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ああっ、今回も重くて熱かった……! クラリスの煽りと魔人のギャップ萌え、そしてまさかの空間転移で防御貫通されて「黒空」とか技名つけられちゃう展開、めちゃくちゃゾクゾクしました。でもアステルはユウマの身体で何かを完成させようとしてた? まだ諦めてない感じがするから次が気になる……! 戦闘描写が細かくて没入できました🔥
「なんっ、なのですか⋯⋯これは⋯⋯!」
そう叫んだのは、今しがた到着したクラリスである。先行して森を進んでいたが見えてきた火山から、逃げる5人組と数多の魔人軍団を迎え撃つことになったのだ。大剣で魔人を捌きながら思案する。5人の中には見知った顔もある⋯⋯が、今は目の前の魔人たちだ。
「これは⋯⋯」
「っカオス⋯⋯だな」
後からついてきたルカ、ミオン、モフとフランも戦闘に巻き込まれている。ルカは剣を握り、ミオンはフランの背に乗って魔人を相手取っていた。モフもとなりで爪と牙を使って戦っている。兵士たちは五人一組になって、魔人の攻撃を防いでいた。
「うげっ、『黒銀の妖』!?」
そう叫んだのは、ちょうど通りかかったシンである。どうやら旧知らしい。
「あ?」
クラリスはその声を聞いて、グルリと5人の方を向いた。
「おやまぁ、2年ぶりですねぇ『ノクス協会』。あのときは見逃しましたが、やはり失敗でしたか⋯⋯アステル様はどこです? さっさと答えなさい⋯⋯」
「ちょまっ、」
クラリスが大剣を突きだして脅迫する。周りは魔人だらけだというのに、ずいぶんな落ち着きようだ。
「おいおい、そんなやつら後にして、こっち手伝ってくれよ!! お前最大戦力だろ!?」
フランに『冷圧光線』を指示しながら、ミオンが叫ぶ。しかしそれをルカが制止した。
「いや、クラリスの言う通り、アステルを救出することが最優先だ」
「いや、この魔人どもの討伐も大事だろ! こんな数、野放しにしてちゃ国が滅ぶって!! ⋯⋯あー、もう!」
ミオンは呆れながらそう言うと、フランに新たな指示を出す。
「しゃーねぇ! ここは俺たちで死守すっか! フラン、『霧氷領域』!」
「ウォーーン!」
ザアッと空間が冷たく白くなり、逃がすまいと魔人たちの足元を凍らせる。吐く息も白くなり、霧だらけの空間となった。
「おっ、こいつはワタシに有利だな」
そう言ったのは『幻霧』のスキルを持つシオンである。フワリと霧に変化すると、魔人の背後を取って次々と首を絞めて回った。
「ヒヒッ、操れるって素晴らしいな!」
「よーし、ボクも!」
そう言ったのはミユである。ジャラリと背中から鎖を生成し、魔人たちを縛り上げていった。
「捕まえてる今のうちに、早く倒して!」
「『朽ちろ』!」
操れるようになったことで、ディランの『呪言』も味方を巻き込まないようにコントロールできている。魔人たちが使っている肉体はたちまち崩れ、中の魔人共々死んだ。
「っ⋯⋯話は後で聞かせてもらいますからね! 今は協力するとしましょうか」
「クッ、そうだな⋯⋯クラリスは、アステルを探して救出してくれ!」
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花月夜れん
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柴田
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#バイオハザード
そまもんた@ペア画募集
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「承知しま⋯⋯」
「させると思うか?」
ズバッと斬撃が飛び、クラリスは華麗に跳躍して避ける。ルカたちを下がらせて、襲ってきた相手を捉えた。執事服に金のバッジ。グレイレーゼ侯爵家の執事長を乗っ取った魔人である。片手には長剣が握られていた。
「ギヒヒッ、よくぞ躱したと褒めてやるぞ、メイド!」
「チッ⋯⋯アナタのようなゲテモノに褒められても、何の感情も湧きませんねぇ」
「ほう、言うではないか⋯⋯」
互いに、相手を吟味するようににらみ合う。
「メイド、お前はこの中でも1番の戦闘力を持っているのだろう? ならばこれから戦うにあたって1つ、『オレにとって』戦いが面白くなることを教えてやろうではないか!」
「はぁ」
それは人に教えると言えるのだろうか? 頭が悪いのだなと、クラリスは興味なさげに答える。
「他の魔人どもは下位中の最下位! そこの剣士やスノウフェンリルにアッサリとやられるだろうが、オレは違うぞ⋯⋯?」
そう言うと魔人は威張るように胸を逸らして続けた。
「オレ様は下位の中では1番上! 特に剣術を得意としていてなぁ⋯⋯お前とはいい勝負ができそうだ!」
「はぁ⋯⋯別にどんな勝負でも、アナタとのゲームはつまらないものになりそうですがね。では、私の方からも1つ、戦いが面白くなることを教えてあげましょう」
クラリスは1つ呼吸を置くと、相手を煽るようにハンッと笑った。
「アナタ、頭悪すぎます。明らかに私が勝ちますよ」
「ぬかせぇぇぇ!!」
こうして、大剣VS長剣の戦いが始まったのだった。
ふむ、あっちは諸々みんなに任せて大丈夫そうだな。ミユたちもスキルを上手く操れている。
「よそ見とはずいぶんと余裕だなぁ?」
空中で静止していると、フッとイルヴァが現れた。そのままブンッと蹴りを放ってくる。ま、『氷鏡界』で常時氷の壁を作って、その内側に『絶対防御』を展開しているから、大丈夫⋯⋯っ!?
