テラーノベル
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リリア
「死ね! 死ね死ね死ね! 私が一番じゃなきゃ、世界なんて壊れちゃえばいいのよ!」
アルフレッド
「……エルナ、私の手を握れ。お前の温かな魔力を、私の氷に乗せるんだ」
エルナ
「はい……! 私たちの力で、今度こそ悲劇を終わらせます!」
(二人の手が重なった瞬間、眩い白銀の光が広場を包み込む)
エルナ
(……あれ? 暖かい……。それに、この感覚、どこかで……)
???
『……ようやく、ここまで辿り着いたな』
エルナ
「あなたは……前世の、私?」
前世のエルナ
『いいえ。私は、あなたが死ぬ間際に願った「誰かと笑ってご飯を食べたい」という想いの欠片。……アルフレッドは、あなたが前世で毒を飲まされた時、自分の命と引き換えに時を戻す禁忌を犯したのよ』
エルナ
「え……? アル様が、私を助けるために……?」
前世のエルナ
『彼はあの日から、あなたを救うためだけに冷徹な公爵を演じてきた。……さあ、目を開けて。今度こそ、彼を独りにしないで』
リリア
「嘘……私の魔力が……消えていく……。あ、あああああああ!」
(リリア、魔力の暴走に飲み込まれ、王宮の兵士たちと共に強制転送で連行される)
(静寂が戻る広場。力尽きて膝をつくエルナを、アルフレッドが強く抱きしめる)
アルフレッド
「……エルナ。……無事か? どこか痛むところはないか?」
エルナ
「アル様……。……思い出しました。私を救うために、あなたがどれだけのものを差し出したのか」
アルフレッド
(……!? 身体を震わせ、エルナの首筋に顔を埋める)
アルフレッド
「……覚えているのか。……謝る必要はない。お前が笑ってパンを食べている、それだけで私の永い冬は終わったんだ」
エルナ
「公爵様……いいえ、アル様。……大好きです。今世は、私があなたを一生お腹いっぱいにさせます!」
アルフレッド
「……ああ。……覚悟しておけ。私の胃袋は、お前以外にはもう満たせないからな」
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仙崎ひとみ/九龍
#異世界