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#LAN いるま 暇72 すち みこと こさめ
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23 過去編
22話の内容と全然テイスト変わってます。
今回すちくん過去編です。
グロい所やすちくんがほんとにかわいそうな表現しかないので、地雷さんは注意です⚠️
大丈夫な方だけご覧下さい!
「……赤。……足りない。……もっと、出さないと」
薄暗く、血の臭いが立ち込める地下倉庫。
十二歳のすちは、感覚のなくなった指先でカッターを握りしめていた。
カチと乾いた音を立てて刃が肌に沈む。
溢れ出した鮮やかな赤を、すちは宝物のように指ですくい、冷たい壁に「花」を描いた。
「……あは。……きれい。……これで、あの人たち……怒らないかな」
数日間、何も食べていない。
お腹が空きすぎて、内臓が焼け付くように痛い。
すちは、自分の手首から滴る温かい液体を、そっと舌でなめた。
「……てつの、味」
それが、彼にとって唯一の「食事」であり、自分がまだ生きていることを確認する儀式だった。
生きるために自分の血を啜り、生きるために自分を傷つける。
その矛盾に気づく余裕さえ、彼には与えられていなかった。
「おい、芸術家。……まだそんなものか」
重い鉄の扉が開き、組織の男たちが、汚物を見るような目で入ってくる。
「もっと『死』を感じさせる絵を描けと言っただろう。……これじゃ、金にならん」
「……ごめんなさい。……つぎは、もっと……」
すちが震えながら謝ると、男の一人が、すちが大切に持っていた数少ない「赤色以外」の絵の具を、靴で無残に踏み潰した。
「お前に血の色以外の色なんて必要ない。……お前の世界は、血の色だけでいいんだよ」
殴られ、蹴られ、冷たいコンクリートに叩きつけられる。
「地下倉庫」という名の牢獄へ、再び閉じ込められる。
(……だれか。……たすけて)
声に出せない叫びが、喉の奥で消えていく。
どうせ明日も、新しい「飼い主」に売られるか、ここで枯れ果てるだけだ。
「……おれ、もう……いいよ。……きえちゃい、たいな」
すちは、踏み潰された「赤以外」の絵の具の跡を見つめながら、絶望の淵で瞳を閉じた。
そこには、光なんて一筋も差し込んでいなかった。
次回♥️300💬2
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コメント
7件
何歳なのかと、あと好きな食べ物と誕生日!