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それから僕は邪神に移動させてくれた小屋で毎日を過ごすようになった。
朝は早起きして軽くジョギングをし、
ナイフ投げ等に日々を費やした。
「はっ…はぁ…」
的には全てナイフが命中してるのに、何かが足りない…。
「一人ってこんなに苦しいんだな…」
彼女の表情が頭に浮かぶ。
「ダメだダメだ!よし!少し走りに行こう!」
思い出そうとする度に、僕は何かに没頭した。
そうしないと身が持たなかったから。
そうそう、僕のために戦っていた二人はというと、
後から聞いた話だが、決着はつけられず休戦中とのこと。
そしてゴスフェは今も僕を探してると…。
彼以外はみんな僕がどこに居るのか、そして僕がゴスフェに何をされたのか知っているため、
気を使って教えないようにしてくれているらしい。
「今度クッキーでも作って上げようかな。」
そう呟いた瞬間
「トリスタ。」
ドアの外から聞き覚えのある声がした。
開けて確認をする。
「嗚呼、リージョンどうしたの?」
四人で一つのキラー、リージョン。
その中のリーダーであるフランクは、何かと僕の所へ訪れる。
用はないが、僕のいる小屋は落ち着くと言っていた。
僕も話し相手が出来て嬉しいので、彼を快く出迎えてあげている。
「今日の儀式は散々だったぜ。懐中電灯当ててくるわ煽ってくるわでさ~。」
そう言いながらフランクは僕のベッドに腰かける。
「それは大変だったね。」
「アイツら俺が弱いとでも思ってんのかな…。あー、また同じ奴がかぶったら嫌だなぁ…」
そう言いながらフランクはため息を吐いて頭を下げた。
「まぁ気持ちは分かるよ。」
こんな会話をいつもしていた。
でも今日は違う。
彼は僕のベッドに寝転び、少し間を置いてこう言った。
「なぁトリスタ。今日の儀式変わってくんね?」
「え?」
多分一瞬だけ僕の中で時間が止まった気がした。
「え、い、嫌だなぁリージョン。僕はまだキラーに戻りたてなのに儀式なんて…」
「あの邪神はそう言ってたのか?」
「い、いや…」
「じゃあ頼む!BP分けてやるから!こと通り!」
正座をして両手を合わせてそう言った。
「えぇ…うーん……分かった。」
渋々引き受けてしまった。
僕も甘くなったものだと思った。
「本当か!?ありがとう~!!」
そう言いながら彼は僕を抱き締めた。
「ちょっと苦しいって笑」
リージョンの肩を軽く叩いて離して貰った。
「感謝するぜ、トリスタ!」
「もう、お世辞はいいって…!」
なんか恥ずかしくなってきたな…
「ぼ、僕ちょっとナイフ投げの練習してくる!」
そう言って僕は勢いよく外に出た。