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花月夜れん
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柴田
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#バイオハザード
そまもんた@ペア画募集
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魔剣ロゴス。俺が初めてエナと攻略したダンジョンで、手に入れた長剣を改造したもの。純白の剣身は、暗い洞窟の中でもハッキリと見えて美しい。
俺の身体に合わせてサイズを変えたり、魔力を流し込むことでさまざまな事象を引き起こすことができる魔剣。前にルカ兄さんがハイベアを斬った時に、風の刃が出たのはその効果だな。
他にもたくさんの術式を織り込んだが、今回使ったのは『剣身変換』。その名の通り、短剣から大剣まで、あらゆる剣の形へと変化させることができる。
さて──最近ようやく、全ての型を習得した『ヴァルディア流総剣術』が、コイツらにどこまで通用するのか⋯⋯見ものだな!
5人の異邦人たちは、アステルがとった剣術の型を見てざわめく。ある者は伝え話を聞いて、またある者はその身で経験して⋯⋯忘れようもなかった。
「なぁ⋯⋯見間違いじゃねぇよな? 俺、一瞬あのガキが⋯⋯昔戦った鬼のような剣士と重なって見えたんだが⋯⋯」
「え⋯⋯? まさか、それって⋯⋯2年前に、シンとディランが戦ったとか言う、『黒銀の⋯⋯っ」
無属性中位魔法──『瞬歩』
俺は一瞬で距離を詰め、研究対象を見定める。まずはコイツだ!!
真っ先に狙われたシオンは、慌てて霧となり飛翔する。頭の中では警鐘が鳴り響いていた。
(なんなんだ、このちびっ子は! 拳法を使ったと思えば魔術を使い、そして次は剣術だと!? 名門エルシア家の『天子』は、魔術の天才と聞いていたが、さすがにこれは、何でもできすぎ⋯⋯)
「逃げるなぁ」
俺はシオンの背後へとまわり、剣の柄で背を殴る。手応えあり。さすがにこのスピードには対応できなかったか。
「1秒待ってやるぞ! その変幻自在な身体で、どのように受けるのか見せてくれ!」
ヴァルディア流短剣術──『影縫閃』!
俺は縫うような一撃を喰らわせる。霧化が解けて、フラフラと地に落ちていくシオンを横目に見た。霞を斬ったような感触だけ。俺が斬るであろう部位のみを霧化させて、攻撃を避けたか⋯⋯面白い!
「『風葬』!」
おっと、背後を取られたか。飛んできたのはディランの『呪言』。それにしても、『風葬』⋯⋯?
俺が違和感を抱いた瞬間。ヒュヒュン! と音がして、渦状の風刃が飛んできた。おいおい、これは風属性中位魔術の『風葬』じゃないか! 呪言なら、魔力なしに魔術を再現できるのか!? 面白い!!
俺は『風葬』をさっと避けて、剣で殴り軌道を変えてやる。
「パース!」
「「え?」」
軌道を変えた『風葬』が向かう先にいたのは、シンとアリス。そのまま風に流されて吹き飛んでいった。
「うおおおおお!?」
「キャアアアアアッ」
「『あっ、ごめん⋯⋯』っ!」
「お前が見るべきは俺だぞ、『暗律』! 余所見するなよ? この一撃、どう防ぐ!?」
ヴァルディア流短剣術──
「『止ま』っ⋯⋯!」
──『獅牙』!
俺は剣筋を上へと向けて、高く跳躍する。剣の腹で叩いてるだけだからな。死にはしないよ。それにしても⋯⋯。
「『止まれ』、か⋯⋯少しの間だが、動きが止まったぞ! 便利だな、そのスキル! 捨ててしまってはもったいない⋯⋯」
ホント、なんで追放されたんだろ。コイツらを召喚したやつらの目は、節穴だなぁ。
「ゔっ⋯⋯『死』っ⋯⋯!」
『影牙突』──
「『死ね』⋯⋯かな? うーん、まだ死ねないんだよなぁ。あと3人⋯⋯残ってる」
『風葬』が飛んでいった先では、シンとアリスが騒いでいた。2人ともくっついたままである。
「あのガキィ! よくも、シオンとディランを殺しやがってぇ!!」
「いや、たぶん死んでないっ⋯⋯ちょ、アンタ、離れたら爆発し⋯⋯」
ボンッ!
途端に2人の間は爆ぜて、アリスの服が破れる結果となった。そうか、『返技』の幕を張ってたら、シンに爆発が返っちゃうもんな。
「バカッ! なんで時間経過を待たないのよ!?」
「す、すまん⋯⋯頑張って死なないように、抑え込んだんだが⋯⋯」
「あっちいってて!!」
ガキィン!
