テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#恋愛
ばたっちゅ
3,543
305
モブD
224
#微糖
1章
─その違和感─
やっぱりおかしい。私の中で、お父様が誘拐された確率が上がった。
「次にタティアナお嬢様。」
「え…えっと。私は夕食の後に、借りてた本を返しました。」
「その時の話は?」
「“面白かったか?”と聞かれたので“とても”と。(._.`)それだけです。」
タティアナは静かに目を伏せた。精神的にしんどいのだろう。
「その後、お部屋へ?」
「はい。」
「何か変わったことは?物音とかでも。」
「何もないです。そのまま就寝しました。」
カリーナは静かに頷いた。そしてモレックのほうを向く。
「モレックお嬢様は…」
「私はお父様に夜食はいけないと叱られました(*ノ>ᴗ<)」
一瞬だけ空気が緩む。皆必死に笑いを堪えている。(*≧艸≦)
「厨房からクッキーを取ってく姿見られまして…シストにも(´>∀<`)ゝ」
「その時刻は?」
「九時半頃かな。」
「執事の言ったことと一致している。つまり、可能性が高い。来客がいらっしゃったとかは?」
「あの時間帯に受け付けないからね。(´∀`*)」
「なるほど。他の方で何か旦那様に感じたことは?」
いないようだ。
カリーナさんは静かに息をついた。
「状況説明します。昨夜十時頃まで、旦那様はご自身の意思で屋敷にいらっしゃいました。……ですが、その後に何かが起きた。そして、その何かは突然だった可能性が高い。」
「なぜ?(´・ω・`)」
モレックが聞いた。
「もし計画的に家を出るならば、荷物をまとめ、馬車を用意し、皆様に気づかれないように準備をするはずです。しかし、その痕跡がない。」
「つまり、旦那様は自ら姿を消したわけではない。」
シストが言った。カリーナはその言葉に頷いた。そして、こう告げた。
「屋敷を出ざるを得ない状況になった。あるいは誰かによって、屋敷から連れ出された。この二択ではないかと。」
「現場を調べる必要があります。」
それから、屋敷中が使用人たちの足音で慌ただしくなった。倉庫や客間、普段は使われない地下保管庫まで丁寧に調べた。だが、何も見つからないという報告しか来ない。まるで最初から存在していなかったかのように。…一方カリーナさんは、お父様の部屋と書斎ばかり調べ続けていた。机や本棚、暖炉に窓、それに絨毯。黙々と探していく。私はその光景を見守っていた。改めて見ると、探偵という人間はすごい。動きに無駄がない。焦りもない。ひたすら静かに観察している。
「何か分かりましたか?」
「えぇ、ほんの少しだけ。旦那様は昨夜、この寝室にいらっしゃいました。」
「それはそうでしょうよ。(・д・。)」
「ですが、途中から出ていますね。」
「どうしてそう思ったの?•́ω•̀)」
「書斎へ移動すればわかるかと。」
私はカリーナさんと書斎へ向かった。
「旦那様は几帳面な方ですか?」
「はい(* .ˬ.)“ウンウン」
カリーナが奥にある机の上を差した。そこには開かれたままの帳簿があった。しおりはあるけれど、挟んでいないようだ。
「では、作業中の帳簿を開きっぱなしのままにしないと思います。」
確かに。言われてみればそうだ。お父様は片付けこそ苦手だが、途中の帳簿にしおりを挟まずに、開かれたまま戻って来ないことなどは今まで一切なかった。
「つまり、すぐ戻るつもりで部屋を出た。」
「…でも戻れなかった。(´ᾥ`)」
「その可能性も考えるべきかと…。」
胸がざわざわした。そのとき、ドアのノックする音が聞こえた。
「失礼しますm(_ _)m」
メイドのクラウディナだった。少し困った顔をしている。
「何かあったの?(´・ ・`)」
「それが…」
コメント
2件
嬉しいコメントありがとう(ノ˶>ᗜ<˵)ノ♡
うわぁ…第4話、すごく引き込まれたよ🥀 カリーナさんの探偵としての視点が細かくて、しおりを挟まずに開いたままの帳簿とか「すぐ戻るつもりだったのに戻れなかった」っていう考察、胸がざわざわした。 クラウディナが何を持ってきたのかも気になるし、お父様が自ら消えたわけじゃないって確信に近づいてる感じが好き。 次が待ち遠しいよ、うさちゃん…!🌙