僕は魔法が嫌いだ。
だって大人たちは魔法を争いごとに使うから。
魔法を使う人は、全員争いごとに使うために
魔法を使ってるんだと思う。
僕の家の大人たちは、みんな魔法使いだった。
だけど僕は魔法を使えないと嘘をついた。
使えるって言ってたら、
きっと道具にされかねない。
そう思ったからだ。
案の定、
僕は家から追い出されて
アルユンの森と言われる場所を彷徨い歩いていた。
すると、
「子供?」
と言っている女の人と目が合う。
なんでアルユンの森に女性が居るのだろうか。
アルユンの森は滅多に人が入り込まない
場所なのに。
「ここで何してるんですか?」
そう僕が問うと、
少しの間があってから
「ここに住もうと思って…」
と言う。
馬鹿じゃないのか?
そう思ったが、
何かこの人は隠している気がする。
そう思っていると
「君はここで何してるの?」
と逆に問われる。
争いのために魔法を使う大人たちから
逃げてきた。
そう見ず知らずの人にいきなり言っても
いいのだろうか。
そう悩んでいるといつの間にか
「別に」
と声が出てしまった。
今のは冷たく言いすぎたかもしれない。
そう思っていると女性は森の奥へ進んで行った。
僕は特に行くとこが無いので、
この女性に着いていくことにした。
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