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目が覚めたら森の中にいた。
…why!?
状況が飲み込めない。
………寝転んでても何も出来ないよな。
一旦立つか。
shk「よいしょ…」
とりあえず辺りを見回してみる。
見覚えの無い世界。
木々の色は真っ青で、地面は赤みがかかった茶色、空は緑と、実に気色悪い。
ついでに、動物達に囲まれている。
今さっき飛んだ鳥以外にもいたんだな。
……未だに何も情報を得ていないが、心の中で整理をしてみる。
…えっ~…と…?
何も持ってない俺。
周りには熊や狼なども含む動物たち…
ん?熊ってあの熊だよな?
あの肉食の……?…
え…俺死ぬくね?
食われる。やばいやばい
shk「逃げないとッ…!」
そう言いながら足を1歩前に動かそうとする。
でもいざとなると足が動かない。
なんでだよ!!!
火事場の馬鹿力ってのはないのかよ!
自分で自分にツッコミをする。そんな現実逃避をしていた。
その中で、現実に目を背けてはいけない事実もあり、すぐに我に返る。
…
あ…俺、死ぬっぽい。
この人生楽しかったよ。
楽しかったって言っても森の中にいてからは何もしてないけどな。
来世は~…どうしようかな…?
スポーツ選手?普通のサラリーマン?
どれもピンと来ないな…w
ギュッと瞑った目を嫌でも開けないように、余計なことを考えながら死を待つ。
あれ?死んでない?
…でも…
目を開ける怖さに足がすくむ。
こういうとき、俺はどうしたら良いか分からない。悪い癖。
ただ、周りの気配は一向に動かず、俺を襲ってくるようなかんじはしない。
…
片目だけチラッと開けてみる
そこには「どうしたの?」と言うような目をした動物たち。
…良かったぁッ
食うつもりはないんだ…
shk「……?」
…ん?
俺今なんで動物たちの気持ちが分かったんだろう。
…疑問点が幾つかあるが、スルーする。気にしたら負け。素通りが一番なのだ。
とりあえず今は、死ななくて良かった。
数秒の事だったが、気が抜け、疲れた心を体にそのまま表すように、その場に座り込む。
すると動物達が近寄ってきた。
「大丈夫?」
そんな言葉が脳に響き渡った。
shk「…あぁ。大丈夫だ。」
掛けられた言葉に、思わず返事をしてしまう。
すると、
「良かったぁ!僕達、心配したんだよ?」
また言葉が脳に響き渡る。
誰がどう見ても完璧な会話…
うん。
ん…?
今俺会話をしている…?
誰と!?
またもや疑問が現れる。
脳内は知らないことばかりで破裂しそうだ。
普通に怖いって。
…混乱の中、分からない事を明確にしていった方が良い事に気付く。
聞いてみよ。
shk「なぁ。」
「ん?」
shk「俺今誰と会話してんの?」
「え?目の前にいるじゃん。」
「そうだよ!気付いてないの?」
は?誰?
もしかして…
shk「…この動物達…!?」
そう言い動物たちを見つめる。
「うん。そう。」
「なんで人間と話せるのかは知らないけどね。」
「なんでなの?」
いろんな動物が脳内に話し掛けてくる。
shk「いや俺だって知らねえよ。」
「なんでだろ~ね~」
shk「知らね。」
ちょ、もう一回整理しよう。
shk「ねぇ、なんでこうなってるか一回整理したいんだけど。」
「はぁ~い」
shk「まず、俺は何故か森の中にいる。」
「倒れてたね~」
shk「で、俺は何故か動物に囲まれてる。」
「君が気になったんだよね~」
shk「それで、俺は動物の言葉?が脳に響いてきて、会話ができる。」
…正直、自分でも何言ってるかよく分からない。
変な状況っていうことだけは分かる。
「なんかすごいね~」
shk「まあ、そうだな。」
「返事してくれた~!」
うるさい動物達を耳の横で流して、今は今の事を考える。
その結果、気になったことを聞く。という結論に至る。
shk「なんでお前らは俺のこと襲おうとしなかったんだ?」
「ん~」
「人間なのに敵の気配がしなかったからかな~?」