女性の硬くて縮れた毛とは違ってユリアの陰毛は柔らかくてシルクのようだった
盛り上がった部分に置かれたジュンの手でユリアは気持ちをくみ取ったのか恥じらいながらも大きく脚を開いたジュンは指を滑り込ませて入口の所に触れた
よし、すごく濡れている
指をするりと中に入れてユリアがはっと息を飲んだので驚いた
「・・・君は・・・処女のようにきつい・・・ぜんぜんやってないんだね・・・」
ジュンは考えたこんな彼女に先ほどは一突きで奥まで入れたがすごく痛かったはずだ
「・・・仕事ばかりだったから・・・」
ユリアの声は小さくかすれたささやきのように聞こえた
「・・・今からはそうじゃなくなる 」
きっぱりと言ってジュンは仰向きになりユリアを腰の上に乗せた
「きゃぁ!ジュン! 」
ユリアは自分が男性の上に乗ることなど考えたこともなかったのだろう驚きの表情を浮かべた
ユリアがジュンの股間にしっかりまたがっておもいっきり脚を広げている
「自分で入れてみて・・・僕は何もしないから自分で楽しんでみて・・・・ 」
ユリアはそろそろと体を前に倒し体を浮かせたジュンの一物の先が入っただけの状態で静止した
何とかしてくれ!
ジュンは頭がおかしくなりそうになっていたユリアが円を描くように少しだけ腰を揺らした、もう少しだけ中に入る
しかし、まだ半分にも到達していないこんなことを続けられたらすべてを受け入れてもらうのに朝がきそうだ!
でもまだだ!彼女に慣れてもらう時間を与えないと
ジュンはベッドボードの端を強く握りしめていた、もうすっかり汗びっしょりで鼓動は激しく息も絶え絶えだ
10キロ近くも走ってきたように思えるなのにまだセックスをしているとはほど遠いと言える
まだまだ先は長い
ユリアは目を閉じうっとりとしながら夢見るような表情を浮かべはじめたまた体を浮かせたのでジュンはもどかしくて叫び出す寸前だった
それからユリアはちょうどいい角度を見つけ少しづつ体を沈めていった
僕を殺す気か?どうしてこのまま動いてくれない?
ジュンは歯を食いしばってユリアのヒップをつかむとぐっと控えめに腰を突き上げねじ込むような形でユリアの中に入った
ユリアはハッと喘ぎ声を出した
「悪い子ね!ジュン!」
「すいません・・・・ 」
ジュンはさっと腕をあげてまたベッドの端を掴んだ
ユリアがこちらを睨んでいるもう彼女の体には触らない、触っちゃいけなんだ
さわれば荒々しい行為になってしまう今は彼女の好きにさせないと
ユリアはジュンを荒い息で見下ろしていたさっきの強引な行動のおかげでジュンの物は完璧に全部ユリアの中に入った
ああ・・・直に彼女を感じる・・・なんて気持ちがいいんだ長くは持ちそうにない・・・・
「体を倒して・・・・」
押し殺したような声になってしまったユリアが力なく体を倒してくるとジュンは口いっぱい開け乳首にむさぼりついた乳首の周りは、なめらかなのに口の中は硬いつぼみのような部分があるジュンは強く吸い上げたり、小刻みに舌を揺らしたり軽く歯を立てたりした
今はこれぐらいしか彼女を可愛がってやれない
ユリアが少しだけペースを速め腰を揺らしたこれぐらいなら痛くないのか・・・・
ジュンもそれに合わせて、腰を浅く突き上げてみた
・・・・お叱りの言葉はない・・・・
よしっ!
