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誰もいない会議室の扉を開け、中田がさっと電気を点けた。
促されるままに室内に入った俺は、背中に立つ中田の様子を窺いながら、奥へと進む。
そ、と手を添えて丁重に閉めた扉に額をつけるように、中田が僅かに俯いた。
内側に収まった肩に躊躇や葛藤が覗く。
俺はその様子に、得も言われぬ不安を掻き立てられながら、首を捻った。
「どうした、中田さん? 仕事で何かトラブルでもあったのか?」
中田に限って、よもや仕事で大失敗をするとは思えないが、この神妙さはどうしたことだろうか。
「いえ、その……」
小さくなった中田が言い淀み、しかし、少しの間を置いて、意を決したように息を吸い込む。
ぱっと振り返り、俺を見据えた表情に、驚いた。
自らの強い意思の下、何かを覚悟したような。
ふいに向けられた眼差しに、俺はすっかり椅子を勧めるのを忘******
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