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本日はタイトルにも入っている、主人公?袴田ルイについて改めて詳しく見ていこうと思います。
ルイの朝は…決して早くない。いや、朝寝るという意味では早いかもしれないが
そもそもルイが普段起きるのは昼、もしくは昼過ぎ。スマホのアラームもかけず、自然と目覚め
「んん…。ん〜…。Hey Peach(ピチ)、今何時?」
とAIアシスタントに聞き
「ハイ。現在ノ時刻ハ11時49分デス」
「49分か…中途半端だからあと11分寝るか」
と11分だけ寝ようとしてみたりするが
「ぎゅるぅうぅ〜」
とお腹が鳴り
「…起きるか」
とお腹が減ったので起きるという選択を取るのである。
ちなみにお腹が減らず、お腹の音が鳴らなかったときは
「あと11分寝るか」
というのを実行し、しかし11分だけなんていうのは到底無理で
1時間以上寝てお昼をゆうゆうに過ぎた頃に起きることもざらにある。しかしそれは家に1人のときに限り。
妹のルビーが家にいる土日や、お昼に幼馴染の芦亜(あしあ)保(たもつ)がお昼ご飯を作りに来ているときは
保、もしくは本栖(もとす)那緒(なお)が起こすので二度寝はできなかったりする。
袴田ルイ、芦亜保、本栖那緒、多馬(たま)歌乃(うたの)の4人は中学時代からの幼馴染なのだが
それはまた別の機会にお話することにしようと思います。
いつもは保がお昼を作りに来てくれるのだが、今回は袴田ルイのことについてを詳しく見てみる回なので
保がお昼ご飯を作りに来なかった日を見てみようと思います。そんな日はまず重い足取りで洗面所に向かい
左手首につけたヘアゴムで髪をお団子にまとめて、電動歯ブラシで歯を磨く。
ただでさえ電動歯ブラシの中でも高級で最先端の
歯ブラシのヘッドが振動しながらも円を描くように動くという歯ブラシだが、内心
Limbo(リンボー)(お掃除ロボット)の歯ブラシバージョンあればいいのに
と思いながら歯を磨く。洗顔料で泡立てて顔を洗う。のはダルいので
洗えてんのか?っていう顔に水をぺちゃぺちゃかけるというルイ独自の洗顔方法で顔を洗う。
リビングのドアを開き、キッチンへ行く。ダルがりのルイがお昼ご飯をどうするかというと
この世で1番簡単に作れる、いや、もはや作るという言葉すら烏滸がましい
シリアルをお皿に出して、冷蔵庫の牛乳を注ぐというお昼ご飯。
そしていちいち冷蔵庫に注ぎに戻るというのがダルいため
ルイの大好きな世界一有名な赤黒い炭酸、ソラ・オーラのペットボトルの
キャップのとんがりの部分にグラスを被せ、片手にシリアルと牛乳の入った深めのお皿
もう片手にはグラスを被せられたソラ・オーラを持って、バランスをとりながら歩いていく。
広いリビングのテレビ前のソファーに座り
ソファー前のローテーブルにお皿を置き、気怠そうにスプーンでかき混ぜる。
「ハレルヤ。テレビをつけて」
AIアシスタントに頼んで、リモコンを使うことなくテレビをつける。改めて袴田ルイの軽い紹介を。
父親、Oliver John Smith(オリバー・ジョン・スミス)と母親、袴田流花(ルカ)の間に生まれた子。長男。
父親、Oliver John Smithはイギリス人。そう。ルイはイギリスと日本ハーフ。
袴田ルイ。フルネーム、袴田・Phillip(フィリップ)・Louis(ルイ)。
先にも説明したが、親友の芦亜保、本栖那緒、多馬歌乃とは中学からの幼馴染。
ルイは中学の進学を機に日本へと来た。ちなみにイギリスで過ごしていたときは
Louis・Phillip・Smithという父の苗字での名前で過ごしていたが
日本に来て日本で生活するにあたり、母の苗字で過ごすことにしたのだ。
ちなみのちなみに、父の日本語勉強のために
イギリスで過ごしていたときにも家の中では母は日本語で話しており、そのおかげでルイも日本語ペラペラ。
さらに外では英語を喋っていたので英語ももちろんペラペラ。
どちらも母国語といっても差し支えないほどである。