そしてユリアがああっと叫び声を上げてイッた
これにはジュンもたまげた、ゴム無しのユリアの絶頂の収縮はすごかった。まるで手で握られていたようだ
ああ・・・助けてくれ、こんな女性は初めてだ
ジュンは硬く目を閉じ、突然襲ってきたどうにも制御できない絶頂に、叫び声をあげてユリアの中で爆発した
ユリアはジュンの大きな胸で息をあえがせ、小休憩をとっていた
ジュンの手が優しく背中を撫でている・・・
ジュンの体は大きいので、またがったままの脚は最大限に開いている、後できっと体が痛くなるだろうが、そんなことどうでもよかった
飛び散るような絶頂感で、一度体がバラバラになり、そしてまた甦生した・・・・今は体全体が光を放っているようだった
ユリアの体に入ったままのジュンは、まだ硬かった
そんなことがあるのだろうか?ジュンもクライマックスを迎えたのに
あの信じられないような感覚、ジュンはどんどん硬くなっていって最後に爆発した
少し動くと体の中いっぱいに濡れた感じがあったこれは間違いなくジュンの精液だ・・・
まだ荒い息で、ジュンがユリアの耳元にささやいた
「これから僕達はこうしてやろう・・・」
低く気だるげに背中を撫でながら優しく語られた うっとりする・・・男性にこんなに優しく扱われたのは初めてだった
おそらくベッドの中でしか聞けないだろう、彼のイった後の甘い声・・・
・・・くせになる・・・・
「僕たち二人ともがまずイクんだ・・・そうすると君は濡れて柔らかくなる・・・もう僕の形に慣れただろう?ほら・・ 」
クイッとジュンが腰を上げ、奥まで突き上げるぞくりと頭の先まで快感が突き抜けるが、痛くはない・・・・
ユリアは思わずため息が出た
「ね?君の体がこうなると僕も好きなように、出したり入れたり出来るんだ 」
ジュンは話している間も、ユリアの体の中で長さをいっぱいに使って力強く突き立てていた背中がぞくぞくする、あれほどイったのにまだ感じるなんて
「君の中はすごく気持ちがいい・・・・」
「ああ・・・ジュン・・・・ 」
耳元でささやかれるとユリアは、魔法にかかったようになってしまう
「君は僕のために作られたような気がするんだ君をさわらずにはいられない・・・ 」
ジュンが話すたびに、ユリアの体は不思議にもっとジュンを受け入れようと開いた
ジュンは時間をかけてユリアを愛してくれた。ゆっくりと進め、丹念にSEXに不慣れなユリアの体をすばらしい絶頂に導いた、ユリアはまるで体を細胞ごと作りかえられた気分だった
ジュンはあっと言う間にユリアを組みしき、腰を後ろから高くかかげさせた、気付くとユリアをバックから攻める体勢に落ち着いていた
次の瞬間、信じられない程深く入れられて先があたってしまった所で止まった
そして二、三度確認するかのように、ジュンは突き立てた
腰を動かして中の大きさを測り、ユリアがどれぐらい濡れていて、どこまで自分を受け入れられるかを確かめている
「もう一回イッたら大丈夫かな・・・?」
ジュンはつぶやきながら、ゆっくり優しく突きだした、手はユリアの一番敏感な真珠を弄びながら
ユリアは体がビクンと跳ね上がり、甘い声をだした
「よし・・いいぞ 」
ジュンの息がかかる
ジュンの指はゴツゴツしているけど触れ方は繊細だった、体の中でも同じような繊細な動きがあり軽く揺すっている
そっと引き・・・そっと押し
動いているかもどうかもわからない繊細なリズム敏感な芯をくすぐる一指し指と同じ調子で・・・
ユリアは息もできず押し寄せる快感に喘いでいた
ああ・・・イきそう信じられない、いったい何回イクの?
