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こぢんまりとした
街角のケーキ屋で、
二人でケーキを食べる。
茈「おいしっ、ね!」
翠「うん、美味しいね。」
茈「おなか、いっぱい…♪」
幸せそうな顔で、
お腹をさする彼。
甘党だから
尚更なんだろう。
…この後は
公園で遊んで、
いるまちゃんを帰して、
墓参り、かな。
茈「おに〜ちゃんっ、はやい…っ」
翠「あはは、年の差だよ…」
鬼ごっこ中、
俺の野球時代の
足の速さに音を上げる彼。
そりゃそうだよ。
野球は足が
早くなきゃいけないから、
俺もそこそこ速かった。
彼も、
この歳にしては速いと
思うんだけどな。
茈「ッげほ、げほ…っ”」
翠「ぁ、…休憩しよっか。」
茈「ぅん、…” 」
いるまちゃんは喘息持ちだ。
走りすぎると
咳が出てしまう。
バスケもしてるけど、
まだ試合には出たことない。
本人は
出たそうなんだけどね。
茈「…おに~ちゃっ、もっかい!」
翠「ん、わかった…」
翠「負けないからねっ!」
茈「すぅ、すぅ……」
翠「…ふふ、」
家に帰るなり、
すぐに寝てしまった彼。
この調子なら、
すぐには起きない。
今のうちにお墓参り、
終わらせられるかな。
翠「ごめんね、…」
翠「行ってきます。」
茈「…んぅ、?」
茈「…おに、ちゃ?」
目覚めても
返事がない家の雰囲気に、
幼かった彼は、
恐怖以外の何も
感じていなかった。
茈「おに、ちゃ…?」
茈「おでかけ、?」
興味本位だった。
彼は兄を探すため、
ひとりでに
家から出てしまった。
齢10歳の彼に、
休日の外の危険さなど
分かる訳もなく、
ただ兄を求めて、
のらりくらりと
歩き始めた。
瑞「あれ、いるまくん?」
瑞「すっちーは?」
茈「おに〜ちゃんいないの、」
茈「さがすのっ、!」
瑞「危ないから家の方がええで?」
茈「だいじょぶだもんっ!」
瑞「え、でも…」
茈「行ってきますっ!」
瑞「え、えぇ…」
不審に思った 隣人が、
どれだけ彼の
兄に連絡を入れようと、
反応があることはなく、
彼は、
ひとりで広い広い
町を彷徨い始める。
翠「……え、」
家に帰る手前、
隣人のこさめさんから
話を聞いた。
どうやら、
いるまちゃんが
一人で出かけたらしい。
あぁ、
なんで鍵を
かけたりしなかったんだ。
俺の馬鹿。
瑞「ごめん、こさめも止めたんやけど…」
瑞「あの子聞かんくて、」
翠「そ、…です、か、」
翠「ありがと、…ござい、ます、」
瑞「…警察には連絡入れてるから、」
瑞「こさめ達も手伝うし、」
瑞「みんなで探そ。」
翠「……はぃ、」
きっと今、
彼はひとりで
泣いている。
ごめん、
ごめんね。
お兄ちゃんが
すぐに、
見つけてあげるから。
茈「おに、ちゃ”…」
茈「どこぉ、” ( 泣」
黄「…あれ、いるまくん?」
なんで
こんなとこに、?
一人、
やんな…?
茈「、!みこと、っ」
黄「すっちーは? 」
黄「ひとりやと危ないで。」
茈「おに〜ちゃん居ないの、」
茈「さがしてたの…」
黄「あぁ、」
確かお墓参りの
日やもんな。
いっつも一人で行くから、
今日はその間に
いるまくんが起きたんか。
黄「一回帰ろ?」
黄「帰って来とるかもしらんで。」
茈「ぅん、…」
黄「大丈夫、」
本当に
お兄ちゃん思いで、
優しい弟。
うちのらんらんはなぁ、
茈「〜♪」
黄「ふふ、 ( 笑」
楽しげやな。
顔立ちは
綺麗な方なのに、
行動のひとつひとつは、
可愛らしくて
愛おしい。
まさに天使。
うちのは
小悪魔やからな。
茈「?みことっ? 」
黄「あぁ、ごめん。」
茈「早く行こっ、」
茈「おに〜ちゃんに会いたい!」
黄「うん、…ッぇ、」
黄「いるまくん危なッッ”!!」
茈「…⎯⎯⎯えっ、」
翠「いるまちゃん、どこ…ッ」
⎯⎯⎯⎯ぷるるるっ、
翠「…?電話、?」
翠「もしもし、」
翠「…えっ、」
翠「…そうですか。」
翠「あり、がとう…ございます。」
⎯⎯⎯⎯ぶつっ、
翠「……」
To Be Continued ✎*