ねむがお笑い組以外書くのはこういうリクエストとかないと書かないから遠慮なくどうぞ👍🏻 ̖́-❤︎
✦×🍏
⚠死ネタです⚠
地雷さんは🔙
水平線の赤
クロノヴァの活動が軌道に乗ってきて仕事を貰える頻度が高くなった。それは嬉しくも大変なことで俺たちはいつも仕事に追われていた。
「なぁアルケーそっちの収録終わった?」
『あぁ、既に完璧に終わらせている。そういうお前の方はどうなんだ』
「自分が終わってないのに人に聞くわけないでしょ?もちろん終わってるよ」
無駄口は叩きながら2人揃ってパソコンを弄って互いの方を向こうとはしなかった。アルケーは仕事があるなら全力で取り組みたい人間だからな。
最近は二人でいる時間も増えてはいるけど仕事をしながらの方が多いせいで日常のどうでもいいことを話す機会が無くなっていた。それが少し寂しく感じる、絶対言ってやらないけどね。
「はぁー、仕事が増えるのは嬉しいけどさぁ、全然終わらないよアルケーどうしよ」
『それだけ見てもらえてるって事だろ、まぁ少しは俺も手伝ってやろう』
「さすがアルケー!愛してるよ〜!」
『キショいから辞めろ』
いつもこんな返しだけど耳が赤くなってるのを俺は見逃さない。コイツは照れ隠しが乱暴なんだ。
そうして少し経ってクロノヴァは大きな案件を貰えた。それが嬉しくて、同時に、完璧にこなさなければ。リーダーなんだから。と自分を追い込む日々になっていった。
『…おいかなめ』
「ん、何アルケー」
『お前最近寝たのは何時だ』
「…さぁ、何時だろうね。そんな事より今編集してるんだから邪魔しないでよ」
深夜とも朝方とも言い難い時間帯にアルケーは俺に話しかけてきた。コイツいつから起きてたんだ、と疑問に思わなくもないがそんな事より中々上手くいかない編集でイライラしていた。
『そんな事よりじゃないだろ。お前のことを案じて言っているんだ』
「はぁ?別にいいよそんな事。ていうか魔王様にも心配ってあったんだ」
『するだろ…普通。ホントに休めって』
そう言ってアルケーは俺のパソコンを閉じようと近付いてきた。気付いたら反射的に立ち上がってアルケーに向かって怒声を吐いていた。
「やめろって!俺が今頑張ってんの見えない!?クロノヴァの為にしてんの!!」
『それでもだ!お前が倒れたら意味ねぇだろ!』
「だからさぁッ…!!」
チラリとカレンダーを見て4月1日なのを確認する。今はまだ午前だから後から嘘だよって言っちゃえばいいや。
「さっきからしつこいんだよっ!…あぁ、そうだ。ねぇアルケー、俺の前から消えてよ。俺の事心配なんでしょ?休んであげるからさ」
『…は?』
「だから、消えてよ。早く…、コレ渡すからこれで今日のご飯でも買ってきなよ」
『…お前が落ち着いたら帰るから』
「そう、」
それだけ言ってアルケーはリビングから出ていった。それからしばらくした後玄関のドアが開く音がしたから本当に家を開けてくれたらしい。
そこから編集をする気にもなれなかったから適当に家の中をふらついてみる。そうして気付いた。
俺は最近家事をしていなかったと言うのに綺麗な部屋だとか。畳まれている洗濯物だとか。洗われている食器だとか。
至る所にアルケーの気遣いと愛情を感じて幸せな気持ちになった、最近はこんなふうに思うことも減っていたな、と思う。それは別にアルケーからの愛情が減ったんじゃなくて俺が知らん振りをしてたから。
途端にアルケーに謝りたくなった、それで謝ったあとは久しぶりに2人で家でのんびりするのもいい。けれどまだ朝だから午後にネタばらしみたくして終わろうと思った。
1人で家で本を読んだりクロノヴァの動画を見たり。ゆったりとした時間を過ごして午後まで残り20分になった。
突如鳴り響くスマホに目を向けるとどうやらうるみやらしい。俺から掛けることはあれどうるみやから掛かってくるのは珍しいな、なんて。
「はいはい、な」
[かなさん!??はよ出ぇや!!!アルケーがっ、__!]
「…は、?」
気付いたら家を飛び出して走っていた
足が痛い。肺が痛い。息が苦しい。俺って今までこんなに全力で走ったことあったっけ。冷たい風が俺の肺ごと凍らせてしまったみたいだ。
[アルケーがッ通り魔から子供庇って刺されたッ!!]
