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GEMSKURAN🪽🌙✧
1
#バレー
わ に
4,414
「…やっぱり、暑いな」
小さく呟いて、改札を抜ける。
誰もいない田舎町、すれ違うのはトンボくらい。
ここまで誰もいないとかえって不気味だな。
そんなことを考えながら歩いていると、ふと背後に視線を感じた。
振り替えるのはやめた。
もしかしたら振り返ってはいけない系の怪異かもしれない。
そのまま歩き続けると、後ろで小さな悲鳴とともに「べちゃ」という音が聞こえた。
明らかに何者かが滑ってこけた音だった。
これは振り返るべきだろうか。
いや、振り向けさせようとする怪異の罠だろう。
再び歩き続ける。
…と思ったが放っておけない気がして、救出に向かった。
少し幼げな容姿の少女だった。
ふわりと舞う太陽光を反射する美しい白髪に、透き通るような肌。
そして白いワンピース。
少し緊張して固まっていると少女が懐かしい笑顔で口を開いた。
「助けてくれてありがとう!」
「どういたしまして」
「お礼に世界の三分の一を差し上げよう」
「魔王か」
ベタな突っ込みをさせられつつ、彼女は言葉を続ける。
「何も言わずに追いかけてごめんなさい!もしかしてこの町で会ったことあるかなって思って…人違い?」
やはりそうか。
見覚えがあるとは感じた。
鮮明には思い出せないが俺は彼女と過去に出会っている。
「久しぶり、だな」
ー少し歩くとアニメの聖地とかでありそうなバス停が見えてくる。
「どうしてこの町に帰ってきたの?」
「いつまでも井の中の蛙ではいたくなかったんだ。」
「何言ってるか分かんないけどまた会えてほんっとうに嬉しい!」
彼女は飛びはねそうな勢いで目を輝かせる。
「そっちはずっとこの町にいたのか?」
「そうそう、でも今となっては町はこの有り様で…」
きっとこの町の静けさを言っているのだろう。過疎化という言葉で言い表していいものかすら迷う。
流石に前来たときは人がもっといたと思う。
「…何があったんだ?」
「正直なところ、私にも分からない。」
「だから、私たちで謎を解明しよう!」
それは少しワクワクしてしまう。
「たとえそれが残酷な真実だったとしても…」
急に不穏になったな。
楽しそうな彼女を見ると断り辛い。
「分かった。やろう。でも何か手がかりはあるのか?」
「真実に気づいた私たちに訪れる魔の手、そして新たな冒険が幕を開けるの…」
聞いてないなこれは…
こうして彼女との感動(?)の再開は果たされた
コメント
1件
おかえり…からの「魔王か」で笑っちゃった😂✨ 再会シーンがすごくほっこりするのに、町の静けさとか「魔の手」とか不穏な空気も混ざってて続きが気になりすぎる!! このふたりのやりとり、絶妙に軽くて温かくてめっちゃ好きです💕