父、オリバーはファッションデザイナーをしており、自社のオリジナルブランドの社長である。
ブランドの名前は「SUKH LR」。イギリス、United Kingdom 「UK」をSmithの「S」と袴田の「H」で挟み
ルイの「L」、ルビーの「R」を足した名前なのである。
「SUKH LR」は日本でこそあまり知られていないが、イギリスでは知名度抜群。
知名度を一気に上げた出来事というのが
イギリスで、いや世界的に大人気のイギリス出身のグループ「Own Direction」
通称、愛称「1D」のメンバーが着用して投稿した
「Recent Favorites.(最近のお気に入り)」というコメントと共に投稿された1枚の写真。
最初は1人だったが後にメンバー5人全員が訪れ、お気に入りのブランドだと発言したこと。
さらにその「Own Direction」を敬愛するグループ「Lucky Ducky」
通称、愛称「lD」のメンバーも愛用したことで一気に知名度が上がり
人気ブランドの仲間入りを果たした。ルイの父、オリバーも、母、流花もルイもルビーも
家族全員で「Own Direction」が好きだったので
家族全員で招待してもらった「Own Direction」のライブに行き
舞台裏でメンバー全員と家族全員で撮ってもらった写真を
東京の家にも、イギリスの家にも、額縁に入れて大々的に飾っている。
もちろん「Lucky Ducky」のライブも招待され、家族全員で行って
舞台裏でメンバー全員と家族全員で撮ってもらったのでその写真も飾っている。
そのためこんな超絶広いリビングのマンションも買えるのである。
現在は父も母もイギリスにいて、ルイは妹のルビーと2人暮らしである。
ルイはたかだか牛乳入りのシリアルをスプーンでかき混ぜるだけの作業を
ここまでダルそうにできる人間はおそらくルイだけだろうと思わせるほどダルがりだが
妹のルビーはしっかり者なので、父も母も安心してイギリスに行けた。
シリアルに牛乳が染み込み、ただふにゃふにゃにもならないくらいのときにスプーンで掬って口へと運ぶ。
お団子ヘアにしているものの、そこから溢れた髪がテローンと重力のまま垂れ下がる。
金色のモザイクほどの綺麗な金髪ではなく、明るい茶髪と綺麗な金髪の中間くらいの綺麗なブロンドヘア。
髪は伸ばしているわけではなく、美容院に行くのがめんどくさくて
行かなかったら伸びていたというだけ。髪だけでなくまつ毛、眉毛も綺麗なブロンド。
まつ毛はまつエク(まつ毛エクステンション)をしているんではないかというほど長くバッサバサ。
そのまつ毛に守られている瞳。今は眠たげな目をしているが、目を見開けば大きな目をしている。
見開いたことはここ最近ないが。ダルそうな目がデフォルト。
そのダルそうな目から垣間見える瞳は綺麗な蒼い瞳。
「蒼い」と表記したが、これまた難しく、青ではなく、水色でもなく、緑でもない。
漢字でいうと碧に近い、水色と翠の中間というか…とにかくそんな綺麗な色の瞳。
そんな綺麗な瞳でテレビを見ながらお昼ご飯をゆっくり食べる。
イタリア人のように時間をかけてゆっくり食べたおかげで
最後のほうはシリアルが牛乳を吸って、飲む牛乳が減った。
食べ終わってすぐキッチンのシンクに持っていくことなくソファーで寝転がる。
そこそこ大きなソファーがいっぱいいっぱいになる。
身長は177cm。日本人男性の平均身長よりは高いが、ハーフにしては低いと思うような身長である。
しかし脚の長さは日本人を圧倒している。その長い脚をクロスさせる。
腹八分となったが、お腹いっぱいというほどでもないので、眠気は襲っては来なかった。
なんなら二度寝しようと思った寝起きのときのほうが眠気があり
歯を磨いて顔を洗ってご飯を食べたことにより、眠気は吹き飛んでいた。
お昼のバラエティ番組の音声を聞きながら、天井を見つめる。
ルイはダルがりなため、こういうボーっとした時間が好きなのである。
なにかを考えているようで、なにも考えていない。
こんなにダルがりなルイの趣味。お昼寝?ボーっとすること?