自分でする時だって長く時間はかかり、敏感な真珠を優しく弄んで一回で終わりなのに・・・・
体中が搾り上げられるような感覚が、ずんずん真ん中に集まってきて・・・・
思考が停止し弾けた
ドクンドクンとジュンを締め付けながら一気に体の奥が溢れてきた
心臓が飛び出しそうになる、強烈な切羽詰った絶頂感にベッドに顏を埋めて叫びながら泣いた
まるで天国に登った気分
ジュンはしっかりとユリアの腰をつかみ、奥まで中に入ったまま目を閉じて、その熱と圧とユリアの内部に起こっている絶頂の収縮を味わっている
「ああ・・・・最高だ・・・ 」
ジュンはそれを感じている・・・ユリアのすべての反応を感じ取っていた、ユリアは生まれて初めて快感だけの存在になった
なんとか息をついて、体の興奮が収まって来た頃優しくジュンがささやいた
「もう・・・いいかな・・・・僕も我慢の限界だ・・・さぁしっかりベッドの端につかまって 」
息を喘がせながら、何も考えられず言われるままにバッグで貫かれた体勢のままベッドの端を掴んだ
それが合図だった
ユリアは振り返って背後を見たそこにいるジュンは危険な生き物のように見えた
興奮のあまり、鋭い顔つきになっている、ユリアを見つめる瞳がギラギラ光って思わずゾクッとする
今やユリアはめちゃくちゃにジュンにイかされ、ヒップを宙に突きだし足を全開に開いてジュンに貫かれている
分かっている・・・彼はまだイっていない、恐ろしいほどの自制心で、ユリアを天国に連れて行ってくれた
今度は彼の番だ・・・・
ああ・・でもこれからどうなるの?欲望に怪しくジュンの瞳が光った
そして一言囁いた
「ついてきて 」
・:.。.・:.。.
ユリアは全身の筋肉が痛むのを感じながら目が覚めた・・・・
ゆっくりとベッドを出て、そろそろとバスルームに向かった
朝日はすっかり昇り、清々しい朝の光がバスルームを照らす
鏡の前を通った時、知らない女が写っているのを見て驚いた
もつれてこれ以上ないぐらい乱れた髪の毛大きな瞳、腫れぼったい唇・・・体のあちこちになんだか吸われた跡がある
これはキス・マークとかいうヤツ?
ジュンがわざとつけたのではない事は、わかっていたけれど
ものすごい勢いで彼が絶頂を迎えた時に、自分の肌に吸い付いていたのはたしかだった・・・
熱いシャワーを体にかけると、気持ち良さで一息つけた
肌に彼の匂いがしみついている・・・・
昨夜の彼はあらゆる場所に触れ、内側にも外側にも拭い去りがたいほどの後を残した
そして股間から何か大量に、ぼとぼと音を立てて流れ出た
一瞬生理が来たのかといぶかしんだが、それはない、だってピルを飲んでるから
下を向いて確認したらそれはテラテラと光ったジュンの精液だった・・・・・
その瞬間の事を思いだしたジュンの物がユリアの中で大きくなって、爆発する感覚がよみがえると、頬と首がカッとなって途端に体が熱くなった
2回目に彼に中に出されてからは記憶があやふやだった
ユリアの乏しい経験上、まさに人生がひっくり返るようなSEX をしてしまった
ジュンは超人だった、ひと晩じゅう抱きついていて馬力があるのは分かっている
髪と身体をよく洗い、バスルームから上がると、彼のいる背後のベッドルームをのぞいてみた
彼の体はあまりにも大きいので、ニトリのセールで買ったシングルベッドから足が突き出していた
このユリアのベッドは、昨夜の激しい動きにもきっと対応していないハズ
あとでスプリングが壊れていないか確かめてみよう
彼の足は細長くて土踏まずが高くて、なんてこと、その足までが素敵だった
ずれた枕の横でとじた睫が長いのには、ずいぶん前から気付いていた
ハンサムな顏・・・・
太い片方の腕をさっきまでユリアのいた方に伸ばしている
一晩中腕枕をしてくれていたのだ、思わず胸が熱くなる
ぐっすりと眠っていて、呼吸するたびに盛り上がる広い胸だけが生きている証だった
無理もない・・・・・
文字通り一晩中励んでいたのだから、こんなことが出来る成人男性がどれぐらいいるだろう?
