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私はシャンデリア家に帰り、早々にお風呂に入って手足を伸ばし、ベッドに入った。
ベッドの枕元からは、レイゼン様の甘い残り香がした。
私はそれを吸い込むと、今度こそ深い眠りについたのだった。
そして、馬車の中で微かに見た不穏な夢は忘れて、日向ぼっこしている素敵な夢を見た。
隣には、髪の長い美貌の騎士が笑って居た。
私は彼と目を合わせ、煌めく笑顔で応えるのだった。
…セント…
私の愛しい人…
そう、目覚める間際に聞こえた。
しかし、目が覚めてしまうと、相変わらず夢は忘れてしまった。
今日はいよいよ、レイゼン様の城に荷物を運び入れる日だ。
えーと、ドレスと宝石と…
だが、レイゼン様は私をえらく甘やかし、”欲しい物は何でも買ってやるので、荷物は最小限に”と言われた。
そうはいっても、いつも使っている化粧品などは分からないだろう。
そう思い、侍女とカバンに用意した。
レイゼン様の馬車がやって来て、私の両親に挨拶すると、小切手を渡していた。
両親はその額を見て狂喜乱舞。
良い所に嫁いでくれた!と私を褒め称えた。
そして、笑顔の家族に見送られ、私はファフィット城へと向かったのだった。
「レイゼン様、私を甘やかし過ぎですわ。
両親にまで多額のお金を…」
「何故だ?
君が喜ぶと思ったのに…
それに、大した額では無いさ。
もっと…
甘やかしたいよ、君を…
キャメラ…」
そして、レイゼン様はそっと私の髪に口づけた。