「何で返事が来ないんだよ」
思わず軽い舌打ちをしてしまった。
改札を出てスマホを確認するが、やっぱり返事はかえってきていなかった。
「もう少しで着く」
そうメッセージを送ってから早5分。
さっきまではすぐに返事が返って来ていたのに、急に連絡が途絶えてしまっていたのだ。
事の始まりは今から1時間前のことだった。
仕事が一段落し、一息つこうとタバコ片手に喫煙ルームに向かおうとしていた時に梓からメッセージが届いた。
梓の名前に反射的にメッセージを開くことを躊躇してしまった。
でも何故か妙な胸騒ぎを覚え、メッセージを開いた。
「浩太、助けて!またあいつが居る」
危機迫るような文面に一気に緊張感が息をのむ。
梓の言う“あいつ”が牧村の事だということがすぐに分かった。
俺は持っていたタバコをポケットに突っ込むと、慌ただしく自分のデスクに戻ると広げたままの書類を片付けた。
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