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1 - 第4話 裁判

2022年04月17日

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『さぁ!楽しいワクワク裁判を始めようか!』


彼の声と共に照明が、真ん中の机に集められた。

『さぁさ!お席につきたまえ君たち!』

ハイテンションのARIAとは真逆に、ARIAに反論する事が出来ない私達は、渋々指示に従い席に着いた。

『始めましょうか!まずは死因だね?弁護士起立。』

だが誰も立つ気配は無かった。

『だいじょぶ!今やっていることは裁判。裁判中は役職を公表しても構わない仕組みなんだよ。』

……。

誰も立つ気配が無い中、沈黙だけが空気に定着していった。

『もしかして居ないのかな??あそっか!弁護士は雄二くんだから、誰も人狼を弁護出来ないのかぁ…。人狼には可哀想だけど、今回はガンバって事で。』

カミングアウトを裁判中にした所で、裁判を進めなければならないのは、仕方がない。

(仕方が無いが裁判は終盤なんだろうし、背に腹はかえられない。)

私は席を立ち自分の役職を公表しようとした途端。

「はい!私が占い師よ!」

玲奈は立ち上がり、声を大にして叫んだ。

(は?何言っているの?この人…)

「な…何を言うのよ、私が占い師なんだけど…。」

私は驚きを隠せず、勢いよく立ち上がった。

「は?嘘ついてんじゃないわよ!私が!占い師に!なったの!」

なんでこんなくだらない嘘を着いているのだろうか?人狼ゲームの醍醐味ではあるが、やはり自分勝手なのだろうか?

「この女、きっと人狼なのよ!咄嗟に焦って言ったようだけれど、私が本物なんだから!」

「じゃあ誰を占ったのよ?」

私は口調を早めて喋っていた。興奮気味だったせいか、オドオドしく喋っていたのか2人は「嘘っぽい」と、言わんばかりの顔で見つめた。

「貴方よ!見るからに怪しい反応して…。あんたが人狼なんでしょう!さっさと吐いて楽に死になさいよ!!」

この子は動揺を隠そうとわざわざ声を張っているのは分からないけど、辞めさせないと私が吊られる。

そう言えば小さい文字で書かれてあったような…。

『人間側が人間側を吊る、又は人狼が吊る場合は人狼のポイント。人間側が人狼を吊れば人間側のポイントになる。』

と書いていた。

「パスワード…。」

「はい?」

「ねぇ…人狼を当てるための占い師は、あるパスワードをアプリチャットに送り、占う相手の顔写真付きの名前のリンクが選べる。でも、それまでのパスワードは、各部屋に備えられた特殊な役職の場合は、黒い箱にアイテムが配布される。その中の手紙に、占い師限定の手紙が入っているって言ってるの。」

玲奈はとぼけているのか、何を言っているのか分からないという素振りを顔で表す。さらに言い返す。

「つまり貴方が占い師なら、占うパスワードくらいは知ってるよね?って聞いているの。とても簡単なパスワードだったし、貴方が占い師と言い張るなら、わかるでしょ?」

玲奈は、えーと、と繰り返してはいたのだが、私の話が眉唾なのでは?と考えているのか、一向に答えは帰ってこない。私はもうそろそろ良いだろうと思い答えを教えた。

「ARIA2231。」

「え?」

「私が貰ったパスワード。」

教えて昨夜占った画面を開き、みんなに見せるように移した。

「ほ…本当…。」

「貴方は気が動転していただけなんでしょ?」

「何言うとんのや?お前の今の話から察するに、どう観たってこいつが人狼やろがい!何がちゃう言うんや?」

私はスマホをスワイプさせ、ある人の写真とリンクをみんなに見せながらタップした。

「…え?」

「これが人狼の正体。1発で当てられたことが本当に嬉しかった。ワンナイトという事は、一人殺された後で残り3人の誰が人狼か見極めなければならないから…。とても迷っていた。弁護士であったであろう雄二さんや人間側の玲奈を占わなくて正解だよ思った。貴方のその態度にも白というのは頷ける。」

加奈子はそっぽ向いた。

「何故アンナ殺し方をしたのかわかんないけど、酷いわよね?加奈子ちゃん。」

「…。」

彼女は、睨みながらも首はそっぽ向いていた。





5話に続く

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