俺はアリスに接近して剣を打ちつける。しかし、それは幕に阻まれ、返ってくる斬撃と打ち合う結果となってしまった。まるで、鏡の中の自分と戦っているみたいだな!
「いいのかしら、『天子』君!? 貴方がそんなことをしている間に、私は自由に攻撃ができるのよ!? この勝負、もらって⋯⋯」
「そうはさせないさ。俺は『受け』のお前が見たいって言っただろ!!」
全てを巻き込むイメージで⋯⋯放つ!
風属性上位魔術──『天嵐界』!
ブワッと嵐が巻き起こる。幕に阻まれながらも、風は内側へ侵入することに成功した。アリスが掠り傷を付けながら吹き飛んでいく。俺も自分で放った魔術と、返ってくる魔術の倍返しを喰らいながら着地した。
「いやー、本当に凄いな、スキル! 『やられたら倍返し』、か⋯⋯フフフ!」
そう感心していると、シンに手をガッシリと掴まれてしまった。ホントコイツら、気配がないなぁ⋯⋯おかげで背後を取られてばかりだ!!
「捕まえたぞ、『天子』!! ここから逃れられるのならやってみろ! お前は爆発して終わり⋯⋯」
だが、残念! お前が掴んだのは、俺がずっと手にはめていた⋯⋯拳法用の手甲だ。
俺はスポンと手甲を外し、そのまま剣を投げ捨てる。そして体勢を低くし、型を作った。
「なにっ⋯⋯!?」
流水武──『鳴潮打』!!
俺は両手を合わせて闘気を練り、一気に解放する。シンはもろに喰らって、洞窟の壁に背を打ちつけて倒れることとなった。うーん、さすがに『触爆』に防御性能はなかったか。ま、威力は抑えたし、死にはしないだろう。てゆーか、殺すつもりもないけどな。
「あぅ⋯⋯」
見ると、遠くでミユが立ちすくんでいた。怖くなったのかな?
「さぁ、最後はお前だぞ、ミユ! その『連鎖』のスキルで、どう防御する!?」
焚き火の火はとっくに消えている。この洞窟で、攻撃方法はもうないと思うが⋯⋯。
「っあ、あああああっ!!」
ミユの背から、大量の鎖が溢れ出す。過去一の量と長さだな! そのまま俺の身体をグルグルと巻きつけていく。膨大な魔素を取り込んで、生成され続ける鎖。おいおい、いくらなんでも、これはやりすぎ⋯⋯。
「ハッ、しまった⋯⋯『狂奔』!?」
目を覚ましたシオンは危険を察知し、慌ててミユの方を見る。『天子』の身体が見えなくなっても、ミユは鎖を生成し続けていた。明らかな力の暴走。
「っ⋯⋯『天子』!! ミユを止めてくれ!!」
かろうじて顔だけ出ていた俺は、困りながら返事する。
「いやぁ⋯⋯俺もさすがにここまでガチガチに固められたら、身動き取れない⋯⋯」
うーん、どういうことか分からないけど、ヤバそうなのは確かなんだよな⋯⋯。
「誰かっ! 早くミユを気絶させろ!!」
シオンが叫んでいるが、動けそうな者はいない。これは俺、やっちゃったか⋯⋯?
「だーっ、もう! 手ぇ出しますからね!? 文句言わんでくださいよ、アステル様!!」
そう言って前に出たのは、カグアだ。そっか、忘れてた!!
ミユの放つ鎖の乱舞を、小さな身を持つカグアは簡単に避ける。そのままミユの首に手をかざし、微量の電流を生み出して気絶させたのだった。
サアッとミユが生成した鎖が崩れ、俺は自由の身になる。
「助かったよ、カグア!」
「はーっ、後先くらい考えてくだせぇ、アステル様。これでよかったんすよね?」
「あぁ、上出来だ。文句なんてないとも!」
コメント
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読み終えたよ~!第20話、めっちゃ熱かった🔥 アステル、異邦人5人相手に軽々と立ち回ってて強すぎるし、何より戦いながら相手のスキルに「面白い!」って無邪気に感動してるのが可愛すぎる…。魔剣ロゴスの剣身変換めっちゃかっこいいし、ヴァルディア流もバチバチ決まってた。ミユの鎖暴走でピンチになったところ、カグアが颯爽と助けてくれてホッとしたよ…!戦闘シーンのテンポが良くて、ずっとドキドキしながら読めた🌙 次も楽しみにしてるね!