⚠️必ずキャプションをお読みください⚠️
🌹こちらstxxxのnmmn作品となります
🌹Cpは桃赤。地雷苦手等は自衛をお願いします
🌹とある素敵な方々のお名前を借りていますが本人様に一切関係ございません
🌹このお話はフィクションです
ルールを守って楽しみましょう!
本編⤵
長い長い夢を見た。
誰かが俺の名前を呼んだ気がして、目が覚めた。
彼がいたはずの家は、怖いくらいに静まり返っていた。
ガチャリと鍵を閉めてから玄関の床にへなへなと座り込む。
今日は一段と疲れた。
ご飯は…もういい。とにかく寝たい。
重たい体に鞭を振ってシャワーと着替えだけは済ませた。
髪も乾かさないまま枕にタオルを巻いて、ベッドに倒れ込めば硬い布団が鈍い音を立てて俺の体を受け止める。
目を閉じればすぐに意識が淡くなってくる。
大事な事は全部全部明日やるから、今は少しだけ。
──
セピア調の大木と終わりの見えない花畑の中に、俺は立っていた。
これは夢かなのかと考えるが、頬を撫でる風の感覚が妙にリアルだ。
少し歩くと、足先に鋭い痛みが走る。
反射的に下を見れば、セピア調の中に鮮やかな赤い薔薇が淋しげに咲いていた。
どうやら棘が刺さったらしい。
溢れた血は地面に滲む。
その時、薔薇の花がぐんと空に向かって伸びた。
まるで、俺の血を吸って成長したかのように。
後退りをすると、薔薇の花はこちらに伸びてきた。
逃げたいのに、体が動かない。
ぐ、っと、瞼を強く閉じた。
◇
「はっ、……」
けたたましく鳴り響くアラームの音で目を覚した。
昨日の夜眠気でほぼ回ってない頭で着替えた服は汗でぐしょぬれだった。
ていうかこれ、俺のお気に入りの服じゃないか。
やらかしたなと思いつつ服を脱ぐ。
なんだか全然眠れた気がしない。
あの意味のわからない夢のせいで寝ていたはずなのにどっと疲れた。
しん、と静まり返った部屋。
机の上にぽつんと置かれたマグカップ。
「うわ、ヤバ」
昨日の朝から放置されたミルクティーから少し変な匂いがした。
すっかり冷めきったミルクティーを見つめているとなんだかやるせなくなって、もう一度枕に顔を埋める。
痛い。
今日のぎゅうぎゅうのスケジュールを思い出して泣きそうになるが、ため息をついて我慢する。
「つかれたなぁ…」
今までは頑張れていたのに。
急にアクセルが壊れてしまったように前に進めなくなって、全部が無理な気持ちになってしまった。
どうしたらいいか分からなくなって、熱くなった目尻を誤魔化すように鼻を啜った。
Continue──
コメント
24件
視点はずっと赤さんです〜!
今回のお話も最高でした💕︎ もう語彙力がほんと凄いです... 続き、主様のペースで頑張ってください✨ あの、プロフの「憧れ様」の欄に主様のお名前を書かせていただいたのですが良かったでしょうか...?