テラーノベル
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少しずつ暑くなっていく日々。穏やかな懐かしい風の香りがやってくる。
またあの季節がやってきた。
梅雨も終わり、大学の初めての夏休みが近づく。
夏休みといえば、毎年家でだらだら過ごしていたら終わっているというのがお決まりだが、今年はそうはいかない。
…と毎年言っている気がするがそれは置いておこう、今年はきちんと行く場所を決めてある。
「準備おっけーっと…よし行くか」
かたん、ごとん。
木のベンチが一つだけある小さな無人の駅に、電車が止まった。
誰も降りるものはいない。自分だけが、足を踏み出す。
「また来ることになるとはな…10年ぶりかな」
蝉の声が降り注ぐ。
どこまでも続く青空と、遠くで揺れる稲の波。
ベンチは色褪せていて、まるで時が止まったようだ。
ー夏が始まる。そんな気がした。
#切ない
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ぽんこつ
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コメント
1件
うわあ、この空気感、すごく好きです…。10年ぶりの無人駅、蝉の声、色褪せたベンチ。時間が止まったみたいな描写に、胸がぎゅっとなりました。「またあの季節がきた」って最初の一文から、何か特別な夏が始まる予感がして、続きがすごく気になります。懐かしさと少しの切なさが混ざったこの雰囲気、大切に読み進めたいです🌙