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着いた頃には、鈴華(りんか)が一人泣きながらうずくまっているだけだった……
「鈴華!!!」
私は鈴華に駆け寄ったが、鈴華は腕を振って私を突き飛ばした。
「え?な、なんで……」
「うるさい!!もう私に近づかないで!!」
そう言うと鈴華はあざだらけの痛々しい腕を隠すようにして走っていった。
「ちょっと!!鈴華!!……」
私はあまりの出来事に状況の整理に時間がかかった。
「あの〜もういいかな?私も暇じゃないんでね?」
少し怒り気味にそう言うと警察官はその場を去っていってしまった。
私は……選択を誤ってしまったのだろうか?
どこから違った?何が違った?私は……。
あのとき無謀でも必死で戦ったほうが良かった?
助けを呼んだのが間違い?それとも見てみぬふりをしたほうが……。私は、私は……。
分からない。何が正解で何が間違いでどこの分岐点を間違えたのか。ただ一つわかることがあるとすれば、現状は間違えた分岐点を進んだ結果にあるということだけ。
明日鈴華に謝ろうと考えはしたが、もはやそういう問題ではない。
もう、もとのレールには戻れないのだ。そして、このレールはおそらく最悪のレールだろう。なんせ、目立ってしまったのだから……。
これからはレールが行き止まりとわかっていながら進まないと行けなくなるんだろうか?……