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次の日、すまない達はすまないとライトの師匠。マスターすまないのところへと向かった。
「よく来たな。ミスターすまない。エウリ、そして天満と蓬莱よ」
「マスターおじいちゃん!」
と、天満と蓬莱は駆け寄った。すると、マスターすまないは笑いながら2人の頭を撫でた。
「おぉ、おぉ!大きくなったなぁ・・・2人とも」
と、まるで本当のおじいちゃんのように頭を撫でた。
「・・・あの、エウリさん、あの人って師匠の父親なんですか?」
と、風音は首を傾げた。
「えーっと、すまないさんのお師匠さんで、すまない一族で初めてヤマタノオロチを封印に成功した人ってのは説明しましたよね?」
「はい」
「で、マスターすまないさんは、英雄の試練をしてくれる人でもあるんです。」
「へぇ・・・ん?師匠の父親じゃないんですか?じゃあなんでマスターすまないさんのことを天満は「おじいちゃん」と?」
すると、すまないは答えた。
「前に、マスターの所に天満達を連れて行った時にね、天満がマスターすまないの名前に僕と同じすまないの名前があるから、「おじいちゃん」って呼んで、それからおじいちゃん呼びしてるんだよね」
「へぇ・・・」
と風音が零すと。
「おや?天満、もう彼女を連れて来たのか?」
と、マスターすまないは風音に気づく。その言葉に風音と天満はキョトンとし、大笑いした。
「「彼女/彼氏!?!?ないないないない!!」」
と、天満と風音は笑いながら否定する。
「・・・ほう」
と、マスターすまないは風音に近づく。
(この者は、まだ力は未熟だが、秘めている力は天満と同じくらいだな・・・この2人は、いつかすまないと同じような“英雄”となるのかもしれん・・・)
そして、マスターすまないは、風音と天満の頭を撫でた。
「・・・いつか、お前らは“英雄の試練”を受けるかもしれん。その時を楽しみにしておるよ」
と、頭を撫でた。
✵✵✵✵✵
「ほう、蓬莱は魔法を極めておるのか」
「はい」
と、マスターすまないはそう蓬莱に話す。
「確かに、お主は剣よりかは、魔法の方に才があるようだな。だが、あいにく、ワシは魔法はそこまで詳しくない。だから、魔法に詳しい者に聞くのがよい」
「魔法に詳しい者・・・」
ふと、天満とすまないの頭にとある人物が浮かぶ。
「あいつかぁ・・・」
「あぁ・・・」
と、2人は苦笑した。
その後も、蓬莱はマスターすまないに色々聞いたりしていた。
✵✵✵✵✵
「ミスターすまないよ」
「はい?」
ふと、そう呼ばれ、すまないは振り向いた。そして、すまないの手に薬を置く。
「これを塗っておけ。ワシ特製の軟膏だ。」
と、マスターすまないはその薬を手渡す。
「・・・お主には、とても辛いことを任せてしまった。そして、その代償として、二度と剣を満足に振れなくなってしまった。本当にすまない」
「マスター」
そのマスターすまないの言葉をすまないは遮る。
「確かに、腕はほぼ使い物にならなくなった。それは確かに辛かったし、とても悲しかった。けどね、僕は、後悔はしてない。両親の仇であるヤマタノオロチを倒して、生徒達の卒業を見届けて・・・最愛の人との子供まで出来て・・・僕、今幸せなんだ。だから、“俺”は今、幸せだよ」
と、すまないは笑う。その笑顔は、すまないより前に英雄の試練を受けに来た。すまないの父そっくりだった。
「・・・やはり、血は似るもんなのだな・・・」
と、マスターすまないはそう呟いた。