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坑道の中は崩れないように木の骨組みがところどころにある。
左右には火の灯ったランタンが壁からぶら下がっている。
奥に進むにつれ、陽の光が消え、ランタンの光が辺りを照らす。
すこし冷たい風が僕たちを包む。
ソフィア「みんな大丈夫、寒くない?」
アレン「自分は大丈夫ッスよ。」
アーサー「自分も大丈夫です。」
ソフィア「そう、後、気をつけてね。」
アレン「何がッスか?」
ソフィア「ほら。」
そう言うと、ソフィアさんは先の方を指差した。
指を差した先には棍棒を持ったオークが二、三匹いた。
ソフィア「どうする?アーサー君。」
アーサー「うーん、意味のない殺生は良くないから…気絶でいいんじゃないですか?」
アレン「じゃあ、出番ッスね。」
アーサー「アレンさん、いけますか?」
アレン「得意なんで、大丈夫ッスよ。」
そう言いアレンさんは、颯爽と走り出し、ナイフを持っていた。
アレンさんが突然見えなくなると、オークがバタバタと倒れていく。
すると、アレンさんが帰ってきた。
アレン「ちゃんと気絶させてきたッスよ。」
アーサー「どうやってやったんですか?」
アレン「ナイフの持ち手で首を突いたんスよ。」
ソフィア「すごいね。」
アレン「バレたら負けッスからね。」
アーサー「成程、隠密行動が得意なんですね。」
ソフィア「気配を消せるなんてすごいね。」
アレン「いやいや、自分なんかまだまだッスよ。」
随分歩くと、大きめの空洞に出た。
天井には鋭く尖った岩がこちらを向いている。
それは今にも落ちてきそうだ。
アーサー「凄いですね、この岩。」
アレン「そうッスね。」
ソフィア「落石注意って、これのことかな?」
アレン「そうじゃないッスか?試しに…」
そう言いアレンさんは、ダガーを何処からか取り出し、遠くのそれを目掛けて投げた。
結果は見事に命中し、鋭く尖った岩は地面に突き刺さった。
ソフィア「ちょっとの動きで落ちてくるのか。」
アレン「面倒臭いッスね。」
アーサー「怖いですね。」
アレン「ほんとッスね。」
頭の上に降ってくるのは、嫌だな。
先を見ると、三つに道が分かれている。
アーサー「道が三つに分かれてますね。」
アレン「何処がノアクリスタルのある場所何スかね。」
ソフィア「私も何処がノアクリスタルに繋がる場所なのかが覚えてないからな。」
アレン「ここは三人で分かれるッスか。」
僕たちはここで分かれた。
こっちにあるのかな、ノアクリスタル。
一人で冒険するのは初めてだな。
下を見ると、地面には亀裂が入っている。
すると、突然自分が来た道の地面が崩れてゆく。
僕は急いで崩落に巻き込まれないように、走った。
たどり着いた先は、水晶が広がる場所だった。
白く光る水晶の下には湖が広がっていた。
その上に男性が一人いる。
???「おっ!発見。お前、アーサーだろ。」
男性が話しかけてきた。
アーサー「そっ、そうですけど。どうしたんですか?」
???「おっ、本当にアーサーなんだな。あったり〜。」
アーサー「何がですか?」
???「いや、お前の命を貰いに。」
そう言い放つと釣り竿をこちらに向けてきた。
バーナード「俺の名は『バーナード マーフィー』。漁師だ。もう一度言うが、お前の命を貰いにきた。」
アーサー「負けないですよ。」
私の来た道、何故か知らないけど虫が多くない?
気のせいかな。
???「ウフフフ、あの男の子の取り巻き見っけ。」
それは女性の声で、とても頭にきた。
ソフィア「取り巻きとは失礼ね!」
暗くて見えなかったが、見える位置まできた。
???「ウフフフ、本命はあの子、だからあなたは要らない。」
この女、生意気なこと言って。
ほんと腹が立つ。
ソフィア「要らないってどういうこと。」
???「ウフフフ、それは答えられない。まぁいいわ。あなた、虫はお好き?」
ソフィア「あんたが好きなら、嫌いよ。」
メリンダ「ウフフ、じゃあ私達気が合わないわね。私は『メリンダ クラーク』。標本家をしてるの。」
ソフィア「あっそ、私はソフィア エバンス。錬金術師よ。」
メリンダ「ウフフフ、あんたには悪いけど死んでもらうわ。」
こっちはハズレくじッスかねぇ。
大きい空洞には出たッスけど、先に進めそうな道はないッスね。
戻るッスか。
???「待て。」
ビクッ
びっくりしたッス!
アレン「ん、な…何スか。」
振り返ると、先程まではいなかったはずの男が立っていた。
???「お前、アーサーの取り巻きだろう。」
カッコよく喋る感じッスね。
アレン「まぁ、そんな感じッスけど。」
チェイス「なら、殺さなければならない。大丈夫だ、この『チェイス ワシントン』、狩人の誇りにかけて苦しまないよう殺してやる。」
えっ、急ッスね。
意味がわからないッス。
まぁ、敵ってことなら持ってるもん盗んでいいってことッスよね。
アレン「こっちが勝ったら、あんたが持ってる金品、全部貰うッスからね。」
チェイス「ふん、出来るとは思えん。」
カッチーン、腹立つッスね、こいつ。
すごく侮辱されてる気がするッス。
チェイス「命乞いなら今のうちだぞ。」
アレン「こっちのセリフッスね。」