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#恋愛
ばたっちゅ
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モブD
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少し休憩した後、夜にはポッコリと壁にトンネルが開通した。
「都市の様子はどこまで把握出来ているんだ?」
「敬一様が行くと思われている場所は、全て厳重な警戒が行われています。当然、目的地である瑞樹様の居住区もです」
「そんなことまで把握されていたんだ。私らの警備も大したことないね」
そういや、咲江ちゃんは迷宮探索より、要請に応じてあちこち警備していたんだったな。
その状況を知られていたというのは、警備する側からすればちょっと複雑な気分だろう。
ただそれで2回も出くわして戦闘になったのだから、何とも運命的な出会いを感じるよ。
「そういや、龍平の所在は分かるか?」
「残念ながら……退院した所までは把握していますが、警戒心の強い方ですので」
あの重症者が1日で退院か。本当に、この世界の医療は凄いな。
「ただ、目的の方は現在居住区におられます。買い物帰りの姿が目撃されたそうですので」
「――そうか」
それだけで、ここまで来た価値がある。やはり俺のスキルは間違ってはいなかったわけだ。
だけど、ここからどうするかはスキル任せとはいかない。
騒ぎを起こしてまた迷宮に逃げ込む手もあるが、そこから先はまた数か月の放浪生活だ。
いや、もう村の場所は分かっているのだから、外への出口を探せば何とかなるか。
だがどちらにしても、どうやって迷宮に入るかが大変だ。
俺が開けた出入り口には警告があった。つまりはあそこはもう使えない。というか、大変動があったか。あの出入口自体がもう無いな。
ひたちさんとセポナを逃がした手段ならどうだろうか?
あれをするには近くて安全な場所に二人がいる事が大前提。しかもまた大惨事を引き起こす事になる。
ただ単純に穴を開けただけじゃあ、すぐに追手に追い付かれるだろうしな。何せ今の迷宮の形は単純だ。
他の召喚者と戦って負けるとは限らないが、勝てるとも言えない。大体、召喚者を元の世界に戻したいと言っている俺が、召喚者を殺してどうするんだ。
可能な限り、戦闘は却下。
「なかなか難しいなぁ……」
「というより無計画すぎです」
セポナからの鋭いツッコミ。まあですよね。
「改めて、警備が厳しい箇所を教えてくれ」
「奈々様の場所は当然として、瑞樹様と西山様の宿舎は当然のように厳重でございますね。昔の関係は知られていますから、やはり要警戒といった所でしょうか」
「その奈々に振られたシーンは全国中継され、龍平とは2度も戦っているんだがな」
「それでもやはり知り合いである事は大きいかと。ただ奈々様はそれだけでは無いようにも思いますが……」
「あいつの件で不審な点があるのはダークネスさんにも話したけどな。ただその確認のためにも、先ずは瑞樹先輩と話したい。というより、もうこんな所から連れ出したいんだ」
ただ話を聞くだけじゃダメだ。例の映像の件もあるが、嫌な予感が収まらない。
「他に警備が増強されているのは政府中枢や要人宅、宝物殿――あ、ここは言うまでもなく武器庫も兼ねていますから。後は大聖堂や各召喚者の宿舎でしょうか」
「大聖堂ってあの?」
「いえ、あれはまだ復旧していません。ただ信仰の中心ではありますので、仮の場所が設営されています。今は、元々2番目に大きかった聖堂が使用されております」
「なるほどねぇ……」
政治関係や宝物殿とやらの警備が厳重なのは、俺が前回やらかしたからだろう。
まあ史上最悪のテロリストだそうだしな。そいつが狙いそうな場所って事か。そんな所に興味はないが、分散はしてくれるのなら今回は歓迎だ。
「ねえ、他の召喚者の宿舎って事は、私の宿舎もか? というより、私の宿舎はどうなっているのかな?」
咲江ちゃんも覚悟はしていたのだろうけど、やっぱり気になるよね。
ただ今頃は……と思いきや、
「他の召喚者の方々の宿舎と同じように警護されています。それに裏切ったといったような情報も出回ってはいません」
「そうか……そうなんだ」
考え込んでいる様だけど、何か心当たりがありそうな雰囲気もある。
というか、聞いていたな。
「俺と共闘しているところを見られない限り、処罰はされないって言われたんだったな」
召喚者は貴重だ、特に今となってはなおさらだ。俺が言うのも白々しいがね。
だからだろう。同時に教官組の余裕も感じられる。
「改めて聞くけど、どうする?」
「今更聞かないでよ」
真っ赤になってぽかぽかと叩かれる。
うん、本当に咲江ちゃんは乙女だなぁ……。
だけどひたちさんとセポナの目がちょっと冷たいので、おふざけはここまで。
じゃあ行くか。
「ではどこへ? 予定通り瑞樹様の元へですか?」
「いや、それだとさすがにストレートすぎる。少し寄り道をするよ」
コメント
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第157話読みました!敬一さん、無計画すぎてセポナにツッコまれるところが微笑ましかったです(笑)。でも「瑞樹先輩と話したい」という真剣な想いが伝わってきて、そこはグッときました。警備情報を聞きながら、まっすぐ行かずに寄り道するって決断も彼らしい。咲江ちゃんの乙女な一面も可愛くて、この一行の空気感がすごく好きです。続きが気になります!