彼にいちいち数えていられない程の絶頂に、何度も連れて行かれた
もちろん彼も何度もユリアの中に射精した
そして今この時、熟睡している時でも半ば勃起した彼のモノは大きくて血管が浮き出している
まぁ・・・なんて元気な子・・・・
彼曰く、ユリアの何かが彼のスイッチを入れるらしい、それは逆もしかりだった
彼を見ていると体が熱くなる・・・自分はいったいどうしたんだろう、あわてて淫らな考えをどこかに押しやる
どうしよう・・・彼を起こした方が良いのかしら?
私は今日は休みだけれど、彼は仕事かもしれない
そうだ!朝ごはんを食べて行ってもらおう、激しく愛し合った結果、自分もこれ以上ないぐらいおなかが空いていた
キッチンに向かい、冷蔵庫の大根を刻みだした
ユリアの朝食は決まって和食だ、炊飯器でご飯を炊き、出汁巻き卵を作り終え、大根の味噌汁の味見をするとても美味しく出した
鼻歌を歌いながら、食器棚の方を向いた時に、大きくて黒い影が戸口にあるのを見てまたもや驚いた!
ジュンだ!目覚めたんだ
淡い朝の光の中、リビングの戸口に腕を組んでもたれている
上半身裸の彼がオリーブ色の肌を素敵に照らす
シャツを着てくれた方が、いいのかもしれない・・・あんなに愛し合ったのに目のやり場に困る
そうだ、彼がここでくつろげる服を買ってこなきゃ
彼はXLサイズ?なぜか緊張して引き締まった顏が素敵だ
「ああっ!びっくりした! 」
どきどきしながら笑顔を向ける
「あんまりどっきりさせないで、目が覚めたのねおはようのキスをしてちょうだい」
そう甘えると喜んでくれると思った
彼はちゃんと抱きしめて、優しいキスをしてくれた、だが顏の表情は厳しめで変わらない
彼はニコリともせず、ユリアの瞳を見て言った
「君に告白しなきゃいけないことがある・・・・ 」
暫くしてからそう言った、ジュンは長い間言葉を発していないかのように声がかすれていた
「本当は昨日君に会った時に言うつもりだったんだ、でも・・・僕達はこうなって・・・いやっ・・それが後悔などしてるんじゃない僕と君の間には・・・・ 」
ユリアはうっとりとジュンの言葉を聞いた
どうしよう・・・朝からこんな素敵な男性がうちの部屋にいるって許されるの?
薄い色のデニムを腰ではいて、贅肉のない彼の体は見事としか言いようがない
彼とプールにでも言ったら、女性はほっておかないだろう、彼のすべてを昨夜ユリアは自分の肌に感じた
ジュンの姿を見ただけで血が騒ぎ、体が彼を迎え入れようと準備を始めるのが恥ずかしかった
心臓が大きな鼓動を打ち、膝の力が抜け体の奥がやわらかくなる
「言いたいことはわかるわ・・・」
彼が動こうとしないので、ユリアは不安になった無表情でユリアを見つめている
「くそっ・・・肝心な時に、その・・・何て言っていいか 」
ジュンが話を続けようとした時に、ユリアはそっとジュンの唇に触り、ジュンの言葉を遮った
「私 彼と別れるわ 」
ユリアはふうっ・・とため息をついた
「本当に?・・・ 」
ジュンは今聞いた言葉を信じられないとばかりに目を大きくした
そっとユリアがジュンの頬に手をかけた
「今日・・・・お店休みだから、彼の所に行って別れ話をキチンとしてくるわ」
「僕も一緒に行こうか?君の彼氏に殴られる覚悟で・・・ 」
何気ないふうに切り出したが、後ろに組んでいる手はこぶしを握りしめている、彼女はもう誰にも渡さない・・・
「まぁ・・・ジュン・・・ 」
