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私と羂索と花御は、崖の上から五条悟と漏瑚が戦う様子を見ていた。
漏瑚は領域を展開するが、五条悟の領域に塗り替えされてしまう。
そして漏瑚は生首になり五条悟に踏みつけられる。
「どうする?助ける?私は高専関係者に顔を見られるわけにはいかないから、ここで帰らせてもらうよ。」
「羂…夏油ちゃんが帰るなら、私も戻ります。」
羂索の正体を明かしてない人(実際には呪霊だけど)に、たぶん本名である羂索と言うわけにはいかない。
取り敢えず夏油傑の方の名前で呼ぼうと思ったが咄嗟に言い直したからなのか、ちゃん付けにしてしまった。
「助けたいなら助ければいいさ。呪霊にそんな情があるかは知らないけどね。」
「遘?#縺薙◎莠コ髢薙〒縺吶°繧峨?√≠繧翫∪縺吶h縲」
花御は漏瑚の救出のために崖を飛び降りていった。
「よく言うよ、呪霊の分際で。」
「その分際とやらである私が、まだここにいるのにそう言うんですか。」
「君は元々人間だろう?」
森を抜けた先にあるアジトを目指して歩く。
呪霊操術の支配下に置かれた呪霊は成長できない。
それの打開策として、私は羂索の命令に絶対従う代わりに呪霊操術の支配下からは解除されるという縛りを提案したことがある。
羂索に断られてしまったが、戦わないときは羂索の生得領域の中でおとなしく待つよりは色々と見たり体験した方が、成長はできなくとも何かしらの工夫を思い付くきっかけになるため普段は外に出してもらっている。
「羂索って少し私に期待していたり…?」
「そう思ったことはほとんどないね。君なんかよりも、真人の方が成長速度も速いし私の計画に上手く利用できそうだ。」
せいぜい私ができるのは、帳を使った防御と攻撃や簡易領域と羂索に教わった落花の情ぐらいだ。
術式がなくても1級上位レベルの日下部篤也のようにはなりたい。
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アジトの1つにしているアパートの扉を開くと、沖縄やハワイにありそうな砂浜と海の光景が広がっている。
「ずいぶんと穏やかな領域だね。」
海の中にはこの領域の主である陀艮が漂う。
パラソルの下では真人が雲の巨人という詩集を読んでいた。
「漏瑚は?」
「瀕死。花御が助けに入ったから、たぶん大丈夫じゃないかな。」
「生首だけになってました。」
「無責任だな。君等が焚き付けたんだろ。」
「とんでもない、私は止めたんだよ。」
ど〇でもドアのような扉が開き、花御が頭だけの漏瑚を抱えて帰還する。
「噂をすれば。」
「漏瑚と花御、無事で何より。」
「どこをどう見て言っている!」
「死んでないだけマシですね。」
「これで分かったと思うけど五条悟は然るべき時、然るべき場所でこちらのアドバンテージを確立したうえで封印に臨む。」
「そうなるともう1人の特級も必然的に出てくるはずだ。決行は10月31日渋谷。詳細は追って連絡するよ。」
「ハロウィンの渋谷は人が多いから、術師側が守らなければならない対象も多くてこちらが有利ですね。」
「異論ないよ。狡猾にいこう、呪いらしく人間らしく。」