奈緒と再会した日から数週間。
今まで一度だって、近所で見かけた事すらなかったのに出会うようになっていた。
よくよく考えれば不思議なものだ。
最寄りの駅が同じで、しかも同じ路線。
アパートだって思った以上に近所で、2人とも同じコンビニを愛用していた。
逆にここまで近くに居たのに、偶然にも会うことがなかったことが、今となっては不思議なくらいだった
電車を降り、改札口辺りで少し前を歩く奈緒の姿を見つける。
「お疲れ。今、帰りか?」
俺は少し小走りで近づくと後ろから奈緒の肩を叩く。
「あ、お疲れ。うん、浩太も?」
奈緒は急に肩を叩かれ驚いたのか少し身体をビクつかせたが、相手が俺だと分かるとホッとしたように顔が和らいだ。
「ああ。てか、同じ電車だったんだな」
「そうみたいだね。浩太、いつもこのくらいの時間の電車なの?」
「いや、まちまちかな。奈緒は?」
「私もたまたまかな******************
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