たしかにそれも好きなので趣味といえなくもないが、ルイには明確に好きなものが1つある。
「ハレルヤ、テレビ、Ameba(アメーバ)にして」
「ハイ」
「WEWの最新回、英語実況のほう流して」
「カシコマリマシタ」
とテレビでプロレスが始まる。そう。ルイの趣味、好きなもの。それはプロレス。
それも世界最大のプロレス団体といわれているWEW。
World Extreme Wrestling Entertainment。頭文字を取って「WEW」
本来は「WEW Entertainment」なのだが「Entertainment」を省略して「WEW」と呼ぶことが多い。
ルイがプロレスを好きになったのは父、そして母の影響。
もうなんとなくわかる方もいると思うが、ルイの父、オリバーと母、流花はプロレスがきっかけで知り合った。
オリバーがデザインの勉強をするために日本、東京にやってきたときに
主に海外の方が利用するバーにて知り合い、WEWを好きだった流花は英語が少しだけ話せて
拙い英語で話しているうちにお互いWEWが好きだということがわかり
連絡先を交換し、オリバーがイギリスに帰ってもやり取りを行い
次オリバーが日本に来たときに交際をスタートさせ、結婚に至った。
そしてルイが生まれ、ルビーが生まれ、WEWがイギリスで公演するというときには家族全員で観に行った。
WEWではSignと呼ばれる、WEW Universe、ファンが手描きで作るポスターを席で掲げることが多い。
ルイやルビーが初めて観戦したときには「This is the first time in WEW!!」というSignを掲げたところ
カメラで抜かれて大きなモニターに映ったこともあった。
そんなこんなで幼い頃からプロレスの英才教育を受けたルイは
まんまとWEW Universeの仲間入りを果たした。
妹のルビーはというと嫌いではないが、ドップリというほどでもない。
いつもはダルそうなルイだが、他団体に移籍したスーパースターがWEWに電撃復帰したときや
デビューが噂されていたスーパースターがサプライズデビューを果たしたときなどは
「Oh!!Yes!!(キタコレ!)」
と割とテンション高くリアクションを取る。
ルイのセカンドネーム「Phillip」の由来ともなったスーパースターがWEWにサプライズ復帰したときには
あのダルがりなルイが思わずソファーから立ち上がり
「Oh my god!! Oh my god!! Yes!! God!! Holy sh○t!!」
と立ち上がり、ぴょんぴょん飛び跳ねていた。それくらい熱中しているのだ。
WEWはテーマカラーが赤のブランドと青のブランド、黄色のブランドがある。
テーマカラーが赤のブランドは2時間ほど、青のブランドも2時間ほど
黄色のブランドは1時間30分ほどとそれぞれ特色がある。
さらにスペシャルイベント、PLE、Premium Live Eventと呼ばれるイベントは
3時間、4時間、はたまた5時間なんていう長時間になる。
1人でお昼ご飯を食べているとき、食べ終わった後はほぼ必ずWEWを見ている。
なので最低でも1時間30分は寝ない。保たちといるときはお昼ご飯を食べて少ししたらほぼ寝かけているルイも
目をかっ開きまではしないものの、眠気に襲われることはない。
