テラーノベル
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僕たちの会社は順調にロボットを作り始め、少しずつだが世間から注目を浴びるようになってきた。僕たちの会社が成功するのを見た他の企業もこのようなサービスを始め、安くて感情を持った性能のいいロボットが世の中に溢れ始めていた。
「やっと和也の夢が叶いそうだな。」
僕が実家に顔を出したとき、父さんが言ってくれた。
「うん、これまで頑張ってきた甲斐があったと思う。お母さんの調子は?」
母は今病院に入院している。大事をとってということではあるものの、僕は心配だった。
「今のところ安定はしてるんだがな。原因がわからないらしいんだ。早く良くなればいいんだが。」
この前見舞いに行ったときは元気そうだった。だが定期的に熱が上がり脈が不安定になるらしい。
「現代の医学で原因がわからないなんて、難病なのかな。」
そう聞くと目にクマができている父さんは「大丈夫だよ」と言いながら笑った。本当は心配で寝れてないのだろう。父さんは続けてこう言った。
「和也が頑張って成功している姿を見せてあげることが母さんの励ましになるんだから、和也は気にせず頑張ってくれていればいいんだよ。」
そうだね。父さんも母さんも頑張ってるんだから、僕もやらないと。もう少しで夢が叶いそうなんだから。
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