そんなことは考えたこともなかったのだろう、ユリアは驚いた顔をした
「彼が暴力をふるうなんてありえないわ、私はちゃんとした大人の女よ、自分できちんとケリをつけてくるわ、あなたとこうなってしまった以上・・・」
ユリアは頬を染めうれしそうに言った、しかし視線はジュンと合わせたままだ
「僕は真剣だよ 」
本気だった
他の男がユリアに触れるのは、もはや我慢が出来なかった。本当ならその男をボコボコにして二度とユリアに近づくことがないようにしたかった
しかし彼女は少なくとも、彼氏の良ちゃんを大切に思っている
その男がユリアとベットと共にしたことがないのはわかっていたが、今は別の男がユリアを見つめ、キスをするなんて考えると怒りに爆発しそうだった
ユリアは僕のものだ
これから他の男は彼女から、1メートル以内の所に近づいてはならない・・・・
はっとそう思って、ジュンは心配そうにこちらを見ているユリアに視線をもどした
感情を抑えておく必要があった、ジュンはひとまず彼女の気持ちを尊重した
ユリアを抱え上げ、大理石のキッチンカウンターに乗せた、彼女の脚を割ってそこに収まると目線が彼女と一緒になった
ユリアはドキンと心臓が動いた音をした、完全にこの男性に恋をしてしまった事を自覚した瞬間だった
「ごめんなさい・・・ジュン、昨日の今日で何から始めればいいのかわからないの・・・」
ユリアが頬を染め小さな声で語りかけた、戸惑っているのだ、たしかに今の自分は抑えが利かない状態にある、今は彼女に愛の言葉も届かないだろう・・・
生真面目な彼女はキチンと元彼と別れて、身ぎれいになってから自分との関係を深めたいのだ、それぐらいジュンにもわかる
でもそんなのは待てない
「そうだね・・・・ 」
ジュンはポケットから、銀色の物を取り出してユリアに言った
「とりあえず、僕ん家の鍵を預かる所から始めたらどうだろう?」
・:.。.・:.。.
駅前のショッピングモールをトボトボ歩いていると、ユリアは大きなため息が出た
ジュンにこれほど強く惹かれているのは、自分でも自覚していた
目を閉じれば、ジュンが自分を熱く見つめながら腰を振っている光景が表れる
途端に体が熱くなる
ああ!ダメダメ!まだ昼間よ!とにかく一刻も早く良ちゃんとの関係に、キチンと終止符を打つべきだ
もう一度良ちゃんに電話をかけてみる、何度か呼び出し音が鳴って、留守番電話に代わる
その録音機能に本日2回目のメッセージを入れる
「ユリアです・・・ここの所・・・・電話出来なくてごめんなさい、もう出張から帰っているよね?出来れば会って話したい事があるんだけど、今夜会えませんか?」
メッセージを残し電話を切ると、ユリアの心が痛んだジュンとああなったことは、良ちゃんのせいではない
彼は三か月お付き合いをして、誠実でユリアをとても大切にしてくれた。それに出張中のあの熱い電話でのこと・・・・あの時は間違いなく二人は恋人同士だった
しかしそれらをすべて払拭するほど、ジュンの存在は強烈だった
今ではユリアの女の本能で心で、ジュンを欲しいと思っている
彼に強引に持たされた部屋の鍵・・・・
ゆっくり目を閉じ、想像する、休日は彼の部屋で二人でDVDを見ながら、体をまるめて大柄な彼の胸にもたれる・・・
ポップコーンの大きなボウルを抱え、自分の口と彼の口に交互にポップコーンを運ぶ・・・・
彼の部屋でくつろぐ自分・・・暖かい腕に抱かれて眠る自分・・・
