遺伝子検査の結果は――
「親子関係は認められませんでした……」
俺は手紙を畳んで封筒に突っ込み、便座に腰を下ろしたまま膝の上の自分の手を眺め続けた。
不思議な気持ちだった。
俺に凛を養育する責任はない。お金の面も精神的な面も『負担義務はない』という回答を得たのだから、喜んでもよさそうなものだが――
そういう気持ちは一切湧いてこなかった。
だからといって残念がっているかというと、そうでもない。
自分のことなのに、どう捉えているのかよくわからなかった。
「凛に、どう話すか……」
その前に、俺でないなら本当の父親は誰なんだよ。
凛に『俺は父親じゃなかった』と打ち明けるのは簡単だが、その瞬間に凛はまた両親がいない子に戻ってしまう。
凛が今までの保護者のことを悪く言ったこと*************
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