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僕達1年生は、このテストが終わると下校することが出来る。
もうテストは終わったから、今から帰る所だ。
今日は、帰り道で菜摘に会うことが出来る。すでにウキウキし始めていた。
そんな僕の表情を見た檸檬ちゃんは、僕にまた話しかけてきた。
「侑里くん、何か嬉しそうだね!!何かあるの??」
「え、そうかな?….特に何も無いけど。」
「ホントに??うっそだ〜」
「嘘じゃないよ?」
「そこまで言うなら… 本当か。なら良いんだけどね〜!」
「じゃ、侑里くん、また明日ね!バイバイ!」
「バイバーイ」
檸檬ちゃんはそう言って、すぐに教室を出ていった。
本当に素直で明るい人だ。こう言う人がクラスに一人でも居ると、クラス全体の雰囲気が明るくなるんだよなぁ…
そういう意味でも、檸檬ちゃんは接しやすくて良い人だなと思う。
――そして、しばらくして僕も教室を出た。
・・・
帰り道――
僕が一人で帰っていると、“アノ人”がやって来た。
もう分かっていたけど、ここで来たか。
まだ門を出てすぐだけど… やっぱり居場所が分かってるんだ…
ちょっと怖くなってきたかも…
そんな事を思っていると、菜摘が話しかけてきた。
菜摘は、また『笹』を持っていた。
「侑〜里。来たよ?」
「菜摘…!来てくれたんだな…!」
「そりゃあ、私から言ったじゃないの。だからよー。」
菜摘は笹を小さく振りながら、僕にゆっくりと話しかけてきた。
――好きな、、人….!
――僕の初めて恋をした人、菜摘….
やっぱり僕は、菜摘の事が好きらしい…
「笹、持ってきたんだね…!」
「えぇ、もちろん。」
「….//」
僕はそんな会話をしながら、菜摘の顔をまじまじと見つめてしまった。
ふと菜摘と目が合うと、菜摘はふっ と笑った。
僕は、顔がほんのり赤くなった…
「侑里…」
「! どしたの?」
「私の家、来る?」
「え。」
それを聞いた僕は、思わず声を漏らしてしまった。
“菜摘の家に行ける…?”
そんなの行くしか無いじゃないかっ!!
「私の家に__」
「行くっっっっっっっ!!!」
「即答!? ふふっ!」
「あ… ごめ、ん、、」
「ふふっ! ふふふふっ!ハハハッ!!」
「…//」
菜摘は、僕が即答したことで笑いのツボにはまったらしい。
その場にしゃがみこんで笑い続けていた。
「….//(か、可愛い…//)」
菜摘の、こう言う所が好きなんだよなぁ…
――この菜摘の笑顔、ずっと見ていられる…
綺麗…
そんな事を考えて見つめていると、急に菜摘が立ち上がり、僕のことを見つめた。
「!?….」
「….」
数秒、いや数十秒の間、僕達は何も喋らずに立ち尽くしていた。
何も話せなかった。こんな状況で….
『好きな人が目の前にいて、ずっと見つめられてるのに…』
『あんな事、言えるわけ無いだろ…!!』
僕は今、何をすべきなのだろう…?
この状況を、どうすれば変えられるのだろう…??
このままでは、僕の顔が赤くなっていくだけだ….
僕はその顔を見られたくなくて、立ったまま目を閉じてしまった…
……
そこから何秒か経ったけど、怖くて目は開けられなかった。
まだ沈黙が続いていた… 今どうなっているのかも分からない….
「….う、っ……!!」
「….」
僕はついに、覚悟して目を開いた。
そこには、菜摘の姿は無かった…
「!? 菜__ !!!!!!!」
僕の体に、優しい感触が―――!!
首元も何故か、凄く温かかった。今日は少し寒い日なのに…
“菜摘の体は、何でこんなに温かいんだろう…??”
僕は、自然に菜摘のことを抱きしめていた。
菜摘からされたのだろうか。目を閉じた時は、菜摘は正面にいたはず。
なのに、今は距離が一気に縮まって…
いや、もう距離0mだった―――
「な、つ、み…. //」
「もっと… 抱いて….」
僕は、自然にそんな事を言ってしまっていた。
もっと抱いて、だなんて…. 気持ち悪すぎる…!!
