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「凛」と名前呼びで彼氏決定⁉️✨🥳 そして西岡の名前が出たから、颯介さんは契約の件を思い出しそう😥なんとかそこから契約時に住所を書いた事や西岡と奈美の会議室でも腰振り関係を伝えたら颯介さんにも悪徳2人がつるんでる事もわかるよ、凛ちゃん‼️ 早々に解決する時は情報の共有が一番大事だよ📣
呼び捨て💓💓💓 ついに気持ちを出しはじめましたね😍 これからもっと楽しみです❣️

ふふふ❣️このままいけば、凛ちゃんはフリーランスで颯介さんとタッグ組むコースですね!! 明日の昼の電話がまたまた楽しみ😊
凛は会社を出ると、一度自宅に戻り夕食を済ませた。
そして夜8時30分、少し早めに待ち合わせ場所へ向かった。
待ち合わせのカフェは豪徳寺駅の構内にある。
凛のマンションは山下駅と豪徳寺駅のどちらにも近く、招き猫で有名な豪徳寺が気に入ってこの場所を選んだ。
駅周辺には昔ながらの商店街も残っており、その懐かしい雰囲気も凛のお気に入りだった。
店に入り、外が見える席に腰を下ろした凛は、コーヒーを一口飲んだ。
遅い時間の店内は静かで、ゆったりとした空気が流れている。
久しぶりに夜の落ち着いたカフェに身を置き、凛は小さく息を吐いた。
(なんか、久々にのんびりした気分。そういえば最近、カフェでぼーっとする時間が減ってたかも)
会社では責任ある仕事が増え、副業として颯介との仕事も始まっていた。
忙しさに追われる日々の中で、自分を労わることをすっかり忘れていたことに気づく。
(もっと自分を大事にしなくちゃ……。それにしても、会社での憂鬱ごとが多くて、気が滅入るなぁ)
いろいろなことが続き、凛は『そろそろ潮時かもしれない』と思い始めていた。
以前から考えていた『独立してフリーランスになる』準備を、本格的に始めるべきなのかもしれない。
そのとき、通りの向こうから颯介が歩いてくるのが見えた。
すらりとした体形で、モデルのように優雅に歩くその姿は、自然と人々の視線を集める。
すれ違う女性たちが振り返る中、そんな視線を気にする様子もなく、彼は携帯で誰かと話していた。
おそらく仕事の電話だろう。その真剣な表情から、凛は直感的にそう思った。
颯介は店内の凛の存在に気づくと、軽く手を挙げた。
その瞬間、凛の胸が高鳴る。
すぐに凛も手を振り返した。
電話を切った颯介はカフェに入り、コーヒーを買って凛の向かいに座った。
「お待たせ」
「お疲れ様です。すみません、忙しいのに……お仕事の方は大丈夫でしたか?」
「大丈夫だよ。仕事といっても会食だったし、早めに抜けられたからね」
そう言ってコーヒーを一口飲む。その何気ない仕草に、凛の胸はまた高鳴った。
そのとき、颯介のポケットで携帯が震えた。「ちょっとだけごめん」と謝り、彼は電話に出た。
「もしもし真壁です。はい、ああ、その件ですが、いよいよ値崩れの兆候が現れたので、予定より早めに売却しようかと……はい、はい、そうです。では、よろしく!」
本当に忙しい中、自分のために時間を作ってくれたのだと思うと、凛の胸はきゅっと痛んだ。
「悪いね……ちょっとバタバタしてて」
「いえ、こちらこそすみません。くだらないことで呼び出したりして」
「くだらなくはないよ。社内で会話を盗聴されてるんだ。立派な犯罪だろ?」
「それはそうですが……」
「じゃあ、見てみようか」
促された凛は、バッグから小型カメラを取り出した。
颯介はすぐに映像を再生した。
前半は前回と同じく不審な点はない。
しかし今朝の録画で、凛が出社する一時間前、誰もいないフロアにスーツ姿の男性が映り込んでいた。
今度は、その人物が誰なのかすぐに分かった。
「えっ、うそっ!」
凛はショックで頭が真っ白になった。
「知ってる人?」
「……よく一緒に仕事を組んでいる営業の先輩です」
「今度は男か……」
颯介は深刻な表情でつぶやいた。
「こういうことをされる理由に、何か心当たりは?」
「心当たり? な、ないですっ!」
「昔付き合っていたとか、恋心を抱かれているとか、男女関係でも?」
「ないです、ないです、まったくありません。西岡さんとは仕事上の付き合いだけですから」
「西岡っていうのか……」
「はい。名前は西岡匠です。あ……ただ……」
そこで凛は思い出した。
最近、西岡がやたら飲みに誘ってきたことや、恋人の有無をしつこく聞いてきたことを。
そして今朝、颯介からもらったネックレスを見てからかってきたことも。
(まさか……そういうつもりだったの?)
凛が戸惑っていると、颯介が口を開いた。
「ただ、なんだ?」
凛は、最近の西岡の行動をすべて話した。
もちろん、『恋人ができた』と凛が嘘をついたことも、ネックレスをその彼からの贈り物だと言ってしまったことも、包み隠さず伝えた。
話を聞き終えた颯介は、確信したように言った。
「そいつ、君に気があるな」
「……やっぱり……ですよね」
呆然とする凛を見て、颯介は思わずクスッと笑った。
「意外と鈍感なんだな」
「すみません……西岡さんのこと、そういう対象として見たことがなくて……」
「じゃあ、もし告白されたら振るってこと?」
「もちろんです。好きでもない人とは付き合えませんから」
その言葉を聞き、颯介は凛を初めて見たときのことを思い出した。
あのときも、気の強い彼女はインテリ風の男からの告白をきっぱり断っていた。
その場面が脳裏に浮かび、彼はまたクスッと笑った。
「え、なんで笑うんですか?」
「いや、別に……」
まだ可笑しいのだろう。颯介の表情は緩んだままだった。
同時に、凛が西岡にまったく関心がないと分かり、ほっと安堵していた。
「で、今後、私はどうしたらいいんでしょうか?」
「そうだな……とりあえず、前と同じ作戦でいくかな」
「同じ……? ああ、あのデートの約束を聞かせて、おびき寄せる作戦ですか?」
「そう。善は急げだ。今度の土曜、リフォームの最終チェックの日にしよう」
「はい」
「明日の昼休みに電話するから、また同じように録音して聞かせるからな」
「分かりました」
「それと、今回相手は男だ。帰り道、家までつけられたりしないよう気をつけて。盗聴するような男にろくな奴はいないからな」
「……はい」
まさか尾行される可能性まであるとは思ってもおらず、凛は驚きながらも素直に頷いた。
そのとき、颯介がふいに言った。
「疲れたから、なんか甘いものでも食うかなー」
「えっ?」
あまりに唐突で、凛は思わず拍子抜けした。
「凛も食べるだろう? どんなスイーツがあるか見に行くぞ」
そう言って颯介が立ち上がったので、凛も反射的に席を立った。
颯介のあとに続きながら、凛はふと気づく。
(え? 今、名前……呼び捨てで?)
その瞬間、凛の胸いっぱいにじんわりと嬉しさが広がる。
同時に、颯介は彼女をリラックスさせようとして、あえて唐突に『甘いものが食べたい』と言ったのかもしれない……そう思った。
彼のさりげない気遣いに気づき、凛の頬はふっと緩んだ。
その後、閉店までの時間を、二人はとりとめのない会話を交わしながら、この店自慢のスイーツをゆっくり味わった。