今までの恋人とはプラトニックな関係だった。
なぜかというと自分自身がそういうことにあまり関心がなかったからで。
けど、今の恋人であるめめはそう思っていない。
「阿部ちゃん、俺我慢できない」
そう耳元で囁かれ、後ろから抱きしめられる。
その腕はいつもより熱を帯びていて、力強く、逃がさないという意志に満ちている。
めめの性欲は強い。
どれだけ「今日はやめとこうよ」と言っても、結局最後には押し切られる。
「でも……」
「ダメ。我慢できない」
気がつけば、めめの唇が首筋を這っていた。
ゾクッとした感覚が背筋を駆け上がる。
「やめ……っ」
拒む声は弱々しく、説得力がない。
めめにはそんなこと、とうに見抜かれている。
「ごめんね」
そう言って、強引にベッドへ押し倒される。
逃げようとしても、がっちりと腕を回されて身動きが取れない。
「め、め……っ」
必死に視線を逸らそうとするが、めめはその顔を両手で挟み、真っ直ぐに覗き込んでくる。
「恥ずかしい? 阿部ちゃん、かわいい」
「ちょっと……っ」
熱っぽい瞳で見つめられると、心臓が苦しくなる。
触れられるたびに、甘い痺れが全身を駆け巡り、抗いきれなくなっていく。
「本当は気持ちいいでしょ……?」
「……っ、わかんない……っ」
「そっか」
低く囁かれた瞬間、腰が引き寄せられる。
身体の奥まで埋め尽くされ、思わず喉の奥から喘ぎが漏れた。
「……っ、んぁ……」
「……はは、笑」
羞恥と悔しさでいっぱいになる。
けれど、どうしようもない。
めめがこうして求めてくるたび、結局最後には受け入れてしまう自分がいる。
「めめ、ほんとに……っ、まって……っ、おねが……っ」
「んーん、待てない」
からかわれるたび、情けなくて泣きたくなる。
でも、それ以上に。
――結局、今日も抗いきれなかった。
コメント
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めめあべだっ!!!😍🖤💚