さらにそこから過去の回を見たりするので、結局
「たーだいま〜。つっても寝てるか大学かだよね」
「おかえりー」
「!?ビックリした!なに!?どーしたの!?」
とルビーが帰ってくるまで起きていたりする。
「あ、今日たもっちゃん来なかったんだ」
「Yeah」
「たもっちゃんデートかな」
とニヤニヤしていたルビーだが「!」と気づいたことがあり、兄、ルイの側に近づく。
「やっぱりか」
その視線の先にはスプーンが入っている空のお皿が。
「もおぉ〜。お皿お水に浸けといてって言ってんじゃん」
手を出すルビー。
「Oh,my bad. Thanks」
とルビーにお皿を渡すルイ。
「今日もシリアル?」
「Yeah」
お皿をシンクに持って行き、水を浸すルビー。
「着替えてくるわー」
「んー」
そんな感じでルビーが制服から部屋着に着替え、お皿を洗いつつ夜ご飯を作り
お箸、取り皿、グラスを出すのはルイの役目なので
ルイはお箸、取り皿、グラスをダイニングテーブルに並べる。
テレビを見ながら2人でご飯を食べて、食べ終え
ルビーがお皿を洗っているときにルイはお風呂を作りに行く。作りに行くといってもボタン1つ押すだけだが。
お風呂ができるまでソファーで兄妹仲良くテレビを見る。
5日に1回くらいのペースでルビーがルイの頭、体をクンクンと嗅ぎ
「うん。そろそろお風呂で洗いなさい」
と言う。まるで母と息子、もしくは姉と弟、はたまた飼い主とペットである。
そう妹に言われて仕方なくお風呂に入るのである。
服を脱ぎ、部屋着、下着のパンツ、すべてを洗濯機の中に放り込む。
ルイは元々色白なのだが、大学生になって全然家から出ないのも相まって
女子さながらの色白さ。筋トレはしていないがダラシない体ではない。
イギリスの血のお陰なのか、筋肉はつきやすい体質らしい。
その色白の胸元にはキラリと輝く十字架のネックレスが。
このネックレスは父、オリバー、母、流花、妹、ルビー、お揃いのネックレスである。
ステンレスなので外さずにお風呂に入っても大丈夫なのである。おおよそ5日ぶりにお風呂に入る。
シャワーを頭から浴び、ボディタオルにボディソープをプッシュしながら浴槽を見る。
お湯の張られた浴槽。もういっそのこと張られたお湯に頭からつっこんで
体を洗って頭を洗って浴槽に張られたお湯で洗い流したら楽なのでは?と考える。ただそれをすると
「もう!私が入るのわかってんのになんでそーゆーことするかなぁ?」
とルビーに怒られるのが容易に想像できるためやめておく。
5プッシュくらいしたボディタオルをくしゅくしゅと泡立て体を洗う。案の定泡立たない。
ボディタオルは泡でモコモコなのだが、その泡が体についた瞬間消え去る。それほど汚れているのだ。
一度シャワーで洗い流してからもう一度洗う。やっと泡が体に残るようになったので、お次は髪に移る。
長い髪が背中にペタンとへばりついていたので
前屈みになり、髪を日本ホラーの幽霊のように前に持っていく。
シャワーを出しっぱなしにして、まずはシャンプーを使わずお湯だけで頭皮を洗う。
ある程度洗ったら今度はシャンプーで洗う。まずは頭皮から。そして髪も案の定泡立たない。
コンディショナーかな?ってくらい泡がない。ルイも鏡を見て
あれ。コンディショナーだっけ?