バキャァン⋯⋯!
「ギャーー! け、蹴り! ただのケリで、アステル様の氷壁がぁァァ!!」
っ⋯⋯ユウマの身体はずいぶんと鍛えられていたが、それでもここまでやるとは想定外⋯⋯! まだ『絶対防御』を貫通こそしないが、本気でこられたらそっちも危ないかもな。まるで『勇者』⋯⋯。
「ふむ、ずいぶんと慎重だなぁ、『天子』⋯⋯せっかく戦っているんだ。もっと俺を楽しませてくれよ!!」
そう言うとイルヴァは、円盤の形をした刃を作り出して俺に向かって放ってくる。回転力によって破壊力が増したそれは、不規則な動きをしながら俺の氷壁を砕いていった。
「ギャーッ! このバカヤローーー!!」
必死に俺にしがみつくカグアが、涙目になりながら叫んでいた。それにしてもずいぶんと切れ味がいい⋯⋯一体どんな魔術だ?
「魔術じゃない⋯⋯『魔力』さ」
俺の疑問に答えるように、イルヴァは話しだした。
「魔人と違って魔族は『魔術』だの『禁術』だのを学んだりはせん⋯⋯そんなことをせずとも、十分に強いのだからな。人間は事象を起こすために『術式』とやらを構築するのが当たり前のようだが⋯⋯俺はそんな面倒なことをせずとも、直感で操ることができる」
そう言うと円盤の形状を変えて、今度は三日月型の刃に変化した。さらに薄く、鋭くなった刃が、俺が次々と用意する『氷鏡界』をやすやすと砕いていく。俺は『瞬歩』の最大出力で高速移動し続ける。
「ギャーーッ! アステル様、ホントに逃げてぇーーー!!」
ええぃ、うるさいぞ、カグア。俺はこれを完成させれば、勝てるはずなんだ⋯⋯。
「カグア⋯⋯泣く暇があるなら、あれをやってくれないか」
俺は屋敷にある塔の上に降り立ち、イルヴァを見上げた。
「ふむ、殺す気でやったが、傷はつかずか⋯⋯ずいぶんと硬いな、その『結界』」
「まぁね。ユウマのおかげで、最強の防御壁を完成させることができた」
「そうか⋯⋯なら、その自信を絶望のどん底へ落としてやろう⋯⋯ま、それを感じることもできないだろうがな」
そう言うとイルヴァは、先程の刃を剣のようにまっすぐに伸ばした。そして発動するのは、『瞬時空間転移』⋯⋯。俺は『絶対防御』を展開して迎え撃つ。
しかしその刃は、俺の防御壁を無視して、壁の内側に現れ、俺の心臓を貫いた。
「ククッ、残念だったなぁ『天子』⋯⋯これこそが『瞬時空間転移』の最強の使い方! ユウマはこの力を操れなかったからな。お前はこんな技があることも知らなかっただろう⋯⋯」
そう言うと『絶対防御』が解けたアステルの身体に、次々と刃を転移して追い討ちをかける。
「まぁ、最低限の敬意は払ってやろうか⋯⋯ユウマの異名から取り、この技をこう名付けることとしよう!」
──『黒空』──と。