あのバッドマンのような車は運転させてくれるかしら?彼といろんなことをしている自分を想像した、とてもしっくり来る
ふと、果てしない連想が途切れ、ファッションフロアを通り過ぎるとユリアは目当てのスマホショップに到着した
夜に良ちゃんと会う前にせっかくの休日なので、自分の用をこなして過ごすことにした
スマホの充電器の調子が悪く、自宅用と職場用にと何個か充電器をスマホショップに買いに来た
店舗のディスプレイの充電器を手に取り、自分のスマホ画面を見る
このスマホにしてからめっきり、留守電話メッセージが来なくなった
それに買ったばかりの時と同じ、ディスプレイの上にまた「1415」の番号が表示されている
カスタマーサービスのカウンターの前は、いつもは長い行列なのに、今日はとても空いている
ユリアは充電器を購入するついでに、壊れているスマホの修理を頼むことにした
しばらくして案内された、店員に開口一番言った
「すいませんこのスマホ、、何をしてもずっとこの通知が消えないんです。買ったばかりで保証は聞くと思うんですけど・・・・」
店員はユリアのスマホを確認し、やれやれという顏をしたが、一瞬で営業スマイルに変えユリアに接した
きっと一日で何人もユリアのように、スマホに疎い客を相手しているのだろう
店員は辛抱強く、子供っぽい笑顔でユリアに言った
「お客様この上のアンダーバーに、表示されている「1415」の数字は壊れているのではありません」
ユリアは一言一語に力をこめた
「じゃあ、それはいったい何の数字ですか?」
店員はなめらかな指で、数字の画面をタップしたするとメッセージが表れた
「この数字をタップすると、留守番電話録音サイトに飛ぶんです・・・・ほら 」
画面が留守番電話機能サイトに変わり、音声音が鳴った
「メッセージが13件入っています」
「13件?」
ユリアは驚いた!そんなに沢山?家族や緊急のメッセージだったらどうしよう・・・
そしてユリアは店員に留守番機能サイトを使う方法を丁寧に教えてもらい、店を後にした
あわててフードコートのテーブルに座り、さきほど教えてもらった通り、13件の録音メッセージを確認する
ピーッ!「録音メッセージが13件あります。最初のメッセージです、2月14日午後10時35分・・・・・ 」
機械の声が言った
『やぁ!ユリア!君にチョコレートを貰いそこねた良平だよ!新しくスマホに変えたみたいだね、君が独身さよならパーティーに行ってるのはわかってるけど、中国に急な出張が入ってね、連絡しておこうと思って!それじゃ!今から関空の便で立つよ!また電話する』
ユリアは顏をしかめた・・・これは・・・・?
そうだ、この日の夜中に私は良ちゃんとしゃべっているわ、でもその時は彼は自宅で寝ていた、間違いないわ、私が起こしたんだもの・・・・
変ね・・・・・
ピーッ・・・!
『次のメッセージです2月15日・・・午前11時23分・・・』
『おはよう!僕だよ!良平だ!昨日からlineも君につながらないから、君の職場にメッセージを残しておいたよ。今中国のオフィスで書類に囲まれている、グローバル料金に変えたから、僕に電話したければ伝言を残してくれれば、僕からかけ直すよ、君に会えなくて寂しいな 』
ここで彼はクスリと笑った
『まさか昨日はマッスル・ショーパブで、ハメを外さなかっただろうね?』
ユリアは眉をしかめた、中国?
彼は夜の間に中国に飛んだの?じゃぁ、あの電話で熱い夜を私と過ごしたのは?飛行機の中?
