テラーノベル
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人は、希望があると壊れる。
ほんの少しの優しさ。
ほんの一瞬の笑顔。
ほんの一言の会話。
それだけで、
「もしかしたら」
って思ってしまう。
洸が笑うと、意味を考える。
話しかけてくると、意味を考える。
優しくされると、意味を考える。
全部、意味に変えてしまう。
普通の優しさを、特別にしてしまう。
普通の会話を、希望にしてしまう。
琉叶は、希望を食べて生きていた。
「今日かもしれない」
「明日かもしれない」
「来週かもしれない」
何の根拠もない希望。
でも、それしかなかった。
希望がないと、この時間に耐えられなかった。
でも、希望は、同時に苦しさだった。
期待するたびに、何も起きない現実が来る。
心が落ちる。
また希望を探す。
また期待する。
また傷つく。
その繰り返し。
それでも、希望を捨てられなかった。
だって、それが唯一の支えだったから。
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