💙side
康二と久々にサウナへ行った。
今、康二はドラマの撮影で日本とタイを頻繁に行き来しているから会う頻度も激減したが、誘われればなるべく付き合うようにしている。
相変わらずのボディタッチの連続に辟易していると、康二がこんなことを言った。
🧡「なんか、前より過剰になってへん?」
💙「へ?」
🧡「前はそんなんちゃうかったやん。もっとベタベタさせてくれたで」
💙「気色悪いことを言うな」
口では反射的に否定したが、はて、と考え込む。
🧡「好きな人でも出来たんちゃう?」
💙「んなわけねぇだろ、バカ」
康二も、それはないか、と笑ってこの話は流れた。毎日仕事が忙しくて、実際、今の俺たちはプライベートの恋愛どころではないのだ。相手がメンバーでもない限り。
🧡「顔赤いで」
💙「逆上せた。先に出る」
俺は先にシャワーを浴びて、サウナを出た。そして、その後は康二と何事もなかったように2人で食事に行き、解散した。
しかし、康二と別れた後も、さっきのことが頭の中をぐるぐる回っている。
俺にとって、めめってどんな存在なんだろう。
いや、どんな存在に『変わった』んだろう。
いつの間にか『特別』になり始めているのか?
だとしたら、俺、おかしくないか?
🖤「いらっしゃい」
💙「ん」
数日後。
俺は懲りずにまためめの家を訪れた。その日は珍しくめめが家にいた。
誰もいないめめの家で、待っている間に気持ちを整理しようと思っていたのに。
それでも、会えたのが嬉しい。
………嬉しい?
ドアを開けた瞬間に見えるめめの満面の笑みがくすぐったい。
この間から思ってるけど、めめは、変わった。それとも俺の中のめめを見る目が変わったのかもしれない。
わからないが、とりあえず、今、確かなのは、俺の胸の動悸が激しいこと。
相手を意識するかしないかでこんなにそっくり身体ごと変わるもんなのか。
恋なんて感情、生まれて初めてでもないはずなのに。
💙「家に、いたんだな」
🖤「撮影、巻いて終わったから。しょっぴー来てくれるかもしれないと思うと寄り道もしたくないしね」
💙「悪い。今度からちゃんと連絡するわ」
🖤「それはいいんだ。サプライズ感あって。急に来てくれるの、本当に嬉しいし」
めめの言葉がバシバシ胸に突き刺さる。
なんでいつもこいつの言葉はこんなにまっすぐに俺の胸に届くんだろう。
照れ臭くて、会話じゃ想いの半分も言葉にできない俺には到底出来ない芸当。
まっすぐで素直だから、めめの言葉に俺はいつも心を動かされるんだろうな。
そして今は…。
めめのてらいのない言葉が呼び水となって、俺の胸にみるみる感情が溢れてきて、さらに言葉にできない強い想いが込み上げてきてしまった。そして、その正体不明の想いは、涙となって思いがけなく目に滲んでしまう。
🖤「しょっぴー?」
💙「ごめん。キモいよな、俺……」
止まらない。
次から次へとこぼれてくる涙の粒を抑えることができない。
こんなの、恥ずかしいのに。
自分でもうまく説明できないのに。
完全に俺のキャパを超えてる。
🖤「抱きしめても、いい?」
頷くのがやっと。
目黒の遠慮がちな腕が、恐る恐る俺の身体を包み込んだ。
おっかなびっくりのハグ。
俺は泣きながら、めめに懇願した。
💙「なあ、めめ。教えてくれよ。俺に、どうしてほしい?」
コメント
9件
しょっぴーもう恋に落ちてる🤦🏻♀️💙
えぇーしょっぴー🥹🥹🥹 そんな姿見せられたら もう😵💖 めめはきっと優しく包んでくれる🖤💙🖤🖤