まさか!そんなことが出来ることはないわ・・・・
ピーッ!『次のメッセージです2月15日午後8時45分・・・』
『ハーイ!佳子よ!あなたlineどうなってんの?全然既読つかないんだけど、今みゆきと心斎橋の占い館に行こうって言ってるんだけど、一緒にどう?あの後良ちゃんに電話した?彼の反応はどうだった?とりあえず電話待ってるわ~♪』
佳子の愉快そうな声がスマホから響いた
・・・とにかく彼が体調を崩したのは、この夜だったはず・・・
彼は苦しそうに咳き込んでいたもの・・・
そう自分に言い聞かせ、次のメッセージを待つ
ピーッ!『次のメッセージです2月17日午後9時13分・・・』
『もしもし!良平だよ、どうしてるかと思ってね・・・しばらく声を聞いていないから寂しいよ、中国は今霧がすごくてね、どうやら今週いっぱいはここから動けそうにもないよ、みゆきちゃんの結婚式には出席できそうにないな・・・とても残念だよ。みゆきちゃんには帰国してから何かお祝いを考えるよ、一緒に考えてくれると嬉しいな、それじゃ!また電話するよ、仕事頑張って!』
ユリアは背筋がゾクゾクしてきた
・・・何かがヘンだ
スマホを持つ手にじっとり汗がにじんできた
電話の彼は風邪をひいている所など、みじんもなく健康そうだ・・・
そんなはずはない、私はバレンタインの夜も、その次の夜も・・・・声がヘンだった
それからも彼と電話で話しているのよ?
5件目はママからで、6件目も7件目もスマホ会社からの料金プランのメッセージだった
9件目はお店のオーナーからで、10件目は佳子、そして11、12、13件目はすべて良ちゃんからだった
彼のメッセージは最後はとても切迫したものだった
ピーッ!『・・・・ユリア・・・僕だ・・・良平だ・・・僕は・・・何か君を怒らせることでもしたのだろうか?どうして電話をくれないんだい?とにかく24日の夜の便で帰国するよ、まっさきに君に会いに行く!その時話をしよう!それじゃ!』
24日って今日じゃない!!ユリアはガタンと椅子を蹴って立ちあがった
電話をくれないって?どういうこと?しばらく話していないって?
そこからどうやってユリアは家に帰ったか分からなかったが、ショッピングモールから信じられない速さで家にたどり着いた
ユリアは玄関に入るや否や、ヒールを蹴りあげて転がるようにリビングに入った
あわててリビングの引き出しを漁り、スマホに変える前のパカパカ携帯を取りだす
そして携帯とスマホを両手に取り、良ちゃんの電話番号を見比べてみる
ショックで頭をハンマーで殴られたような気分になった
携帯電話の下4桁の最後の番号がスマホと違ったユリアはスマホに良平の電話番号下一桁を、間違えて登録していた!
自分は今まで良ちゃんとまったく違う男性と電話で話していたんだ!!
ユリアはハッと両手を口で覆った
ゴトンッゴトンッと、スマホと携帯電話がユリアの手から床に落ちた
なんてこと!信じられない!!
とっさにソファーの背もたれを掴み、倒れかけた体を支えた
頭の中に電話の彼の言葉が思い浮かぶ・・・・
『好きだよユリア・・・』
・:.。.・:.。.
ユリアはブンブンと頭を降った、今ではハッキリ声が良ちゃんと違うことが分かる。自分は見知らぬ男性相手にとんでもない事をしていたし、あけすけに色んな事を話した、この個人情報どーのこーのの時代に
電話の主は良ちゃんじゃない・・・・
昨夜のジュンと愛を交わした、浮き立つような喜びはすっかり消えていた。もしかしたらすべて気のせいで寂しさのあまり、あたしが作り上げた空想なのかも?
それでも耳に残るあの優しい声
『夢で君に会いに行くよ・・・』
・:.。.・:.。.
また頭に見知らぬ男の声が聞こえた
「やめてっっ!」
ユリアは思わず頭を覆って言った、着信履歴を見る
なんてこと!あたしは確かにこの見知らぬ誰かと話しているそれも何時間も通話してる!