嘘だと思いたかったのにうるみやの後ろで聞こえるしののすすり泣く声が現実だと嫌でも分からせられた。緊急手術らしい。少しでも早くつかないと、という思いが重く足にまとわりつく。それでも今は病院に向かうしかなくて。ただ彼が生きていることを願いながら。
「はぁ、、っあるけ、はっ!?」
橙『まだ手術室や…危ない状態って言われてる』
紫『あるけーっがっ、ぐす、っ』
奥にはやっぱりしゃるろに慰められながら泣いているしのが居た。大丈夫だよ、アルケーだからね。待ってよう、と明るい声掛けをするしゃるろの目には今にもこぼれおちそうな膜が張られていた。
れむもしゃるろと同じように背中をさすってはいるが下を向いて泣いていることを見られまいとしていた。 うるみやは既に泣いたらしく目には赤い跡があった。
そうして過ごして手術室から出てきた医者の言葉を俺はどこか大丈夫だと思って聞いた。アルケーなら大丈夫だと思った。ドラマではいつもそうだから
首を緩く横に振った医者に。うるみやはそう、ですか、ありがとうッございましたぁッと震える声で、けれどしっかりと伝えて。しのは号泣して。涙をこらえていたしゃるろの目からとめどなくボタボタと零れたり。れむが崩れ落ちたのに
どうして俺は泣けもしないんだろう。こんなだから詐欺師なんて言われるんだ。
アルケーが庇って助かった子供と、その親から感謝と、謝罪を受けて何でアルケーが死んでこんな知らない人間から感謝されなきゃいけないんだと思った。感謝されるのは俺じゃない、謝罪されるのは俺じゃない。
その全てを受け取るのは俺じゃない。本来だったら彼に言わなければいけないのに。 そんな事言っても子供は何も悪くないからこういうしか無かった
「…助かって、良かった。アルケーも…きっとそう思ってるから謝らないでください」
その親子が帰って、部屋に入ると白しかない部屋にポツンと存在を主張する黒がいた。
「…ご自慢のエーテルスターはどうしたのさ」
「あの目力がないとアルケーって普通に美形だよね」
「ありがとうって、言ってたよ。俺は興味ないけど」
そうして暫くゆったりとした時間を過ごしていると医者が中に入ってきた。ひとつの小さな袋をこさえて
[…すみません。かなめさん、それと_]
「…?はい、」
医者から預かった2つ酒の缶が入ったビニール袋を片手に2人の家だった物に帰った。子供が刺されそうになっていた時にアルケーが放り出したものらしい。
家に帰ってまだ、身近に感じるアルケーの存在と。家に帰って改めて感じる1人の静寂が。
「…あれ、?」
気付いたらボタボタと止め方の分からない涙が目から零れていた。どれだけ袖で拭っても止まない。
酒の缶が2つだけってお前バカだよ。1人で好きなもん買えばよかったのに。アルケーが刺された道はつまみを買うのにちょうどいい、と2人でよく行く店の道だった。
「ぁ、るけーっ!…ぁあ”ああ”あ”っっ!」
嗚咽を漏らして泣いた。それはおそらく俺がアルケーが死んだことを正しく受けいれた瞬間だった。
最後に言った言葉が消えろだなんて嫌だ。エイプリルフールだったから。
消えろなんて思ってない、嘘だから。
「かぇってきてよッ、」
どれだけ泣いても玄関のドアが開かれることは無かった。
1人いそいそと準備をした。適当に椅子を置いて。ちぎれないように無駄に高いロープを買って。
椅子に上がってロープに首を通した。
「…あぁ、そうだ。これだけは言っておかなきゃね」
「愛してるよ、アルケー。これは、本当だから」
そうして椅子を弾いた。途端に息ができなくなってこれで終わりか、なんて。案外何も感じないものらしい、やがて意識が薄くなって喜んで目を閉じた。
数日後発見された男の死体には平行な赤の線が浮かんでいた。
水平線の赤 _𝐞𝐧𝐝_
( ᐛ👐)パァ
ねむこういうの最後まで書けない人間だよお( ᐕ)
( ˙ ⌳˙ )チッ暗すぎるから普通に中身ない🔞かく👊🏻
おつねむ!
コメント
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泣きますまじで
小説書くの上手すぎない? うちよりも上手いんだか!?小説でもぱるねむちゃんに負けた…