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中1の夏、私は恋をしていた。
きっかけはわからない。いつ恋したのかも。
だが、今思い返せば恋をしていた。
そう、断言できる。
朝早くに目が覚める。なぜか?それは
今日は入学式。中学生になる日だからだ。
真新しい制服を着ている私が、鏡の中でアイドルのように決めポーズをとっている。
そんな私を現実に引き戻すかのように母は、
「早く朝ごはん食べなさい、遅刻するよ?」
と言った。
慌ててご飯を口に詰め、「行ってきます!」
と勢いよく家を出た。
学校に着くと友達が数名駆け寄ってきて、
同じクラスだね!などと声をかけてきた。
そうだね!と話していると、
後ろから抱きつかれた。私は驚いて
「うわっ!」と声を上げてしまった。
恥ずかしい。そんな私をみて大袈裟に
笑っているあの子は、私の親友である菜乃《なの》。
私に抱きついたのは、私の友達である花奏《かなで》だった。
今伝えておこう。花奏は、のちに私が恋してしまう人だ。