テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
__________________
星川「はぁぁぁぁ…」
いやいや心もたないッ!
一緒に来る子って…甲斐田かよッ…!!
山神「あははっ…星川大丈夫かぁ〜?」
グルンと目の前に回り込んで
顔を覗き込んでくる
星川「いや別に…大丈夫ではあるけど……」
フミ「好きな子だもんねぇ〜」
いつの間にか隣にフミちゃんも居る
あの3人はどこかに居るのかと思って辺りを見渡せば
射出来の方でぴょこぴょことはしゃいでいる
星川「……」
甲斐田が、星川の彼氏だったらなぁ…
山神「…」
フミ「…」
急に後ろから2人の笑い声が聞こえる
後ろをみれば、2人が今までに見た事ないくらいにニヤついていた
星川「顔キモっ」
山神「まぁまぁ…フミちゃん、やりたい事わかるね?」
フミ「勿論」
そう言ってまた
2人で目を合わせると、そそくさと射出来の方へ向かう
そして何やらお互いの彼氏と話している様だ
星川「…?」
そして2人がくるりとこちらの方を向いて
フミ「ちょっと我達行きたい所があるんで、2人で行動しててね〜」
星川「え?」
甲斐田「え?」
フミちゃんとやまがこっちを見て
また満面の笑みを送られる
そして彼氏の…長尾さんと弦月さんにも、優しい笑みを送られる
甲斐田「そろそろ花火大会始まるってのに……」
星川「本当に…あ、結婚のプロポーズとか?」
甲斐田「うわ絶対それじゃんっ!じゃあ邪魔しちゃダメかぁ……!」
嬉しそうに、満面の笑みを浮かべてる
ちょっと、胸が痛い
甲斐田「何したいですか?」
星川「えっ…あー、なんでもいいけど…」
甲斐田「ん〜…散歩します?時間も少ないですし」
そう言って、手を差し出してくれる
最初は戸惑ったけど
その手を掴んだ
甲斐田「こことか人も少ないし、いいんじゃない?」
河川敷を2人で歩いて、夜空を見上げる
夜になっても暑い空気が身を纏う
甲斐田「あ、こことかいいんじゃない?」
星川「あっ…うん」
2人で草むらに腰を下ろす
なんだかいつもより近い気がして、顔が熱くなってくる
ヒュー………ドッカーンッ!!
星川「うわぁっ…?!」
甲斐田「おーっ…!」
音には驚いたが
それより綺麗な光に圧倒される
今なら、気持ちを伝えてもいいのかな
もしかしさら花火の音で聞こえないかもしれないし
星川「…」
星川「好きだよ」
甲斐田「え」
星川「え」
ドクドクと鼓動が荒くなってくる
嘘、嘘…聞こえてたの?
やばい、逃げたい、苦しい
でもちゃんと伝えれた
大丈夫、そんな事で甲斐田は…ッ
星川「ッ…!」
どこか遠くに行こうとして、立ち上がると
強く左手を掴まれる
離してなんて言えない
欲を言えば離さないでほしい
だけど
星川「っ〜〜……ッ、離してッ……」
甲斐田「星川さん…」
甲斐田「あんた馬鹿なんですか?」
星川「は?」
甲斐田「いや流石に花火あっても聞こえますよ?!どんだけ人少ないと思ってるんですか」
星川「んじゃあ返事してよっ…!」
そう言うと彼は驚いた表情を浮かべる
きっと冗談だって思ったんでしょ?
違うよ
星川は本気でお前が好きなんだよ
甲斐田「…」
甲斐田「…ごめん、なさい……ッ」
_________
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!