ヤバイことしちゃった… どうしよ―――
だけど菜摘の反応は、思っていたのと違った。
「もっと?分かった…. !!」
そう言って、ギュッと抱きしめてくれた。
僕のことを包み込むように、優しく….
僕達の顔は、もう触れていただろうか。曖昧だけど、気持ち良い感触があったから… きっとそうだろう。
僕は、顔から火が出るような感じがしていた。
それは僕だけでなく、菜摘もだった。そっと目を開けると、菜摘の顔も真っ赤に染まっていた。
こういう経験は初めてだったんだろうか。僕が初めてで良かった…!!
そんな事まで考えられるぐらい、この感触に慣れてきていた。
この出来事はきっと、人生で一番の思い出になるだろう。
今は、そうとしか思えなかった。
――しばらくして、菜摘は僕に巻き付けていた腕を ふっと離した。
まだ顔が赤い僕に、菜摘はこう告げた。
「大好きっ…!」
その言葉に、僕はフリーズしてしまう。
――今、何て言った…?
“大好き…??”
そんなの、僕が最初に言いたかった。
僕が言えば、全て僕の物になったのに….
まだ会って数日しか経ってないのに、これ? そんな馬鹿な!
こんなに嬉しいこと、あるかよ!!!
そんな事を考えて黙っていた僕は、菜摘にこう伝えた。
「僕も好きだよ…!菜摘――!! 」
「! 侑里…!」
菜摘は、更に続けた。
“私のこと、幸せにしてくれますか?”
“私のことを嫌いになったり、裏切ったりしませんか?”
“私のこと、ずっと大好きでいてくれますか…?”
僕は、それに答える。
“当たり前でしょ?大好きなんだから…”
“もう、菜摘に辛い思いなんてさせない!!”
“菜摘を幸せに出来るのは、僕だけ。”
“僕が好きなのは、菜摘だけだよ!!”
これまで思ってたこと、一気に吐き出せた…!!
菜摘の気持ちに、応えられたかな…. ?
すると、菜摘が深呼吸をして、こう言った。
「私が言った「これまでの人」って言うのは、前に私が好きになった人のことなの。」
「だけど、そのみんなが私と付き合って…」
「みんな、約束を守って去っていった….!!」
「『絶対守る!』って言った人ばっかり、約束を破った…」
「….(辛すぎる…)」
――菜摘は、目に涙を浮かべて そう話した。
これを聞いて、僕まで泣きそうになってしまう。
だけど、話は終わらない。
「信用してたのに… 好きだったのに….」
「みんなに裏切られて、もう限界なの..!!」
「侑里は守ってくれる。絶対…!!」
「前も言ったけど、そうだよね?侑里…!!」
「!! 当たり前だ…!」
「そうよね… ありがとう..!話を聞いてくれて…」
「こんなに好きになったのは… こんなに信用できると思ったのは…」
“ただ一人、侑里だけよ…!”
「!!」
僕は、ひたすら話を聞くだけだった。
こんな過去を聞いて、泣かないやつがどこにいるか…??
「ごめんね、侑里… 私の話ばっかりで…」
「そんな事無いっ! 僕が好きなのも菜摘だけだから…!」
「! ありがとう…!!」
「あ!さっきの話に戻るんだけど…」
菜摘、急に話を変えるよな… 〜 こんなに泣きそうなのに、、、
きっと、さっきの話 というのは 菜摘の家に行くかどうかの話だろう。展開早すぎだ…
だけど、話を変えてくれなきゃ号泣するからな… これで良かったかも…!
「私と、付き合ってくれますか?」
「ひっ!?」
思わず変な声を出してしまう僕。そりゃそうだ。
だって、「話を変える」と言っておいて、まさかの告白!?
そんなの聞いてないって….!!
ま、これも即答なんだけどっ…!
「もちろん!!」
「ありがとうー!!」
菜摘は、僕が見た中でも一番の 輝かしい笑顔を見せてくれた。
まるで太陽のようにキラキラと輝いていた。
明るい雰囲気になって良かった…!!
そしてまた、僕達は抱き合った。
夕日が、僕達のことを明るく照らしていた。
煌めくオレンジ色の夕焼けの下、僕達は一番の幸せをかみしめるのであった――