目から涙が溢れてくる
必死でカレンダーを見ながら、過去数日間の出来事を留守番メッセージと照らしながら順を追って思い出そうとするが、頭が混乱して思い出せない
不安に首筋から冷や汗が出る
ユリアは足元から地面が崩れ落ちて、奈落の底に落とされないようにしっかり自分を抱きしめて、正気を保つ努力をした
しかし頭の中は同じ言葉がぐるぐる回り続けていた
いったい私は誰と話していたの?
・:.。.・:.。.
ユリアにとって弁天町の良ちゃんのマンションに行くまでの道のりは、まさに拷問だった胃が重くせり上がり、朝飲んだコーヒーを吐き出しそうだ
自分はここ数日見ず知らずの男性と、テレフォンセックスを楽しんだ上夕べはジュンと夜通し励んだ・・・
そして今は三か月真剣にお付き合いをした、ボーイフレンドに別れを告げに行く・・・
自分の人生で、こんなに派手な男性遍歴は初めてだった、どうしてこうなってしまったんだろう?
もしかするともうすでに自分の、電話番号はネットで公表されているかもしれない
どこかの如何わしい動画サイトの伝言板とか、会話の内容を録音されて、配信とかされてるかもしれない
「テレフォンSEXはユリアにおまかせ(ハート)080-△×○・・・とか・・・」
ああっ!!いやだ!!どうしよう考えただけでも気持ち悪い!
ユリアはブルルと身震いし、来た道を引き返そうとした
明日すぐに電話番号を変えに行こう!今の所この男性からは、まだ一度も自分にかけてきたことは無い、電話をかけるのはユリアばかりだった
眉をしかめてじっと考えてみる、どこかで聞いたことがある・・・つまり電話番号から、その契約者の身元を調べられることが出来るって・・・・
ユリアはブルっと身震いした、そうなったらジュンに助けを求めようか・・・
そうしたら自分が電話でしたことを彼に話さないといけない、見知らぬ相手とテレフォンセックスをしていたなんて、彼はきっと軽蔑するハズ!
ユリアは目に手を押し当てて涙をぬぐった、不安でしかたがない、自分は決して身持ちの軽い女ではない
でもその前に良ちゃんに別れ話をしないと、とにかく今後の自分の身の振り方を悩むのは、彼と別れてからにしよう
ユリアは自業自得の大混乱の中、地下鉄に乗り込んだ
良ちゃんのマンションに着いたのは夜も8時を回っていた
今から良ちゃんに会いに行くのに、ユリアの頭の中はジュンでもない
ここ数日ユリアと電話で熱い愛を交わしていた、どこぞの誰かの事でいっぱいだった
もしかして妻子持ちだとか?それともあんまりにも切羽詰った私の下手な誘いに同情をして相手をしてくれていたのかしら?
とにかく、彼氏の良ちゃんに成りすまして騙すなんて許せない!
訴えてやる!
良ちゃんのマンションに着くころには、自業自得の屈辱から何処ぞの誰かに激しく怒りを感じていた
気付くと良ちゃんのマンションのドアの前まで来ていた
大きくため息をついた
それでも・・・見知らぬなりすまし君からいろんな励ましをもらった・・・
彼は真剣に私の話を聞き、友人へのアドバイスもくれた・・・・
ユリアは彼と交わした言葉の一つ一つを思い出した
あたしは良ちゃんに成りすましていた、どこぞの誰かに情が移ってしまったのかしら?どうしても彼に軽い気持ちでバカにされたり、からかわれているとは思えなかった
もう一度・・・彼と話してみようかしら?彼は本当のことを言ってくれる?
スマホを手にもう一度手に取り、なりすまし君の番号を押す・・・・
あまりのショックでまだ電話番号を変えられないでいた
ユリアは喉をこわばらせ、妻や子供が出ませんようにと祈った
4度目の呼び出しで留守番電話に変わったユリアは一言つぶやいた
「あなたは・・・・・誰? 」
・:.。.・:.。.