滝井さんの名前に思わず電話に出ることに躊躇いを感じてしまった。
ーーなんてタイミングが悪いんだろう……
今は浩太と森田さんとの事が気になって、誰かと話す余裕なんてなかった。
しかも滝井さんとは近々、私の方から連絡して会ってきちんと断りを入れるつもりだった。
それなのに今まで一度も掛かってきたことがなかった滝井さんの方から電話が掛かってきてしまったんだろう。
そんなことを思っていても電話は鳴りやむことはなくて、一瞬、スルーしようかとも思ったけど、やっぱり後ろめたさを感じてしまった。
「――はい」
「あ、奈緒ちゃん?良かった、電話に出てくれて」
耳に飛び込んできたのは嬉しそうな、そして心の底からホッとした滝井さんの声だった。
その声に胸が痛む。
「急に電話なんて、どうかしたんですか?」
それを悟られないように自分から話を振ってみる。
「ごめん、急に……。こんな時間に迷惑*****
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コメント
2件
滝井さん、めっちゃいい人! 報われて欲しい、