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1919年1月10日、僕が散歩をしている時に彼女はスイスで生まれた。
「あれれ~?君って、もしかして、新しく生まれたドールかな?」
多分、この子機関の化身のドールだろうなぁ。
僕達ドールの中で決められたルールの中に、[機関の化身のドールは、生まれた国で面倒を見る]ってのがあるんだよね。て事は、この子は僕が面倒を見ないと。
と言っても、機関の化身のドールはこの子が初めて何だけどね。愛華からそろそろそう言うドールが生まれそうだからって言うのを伝えられて、決めたんだよね。
「始めは僕から自己紹介したほうが良いか!」
彼女が驚いていると、僕は指をパチンッと鳴らしてそう言った。
「僕はこの国の化身のスイス様のドール、炎端だよ!君は?」
いつもどうりの笑顔で言えてるよね。
「あ、私は、国際連盟様のドールの、連華と申します」
連華ちゃんはそう言って、一礼をした。
「連華ちゃんね!宜しく〜」
名前を確かめる為に連華ちゃんと呼んで、宜しくと言ってみた。例え機関の化身のドールであったとしても、仲良くなり過ぎてはいけない。
「水色の髪に淡い空色の瞳、シルクのベビーピンクのブラウスと白色のAラインのスカート、スエード素材のミストグリーンのバレーシューズそれに、細めのゴールドチェーンに小指サイズの透明の丸いガラス玉の付いたネックレス。うん、すっごい透明感があって綺麗だよ!」
服装や容姿を褒めると女の子は喜ぶって聞いたことあるな。って思って褒めてみたんだけど、あんまり嬉しくなさそう。
そんなこんなで、連華ちゃんは僕とスイス様の家に居候することになった。
そんな風に過ごして、一年後、連華ちゃんの主である、国際連盟、訳して連盟が生まれました。それと同時に連華ちゃんの家もできたからお祝いに料理を作れってスイス様に迫られちゃった。
僕、この子と仲良くなり過ぎちゃ駄目何だけどな。僕、中立国の化身のドールだから。誰かの肩を持ってる何て事言われたら、大変だしね。
そうして、アメリカ合衆国による世界恐慌が始まり、ついに、第二次世界大戦が始まった。
僕の住んでいる中立国のスイス連邦でさえも暗雲に包まれるような物で、常に皆暗い顔をしていた。
そんな時代の中、連華ちゃんの能力は発動しちゃったんだ。
散歩をしていると、近くの公園から大きな力を感じて、変な胸騒ぎがして、僕は、気がつけば公園へ走って行ってた。
遠目だけど、公園の噴水にもたれてるのって連華ちゃんだよね。シンドそう。
このままじゃ、死んじゃうかも。
「連華!!」
僕は焦ったんだ。今まで、こんなに焦ったことはなかった。ドールはそうやすやすとは死な無いけど、怖かったんだ。沢山の人間が死んで行くのをこの目で見たから。
「ハァ、ハァ、ぇ、えん、た」
「話さなくて良い!」
こう言う時は話た方がシンドいのを僕は知ってる。
「僕の能力だと、この後直ぐに駄目になっちゃう。なら、なら、」
右手で頭を抱える。
僕の能力だと僕が身代わりしてその後直ぐ僕がバタンキューしちゃう。
どうすれば!
どうすれば!!
そんなふうに考えてるとき、愛華の言葉が、ふと脳裏を過った。
『私を頼れ。私はお前達のリーダーだ』
そうだ。
「ひとっぱりしして、あっちで僕が能力を使ったら良い!」
愛華の居る所で能力を使えば良いんだ。このまま連華ちゃんが苦しみを感じていたら、ショックで意識飛んじゃったりしちゃうかもしれないし、僕は、痛みに慣れるように訓練したから、僕が身代わりになれば良い。
頭を抱えていた手を退けて、連華ちゃんをおんぶした。