と思うほど。一度シャワーで洗い流してからもう一度シャンプーで洗う。
二度目だが、それほど泡立たない。三度目。ようやく一般的にシャンプーをしているというくらいに泡立った。
頭皮を洗ったので、今度は毛先を洗う。シャンプーを今一度手に出して
毛先を手と手の間に入れ、手を擦り合わせるように洗う。
ようやくシャンプーが終わり、洗い流してからコンディショナーをつける。
ルイはルビーと同じく背中の中腹くらいまでの長さがあるため
コンディショナーを満遍なくつけるのも割と大変。ルイからしたら
ダルいな…
である。ダルいなら切れという話だが、短くなったら寝癖、セットなどがあるので長いままでいいらしい。
コンディショナーを塗り終わったルイ。しばらく馴染ませたい。
しかし湯船に浸かると髪がお湯に浸かり、毛先のコンディショナーが落ちてしまう。
なので洗い場でプラスチックのイスに座ったまま
お風呂場の壁に設置されたテレビをしばらく見ることにした。
しばらくしてコンディショナーを洗い流し、お風呂を出る。バスタオルで髪をわしゃわしゃーっとして
体を拭いてルビーが用意してくれた新しい下着のパンツと部屋着を着て
バスタオルを肩から下げてリビングへ戻る。
「おぉ。やっと出た」
ルイはキッチンに行ってグラスに心の紅茶、ストレートティーと牛乳を注いで
ミルクティーを作り、テレビ前のソファーへ行く。ルビーの横に座る。
「んじゃ、私の番ー」
と立ち上がってソファーの後ろへ回り
ルイの肩から下げたタオルを取って、ルイの髪をまとめて、ターバンのようにしてからお風呂へ行った。
お風呂場から歌声がリビングまでこだまする。ルビーは声楽部。
声量、歌唱力は抜群。声楽なのでオペラとか?いや、お風呂からこだまするのは
「調子に乗って嫌われてんの yadadamean?? 古参のファン離れてんの yadadamean??」
replicestのSheKnow(シノ)というアーティストの「yadadamean」という曲だったり
「ちょっと待ってこっち向いてー ファインダー」
という曲だったり
「Let me say yeah〜And let me kiss you」
という曲だったり、アニソン多めの曲が聞こえてくる。
歌声がドライヤーの音でかき消され、しばらくしてドライヤーの音が止んだと思ったら
ルビーがドライヤーを持ってリビングへ帰ってきた。そしてソファーに座り
「はい。あっち向いて」
とルイを横に向かせる。そしてルイの頭に巻いたターバンを取って
ルビーが後ろからドライヤーをかける。ルイの水気を帯びたブロンドヘアーが暴れる。
「たびたび思うんだけどさ」
最新のドライヤーでだいぶ音は静かとはいえ、やはりドライヤー中は声を張るルビー。声楽部、さすがの声量。
「ん?」
「お兄ちゃん、お兄ちゃんだよね?めっちゃ私、お姉ちゃんじゃない?」
「たしかに」
「お兄ちゃんで合ってます?」
「Probably」
「なに?」
「Probably(たぶん)」
「Probably??(たぶん?) Isn’t it 100%??(100%じゃないんだ?)」
「No 100% in this world.(100%なんてないから)」
「That’s the annoying points about you.(お兄ちゃんそーゆーとこめんどくさいよね)」
「Well, I suppose it’s natural for people to think that Ruby is my big sister.
(ま、ルビーが姉だと思われても仕方ないわなぁ〜)」
「Please have a little more confidence. As my big brother.(もうちょっと兄としての自信を持ってくれ)」
「I won’t try, but I’ll try.(努力しないけど努力します)」
「What??(なにそれ?)」
ルビーは笑う。袴田兄妹は1ラリー英語になるとしばらく英語で喋る。
しばらくアメリカコメディ番組みたいになってルイの髪を乾かし終えた。
サラサラツヤツヤ。ソファーの後ろから見たらどっちがどっちかわからないくらい。
…。いや、背中からでもルイのダルさは漏れ出ているので、なんとなくわかるが…。
「さて。今日はMyPipeの怪談聞こうよ」
とルビーがテレビをMyPipeに切り替える。
「ま、いいけど」
ルビーは怖がりだが、怖いものを見たり聞いたりするのが好きなのだ。
「好きだよな」
「まあね。体験するのは嫌だけど、世界には身をもって体験してきている人がいるのだよ。
ありがたいことだよねぇ〜」
「体験したくてしてるわけじゃねーだろ」
「そうなんかな?」
「あんま見てると家(うち)でも起こるぞ。怪奇現象」
「え!?それはやめてほしい!私は怖いもの発掘して事前に馴らして
詩衣とかに見せて怖がるリアクション見たいだけだから!」
いい趣味である。
「ま、それには協力しよう」
いい兄である。ということでMyPipeで怪談を聞いているうちに2人とも眠くなって
そのままソファーで仲良く寝落ちするのであった。これが袴田ルイの日常、これが袴田ルイである。
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