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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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『おはよう~』

『おはようございます』

『おはよう!』

『あれ、ケインとミックスだけ?』

『トピオさんとジョシュアさん、JDさんは早めに寝ましたね。芹ちゃんは今日は起きてきませんし、ランドさんは忙しいらしいですよ』

そうなんだ、珍しいな。今日も絶好の犯罪日和だ。今日もきっと…

「幸せ、ね…」

38歳のおじさんが思うのもなんだと思うが、最近“幸せ“ということを考えている。とりあえず寝ないようにと珈琲をずず、と一口飲んだあとに、ホットドッグを売ろうとレギオンに向かう。

「ふあ…」

まだ眠いな、とも思いつつも市民にホットドッグを売っていく。今日は比較的人が少ないな、と思っていると

「堕夜じゃーん」

「どうも、レダーさん」

堕夜がにこりと不吉な笑みを浮かべ、いつもの下さいとホットドッグを買っていく。

「犯罪の方は順調ですか?」

「まあ、ぼちぼちですかね」

SRホットドッグを頬張りながら、雑談をする。なにかを探っているようにも感じれるが、今日はいいやとも思いつつうとうとする。

「眠いんです?」

「まあ、はい。今日はそろそろ寝ようかな」

「ええ?起きたばっかりなんじゃないんですか?」

「…まあ、そうですけど」

「最近見てないので、疲れてそうですね。レダーさんいないときは色々と事件もあったのに」

「事件?」

「あー、確か…

__ニット帽の謎の人物・らっだぁ歪み事件ですね」

「ふーん…どんな事件なんです?」

「確か、らっだぁと呼ばれる人物が餡ブレラアジトで暴れたらしいですよ?その“らっだぁ“って人?は歪みで生まれたらしくて」

「へぇ…歪みか」

「それで、警察の方々は「らっだぁは元の場所に戻った」やら、「きっと今は幸せ者になってるよ」やら…よくわからないことばかりを言っているんですよ」


幸せ、ね。そのらっだぁってやつは、きっとつらいことがあったのか?まあおれには関係ないけどな


「なるほど、情報ありがとう」

「いえいえ、ではこれで失礼しますね」

「まいど~また来てね」


ふー、と息を吐いて、その場に座り込む。ホットドッグを頬張って頭をぽりぽりとかいて、また息を吐く。


「こっのクソ主が…」


おれには関係ないけど、らっだぁがバカなやつもいうことはわかる。幸せ?そんなのねぇってと思ってたんだろうなとも思う。そして、ふと無線に話しかける。


『けいーん、ミックス~』

『何ですか?』

『ん?』

『…やっぱなんでもない』

『なんやねん… 』

…夕コ、最近起きないなあ。

「しあわせ、か」


ロスヨントスから逃げてきて、ギャングして、笑って、


「…おまえなら、どうするんだろう」


豪邸の中に入り、ソファーに寝る。また深呼吸をして、吐いて…


「……起きてこいよ、夕コ

淋しいからさ」


お前がいたら、もっと楽しいだろうに。


「店長」

「んー…?ケインか」

「疲れたなら寝たらどうですか?」

「いや疲れてないよ…だけど寝ようかな」

「いいですよ、膝枕します」

「そんなおじさんが…」

「いいんです」

「…はーい」


また、いっしょに…

夕コと犯罪、したいなあ…w


「…、す…」

「…寝ましたか。店長…」

「ん… 」

「(あなたは…)」


__淋しいからさ


きっと、間違えて無線をいれてしまって、気付いていないのだろう。私も、もちろん会長も気付いていた。最近わかっていた、店長が悩んでいるのも。きっと、何かを待っていることも。

店長の頭に手を乗せる。


「…きっと、あなたは幸せですよ。いや、

…あの人は、かならず起きてきますから」

「ゆ、こ…」

「…良い夢見てくださいね」

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