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2人で行ったラーメン屋さん、以前改装中だった為直也先生が栞ちゃんの窮地を救ったお店ですかね🍜🍥(15話) 伏線沢山で素敵✨ 直也先生の「栞ちゃんが愛しくてたまらないビーム」私も 隠れて覗きたいー‼️
ファーストキスを「唇処女」って言い方がシュテキ🤭💗 愛花ちゃん鋭いし的確だし面白い🤩🤩 直也さんの栞ちゃんを見る目が愛しい気持ちに溢れてたね💕💕勿論愛花ちゃんにはしっかり目撃されてる🤣🤣
唇処女💋素敵な表現! それで栞ちゃん、次はどの部位の処女を卒業する予定? 上から順番に〜 首筋〜胸元〜… ふわ〜ぉ♬*(๑´ิ💋´ิ๑)♡ ホントの意味で結ばれたら、どこまで甘い空気感になっちゃうのか。 きっと愛花ちゃんには即バレだねw
そして次の週になった。
この日、栞と愛花は直也からランチをご馳走してもらうことになっていた。
一時限目の講義を終えた二人は、カフェへ向かう。
「なんか、栞と教授のお邪魔虫みたいで、気を遣っちゃうなぁ~」
「やだ、私たちが交際してることを愛花は知らないことになってるんだから、気を付けてよ」
「はいはい、わかってますよー」
愛花はクスクスと笑いながら言った。
カフェに入ると、派手な女子学生たちに囲まれている直也を見つけた。
「あらあら、栞ちゃんの彼、モテモテよぉ~!」
「うん……」
栞は上の空で返事をしながら、華やかな彼女たちに目を奪われていた。
(先生には、私なんかより華やかな女性の方が似合うのかも……)
そんな思いがよぎる。
その時、直也が二人に気付き手招きをした。
そして周りの女子学生たちに何かを言うと、彼女たちはがっかりした様子で立ち去った。
愛花が近づくなり声をかける。
「先生モテモテですね~!」
「違うよ。珍しがられてるだけだよ」
直也はそう返しながらチラリと栞を見た。すると、彼女はなぜか深刻な表情をしている。
(ん? もしかして、やきもちを妬いてくれてる?)
直也は一瞬嬉しくなったが、慌ててその思いを消し去る。こういう些細な火種が、男女関係の危機に発展しかねないからだ。
そして、彼は急いでこう付け加えた。
「まあ、僕は華やかなお姉様方より、もっと初々しい子がタイプなんだけどね」
「え、そうなんですか? じゃあ、栞みたいな子がタイプなんだ~♡」
愛花が白々しく言うと、栞は顔を真っ赤にした。
(くっ、可愛い過ぎる!!!)
直也は密かにほくそ笑むと、一度咳払いをしてから二人に言った。
「じゃあ女子大生諸君! ご褒美のランチ&スイーツを、好きなだけ頼みたまえ!」
「キャーッ! ありがとうございまーす♡」
三人は注文カウンターへ向かった。
栞と愛花は、それぞれ好きなパスタを頼んだ後、スイーツは何にするか悩んだ。
散々悩んだ末に、栞は桜のモンブラン、愛花はガトーショコラを選んだ。
最後に飲み物を頼むと、会計はすべて直也が支払ってくれた。
「「ごちそうさまでーす!」」
それから三人は、席へ戻り食事を始めた。
栞は、先日のキス以来直也に会うのが初めてだったので、気恥ずかしさを感じていた。隣に愛花がいてくれたのでなんとかなったが、どこかぎこちない。
そんな中、愛花が最初に口を開いた。
「教授、テレビ取材、いよいよ来週ですね」
「そうだね。お二人さん、取材の日もよろしくね!」
「お任せください! 実は、私マスコミ志望なので、精一杯頑張らせていただきます!」
「愛花ちゃんはマスコミ志望か! だったら、いいコネが作れるといいなー」
「はい! ぜひぜひ、教授からもお口添えを~!」
「わかったよ。ちゃんと言っておくから」
「やった! ありがとうございまーす!」
愛花は嬉しそうに微笑んだ。
それから三人は、取材に関する打ち合わせを始めた。
打ち合わせが終わると、直也は研究室で仕事の続きをするため、先に席を立った。
「じゃあ、午後の講義でね~!」
直也は手を振りながら、笑顔でカフェを後にした。
直也がいなくなると、愛花が言った。
「栞! 教授と何かあったでしょ?」
相変わらず、愛花の勘は鋭い。
「え? どうしてそんなこと聞くの?」
「教授を見たら分かるよ」
「分かるって何が?」
「もうさ、栞のことが愛おしくてたまらないっていうビームが目からバシバシ出てるんだもん。こっちが恥ずかしくなっちゃうよ」
「そうなの?」
「そう! だから白状しなさい!」
「えぇーっ?」
栞は思わず顔を赤らめた。
「さては、進展があったな?」
「愛花には嘘つけないわ~」
「そうそう、だから隠しても無駄よ。愛花様のこの鋭い勘のせいで、隼人も浮気なんて一切できないんだもん。ああ、なんて可哀想な隼人君!」
愛花が芝居がかった声で言うと、栞は吹きだして笑った。それにつられて、愛花も笑い出す。
栞は仕方なく白状することにした。
「この前、先生とラーメンを食べに行ったんだ。で、その後、お友達がやっているカフェに連れて行ってもらったの」
「ほぉ~、いいじゃない! 栞を親しい人に紹介するってことは、大切に思われている証拠だもん。良き良き! で、その後は?」
「えっと……とうとう私も『唇処女』を卒業しました~!」
「キャーッ、栞、おめでとーう! やったじゃん! 進展あった!」
愛花は栞の右手を両手で握り、力強くブンブンと振った。
「ようやく栞も『オトナの階段』を上がり始めたかぁ~。うーむ、実に感慨深い……。じゃあ次はいよいよアレだね!」
「ちょ……それはまだ先よ!」
「なんで? キスをクリアしたら、次はその先でしょ?」
「そうだけど……すぐはないと思う」
「どうして分かるの? 来月は栞の誕生日じゃん! 私、その日が絶対あやしいと思うなぁ」
「それはないよ。先生も焦らないって言ってくれたし。あ、でもね、サーフィンをやる約束はしたの」
「えっ? 栞がサーフィン?」
「うん。実は前からやってみたかったんだよね」
「へぇ~いいじゃん! 新しいことにチャレンジするのは大賛成!」
「うん、だからすごく楽しみ!」
「一度やったらはまっちゃうかもね。なんかいい感じに進んでるみたいで、ちょっと安心したよ」
「少しずつだけどね」
「教授はちゃんと栞のことを大切に思ってるから心配ないよ。良かったね、栞!」
「うん、ありがとう、愛花」
二人はにっこり微笑み合い、互いのケーキを一口ずつ交換した。
そして、楽しい女同士のおしゃべりはしばらく続いた。