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壮馬は花純がまだ気づいていない事に気を良くして、次の段階へと進む。


上半身も下半身も、とにかく身体を合わせる事に慣れてもらわねば。

そんな使命を背負った壮馬は、調子に乗って今度は花純へ身体を密着させる事にした。


この時壮馬は、下は短パンを履いていたが上半身は裸だった。

一方花純は、ブラ付きのキャミソールとパンティだけの姿だった。


昨夜服を着たまま寝てしまった花純を、服が皺になるからと壮馬が下着だけの姿にしていた。

だから二人の身体が密着すると、素肌同士が触れ合う。

壮馬にとっては何ともいえないボーナスタイムだ。


そこで壮馬は逸る気持ちを押さえながら、


「う……ん」


と唸った後、花純の柔らかな身体に自分自身を密着させた。


「キャッ…」


その瞬間、花純からあまりにも可愛らしい声が漏れたので、壮馬はつい笑いそうになったが必死にこらえる。腹筋が辛い。


それにしても花純はとても抱き心地が良かった。ずっと触れていたいような身体だった。

更に調子に乗った壮馬は、更にグイグイと花純へ身体を押し付ける。


花純は今まで経験した事のないような感覚にかなり戸惑っていた。頭の中まで真っ白になってしまう。

意識的に逃げようとすると壮馬が迫って来る。そしてじっと息をひそめていても、密着度に変化はない。


そこでリケジョの花純は閃いた。

逃げようとすると迫って来る。ならば逆にこちらからグイグイ行ったらすっと解放されるのではないだろうか?


いわゆる『逆転の法則』だ。


根っからの研究好きである理系女子の花純は、あえてチャレンジしてみる事にした。

花純は目をギュッと瞑ると、勇気を出して壮馬にグイグイと身体を押し付けて行った。


突然の花純からの積極的な攻めに壮馬は驚く。

花純の柔らかな身体が自分をグイグイと押してくるではないか!

筋肉質の熱い胸板に押し付けられるマシュマロのような花純の胸。下半身には花純の太腿を感じる。

その時、壮馬の硬いモノが花純の太腿の中心へすっぽりと飲み込まれてしまう。


「あっ……」


思わず花純から声が漏れた。

どうやら壮馬のアレが、花純の敏感な部分に触れてしまったようだ。


その声に興奮した壮馬は、うっすらと目を開けてみる。すると花純が真っ赤な顔をして恥ずかしがっていた。


(か、可愛い……)


その瞬間壮馬の雄の部分に力が漲る。

壮馬はたまらず更に花純の敏感な部分へソレを押し付けた。


「あ……」


また切ない声が漏れた。

その声に興奮した壮馬は、これ以上この行為を続けるのは逆に自分の方が危険だと判断した。

そして次の一手に出る。


壮馬は下半身から注意を逸らそうと、今度は花純の唇を狙う事にした。

寝ぼけたふりをして、壮馬は自分の唇を花純の唇へ押し付けた。

その時二人の唇が重なった。


「あっ……」


花純から小さな吐息が漏れる。

まさかこんな形で自分のファーストキスが奪われるとは思ってもいなかったのだろう。

花純はかなり困惑した様子だった。


(たしかにこんなファーストキスじゃ可哀想だな…)


壮馬はそう考えると、一度花純から唇を離して目をぱっちりと開けた。

そして右手を花純の顎に添え、クイッと持ち上げてから言った。


「おはよう」


優しい笑みでそう言うと、すぐに花純の唇を奪った。


最初は触れるようなキスだった。それが徐々に激しくなる。


咄嗟の事でどうしていいかわからなかった花純は、

そのまま壮馬のキスを必死に受け止めていた。

そして、壮馬のキスがあまりにも心地良いので身体中に力が入らなくなってしまう。


チュッ クチュッ チュッ


朝の日差しが燦々と降り注ぐベッドの上で、二人のリップ音だけが響く。


花純は次第にうっとりとした表情をしながら、しばらくのあいだ壮馬からのキスを受け続けていた。


どのくらいの間、壮馬は花純の唇を堪能しただろうか?

漸く唇を離した壮馬は、ニッコリと笑って言った。


「今日はデートだ! そろそろ出かける準備をしよう」


壮馬はもう一度花純のおでこにキスをすると、ベッドから降りてバスルームへ向かった。

上半身裸の逞しい背中を見つめながら、花純動けずにいた。


(どうしちゃったの? 一体私はどうなってるの?)


身体の中心に熱い疼きを抱えたまま、花純は戸惑っていた。胸のドキドキが一向に収まらない。

それからハッとして布団の中を見る。


(うわぁ…酔いつぶれた上にまた服を脱がせてもらって彼のベッドで爆睡……なんて恥ずかしいの……)


花純はキスされた事よりも、そちらの方に全ての思考を持って行かれた。自分のあまりの失態に落ち込む。

そして恥ずかしさのあまり、思わず布団中に潜った。


その瞬間フワッと心地よい香りが鼻を突く。


(この匂い、落ち着く……)


その匂いが壮馬の匂いだという事はわかっていた。先程キスをされている時にもずっと鼻をくすぐっていた匂いだ。


(もしかしたら私は彼の事が好きなの?)


今まで男性に対してこんな気持ちになった事は一度もない。そんな花純がなんだか身体を熱くしている。

花純は、自分の中に新たに目覚めた不思議な感覚に思い切り翻弄されていた。

クールな御曹司はフラワーショップ店員を溺愛したい

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